「中(ちゅう)」
は旗竿の上と下に吹き流しを付けた形でした
この旗で軍の行動を指揮しました
古代中国の殷では左軍、中軍、右軍との三軍編成で、中軍の大将が「総大将」です
そして「吹き流しの付いた旗」は中軍の旗で、全軍を指揮する為に使われました
そこから「
中」は「
なか」「
まんなか」の意味になり「
うち」「
なかがわ」の意味になりました
「仲(ちゅう)」も「
真ん中」の意味ですが、これは兄弟の順番で「
なか」のことです
殷では、兄弟が「大、中、小」と言い
殷の次の周では「伯
(はく)、仲・叔
(しゅく)、李」と言いました
中軍の旗と区別して、兄弟の順番を決める「
仲」には旗竿には吹き流しを付けていません
「
伯仲(はくちゅう)」とは
長男と次男のことで
優劣の差がないこと
また、「
仲間」など人間関係を言う意味にも使いますが、この用法は日本だけの使い方です
「
小」は小さな貝や宝石の玉が散乱してること
「
少」はそれらを糸で綴った形が「
少」です
つまり
「少(しょう)」は
小さな貝や玉を糸で連ねた形ですが、基本的に
「小(しょう)」は大小、「
少」は多少に用いる等の違いがあります
わずかで取るに足らないことを「瑣末
(さまつ)」
細かくて煩わしいことを
「煩瑣
(はんさ)」と言います
この
「瑣(さ)」の右側は
「
小」と「
貝」を併せた形です
これは「
小さな貝を糸で綴った」もののことです
左の「
王」は「
玉」のことです
つまり「
瑣」は貝を糸で綴るように、小さな玉を鎖状に連ねたもので、
そこから「
ちいさい」の意味になりました
玉を連ねた「
瑣」には
小さくて美しいものの意味がありますが、「
小さくて取るに足らないこと」の意味に使われることが多い字です