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NG

attention!!
もし、シャングリ・ラがドラマで、3人が俳優さんだったら。なんていう作者だけが全力で楽しい小話(会話文)。
キャラじゃないときの名前とか考えるのめんどいし、俳優業界とか訛りとか業界用語とかドラマの撮り方とかナニソレオイシイノ?なので、深く考えてはいけない。随時更新予定(多分)

以下、ちょっとした設定

・レイ
今をときめく新人俳優。見た目(クールビューティー)とは裏腹に意外とヘタレでシャイ。とある界隈では例の絵本(笑)が出回るほど。オンとオフの切り替えが早い。

・黒兎
関西弁(京都訛り)で可愛らしい見た目を裏切って結構毒舌。中堅俳優とまではいかないが、なんか朝のニュースとかによく出てる。

・徨夜
黒兎と同期でしかも関西弁(大阪寄り)。よく黒兎と比べられるけど気にしてない。躁病ぎみ。可愛いものが好きでオーバーリアクション。いい意味で五月蝿い。




*



NG1(The play of foolsより)

徨夜「私の事を〜♪悲劇の迷子ォにしないで♪こォこかァら連れ出して〜♪……そんな気分だバカヤロォォォォ!!ってか、ここどこなァァァァァん?」

ーカット!!徨夜さん勝手にセリフ変えない!!

徨「バレた…だと…?」

黒兎「むしろ何でばれへんと思った?バカか」

徨「バカ言うなや!!アホと言え!!」

レイ「はわわ…」

徨「はわわ!!生はわわいただきましたァおおきに!!おおきに!!」(ビタンっ!!


床にダイブした徨夜はマネージャーがプリプリしながら回収していった。お疲れ様です、マネージャーさん。


レ「大丈夫…なんですかね?」

黒「あはは。気にしなくてええどすよー、いつものことそやし 」

レ「はぁ……。」




NG2(The play of foolsより)


―討伐対象であるクマ型のモンスターと出会う前の、徨夜さんから撮ります。では徨夜さん、ご準備を。黒兎さんとレイさんは先に録ったセリフを使うだけなので、一応、流れだけ見ておいてください。変更があればセリフ録り直しますので。

レ「分かりました。」

黒「了解どす」


―では徨夜さん、5秒前、4秒、3、2、……


徨「あ……あー、えーと?そのクマぷーは何だ?えー、いつ倒すのがベスト?」

―夜。寝込みを襲うのは卑怯だけど、そのモンスターの魔力が低下するのが夜だから、夜に……

徨「なぁなぁなぁなぁ、山でクマに遭遇したら何する?死んだふり?そっともハチミツ献上?」

―バカか。死んだフリしても無駄だっつー……おい、嘘だろ…?

徨「………(`・ω・´)」

―………

レ「え?あれ?徨夜さん?」

徨「エンダアアアアアアアアアアアアアアアヒィイヤァアアアアアアアアアアアアアアアアウィルオオオオオルウェイズラアアブユウウウウヒュウウウ↑ゥウワアアアアアアアアア゛アア゛ア゛ア ゛……」

黒「うるさいわボケ!!何でそないに感極まってん!?」

徨「レイのバカ!!レイのバカ!!」

レ「えっ…オレ、ですか?(でもあれ台詞だし…でも…でもっ…)」

徨「ありがとうございます!!ありがとうございます!!我々にとってはご褒美ですっ!!」

黒「そっちかい!!っはぁ…マネさん、連れて行ってちょうやい」

徨「え!?なんでやねん!?いや、確かに発言がアウトかなっては思たけど別に通常運転やし、気にしやんかなって」

黒「黙れ変態。」

徨「変態やへん!!たやちびっと、おのれにしょーみすぎるだけぇや!!」

レ「いや…それって逆にどうなんですか……」

黒「人間としいや終わってる」


人間として終わってる徨夜はやっぱりマネージャーに連行される運命なのでした…。




余談(という名の舞台袖会話)

レ「徨夜さんって、結構お喋りさんですよね」
徨「ァ゛ァん?」(顰めっ面で新聞から顔を上げる)
レ「(うッ…怖い…)い、いえ…」(ジリジリと徨夜から距離をとる)
黒「ふふっ。愛想悪いやろ?ここやけん話、ヤツ、実は老眼なんやよww」
徨「おぅ、聞こえてるぞ。」
黒「かなんなぁ…。老眼で地獄耳とかこわいwww」
徨「やかましいわwww。ワレそやかて近視やろww」
レ「あ、オレもです」
徨「なん…やって…?」
黒「m9(^Д^)プギャーwwwww」
徨「………(´・ω・`)」

意外に仲間外れが嫌いな徨夜でした。



NG3(Good Morning.Good Night.See you someday.より)


レイが鳥(ニュース鳥)と戯れている本番前のちょっとした空き時間。黒兎はレイを眺めて和んで、さて徨夜は…。

徨「あー↑あー↓あァ↑んわァァ→」

黒「さいぜんからうっさいんやけど、何やってるん?」

徨「はわァァァァ゛゛…。……発声練習に決まっとるやん、見て分からんかぁ?鳥の台詞録りすんねん」

黒「ほへぇwww鳥のねぇwwwわて、てっきり発狂どしたんかとwww。ま、毎度やけどなwww」

徨「発狂wwwオレがいつ発狂したでwww?」

黒「ま、い、ど( ^∀^)」

徨「……儲かってまっかぁ?」

レ「ボチボチでん、にゃあ」

徨「!!!!!?」(脱兎)

レ「あ、ぁわ、あわわわ、すみません!!すみません!!ちゃんと言えなくてすみません!!」(両手で顔を隠す)

黒「かわええ……」

マネ「あれ?徨夜くんはー?」

黒「さぁて知らんわぁwww」


この後、ニュース鳥の台詞録りにいろんな意味で苦労した徨夜。とそれをニヤニヤして見てる黒兎でしたwww






NG4(Good Morning.Good Night.See you someday.より)




厚切りのベーコン、生クリームでふわっふわに仕上げられたオムレツ、コンソメスープ。
目の前にセッティングされたそれらに手を合わせる事も、感謝の言葉を落とすこともなく徨夜は食べ始めた。音もなく切り刻まれるベーコン、コショウの振りすぎで最早真っ黒に近いコンソメスープ。オムレツは黒兎の皿へと自主避難(別にオムレツが動いた訳ではなく、徨夜自身が黒兎の皿へとサーブした)

徨夜が自分で作ったからこそマナーに五月蝿いレイは何も言わない。というか、言うだけ無駄なのである。

レ「遊ぶな」

徨「遊んでない♪」

黒「オムレツ美味しい〜♪」


みじん切りにしたベーコンをサラダへと投入し、辛い液体を1度も噎せる事無く飲み干す。せっかく切り分けたパンはレイへと献上。サラダの中に隠れていたミニトマトにはナイフを突き刺し、ニヤニヤしながら食べ始める。

はずだった。


徨「っぐ!?げほっげほっ!!」


―カット!!いやぁ、分かってたけどねwww分かってたけどwww

黒「っくはwwwwwwwww」

レ「徨夜さんwww涙目っwwwふふっwww」

徨「げほっげほっ!!っひぃwwwぐふっ!!wwwwww」

黒「噎せるか笑うかどっちゃかにせぇやwww」

レ「どっちゃか?」

徨「ぐふぃwwwwww」

黒「あー…。どっちか。って意味どすえwww」

マネ「えー?徨夜くん?笑ってるんだよね?発作じゃないよねwww?」

徨「ひっwwwwwwんん゛wwwwwwひぃぃwww」

マネ「酸素!!誰かスプレー持ってきて!!」


そういえば笑いすぎて死ぬ事もある。らしい。が、とりあえず徨夜は笑いすぎて呼吸困難になった前科がある。前科三犯。笑いすぎ。ツボが浅い訳じゃないのに笑いすぎ。そりゃあマネージャーさんも血相変えて酸素スプレー持ってくるよ。


徨「すぅぅぅぅ……はっwww」

マネ「笑うなっ!!」

黒「(^3^)/〜☆」

徨「くひっwwwwwwwww」

マネ「黒兎さんも笑わせないっ!!!!」

徨「ひっwwwwwwひっwww」

黒「えろうすんまへーん」

徨「wwwwwwwwwwwwwwwくひっwww」


この日は結局撮影にまで漕ぎ着けず、徨夜は病院送り、黒兎がマネージャーからの説教、レイは別な仕事への準備へと移行したのだった。








Keeper-murderer-eater.

ひとくち齧れば滴る甘露。咀嚼して溢れる悦楽。飲み込み、腹を満たす退廃的な他意。視界の端で蝶が閃く。舞う鱗粉、灼ける皮膚、音に成らぬ絶叫。口を開いた奈落に墜ちる。






*





雨煙るエテルノ・クレアシオン。その首都にあるギルド シャングリ・ラの屋敷も同じように、雨に降られて何処かぼんやりとしている。

そんな屋敷の中の1室で、次の仕事への待機時間を利用した3人だけの茶会が開かれていた。(次に仕事が控えているのはレイと黒兎のみ)
そんな2人が他愛のない話をしている。やれあれが食べたいこれが食べたい。最近巷で流行っているお菓子がどうしても手に入らない(かなりの人気で長蛇の列が出来るらしく並んで待つのが面倒らしい)
大概が食べ物の話かと思っているとファミリアの話やら、きな臭い動きをしている他ギルドの話、たまに顔を出しているそれぞれの出身国の話。
益体もない、緊張感もない、ただの世間話。

それに加わる事もなく、ぼんやりと、あるいは主人を待つ犬のようにただひたすら窓の外、雨で輪郭の薄くなった庭を眺めていた徨夜が突然椅子を蹴飛ばして立ち上がった。


「徨夜?何かした?」

「侵入者でもいたのか?」

「………」


2人からの問いに返事はない。横顔しか見えないがビリビリと、どうやら緊張しているらしく瞳孔がいつも以上に細く、鋭く、それとは逆に徨夜自体の気配が薄い。常にない徨夜の緊迫した表情に2人は顔を見合わせた。

ぼそり。

聞き逃すような距離ではないというのに、2人には徨夜の声が聞こえなかった。お互いに読唇の心得を持っていたにも拘わらず。そうして、聞き返そうとどちらかが口を開く前に忽然と徨夜は消えた。奇妙な事に、今まで徨夜が使っていた紅茶のカップも手付かずのままだった茶菓子も全て所定の位置に、つまりカップは使われた形跡もなく最初にあった食器棚に、茶菓子は菓子皿の中に。まるで初めからその場に居なかったかのように痕跡が消えていた。


「……」

「………どうする?」

「気にはなる。が、……先約の方を優先する」


消えた徨夜のように窓の外を見ていたレイが屋敷の玄関先に馬車の姿を認めて部屋のカーテンを閉めた。これで息抜きは終わりとばかりに黒兎に視線を投げて首を振る。

レイと黒兎はとある人物の護衛に。徨夜が居ないとなれば屋敷内に残るのはレイと黒兎の部下数名のみ。まさか敵襲なんぞありはしないだろうが念のために防壁魔術の強化をしてから馬車へと乗り込んだ。

まぁ、強化といってもほんの少しだけで、しかもレイが掛けるのでただの上書きにしかならない。まさかレイが、徨夜が手慰みに編み出した防壁魔術の術式を使えるとは思わない。しかも厄介な事に、手慰みとはいえ毎日飽きもせずに術式を組み替えているので今までの術式を本人すら覚えていない始末。そりゃあ誰も同じ術式を使えない訳だ。それを止めさせるべきか否か、むしろどうでも良くなってきた。今は、これからの任務について黒兎と話すべきだな。
そう判断して段取りを確認し始めた2人を乗せた馬車はゆっくりとシャングリ・ラを後にした。














レイと黒兎が馬車に揺られるのと時を同じくして3人の青年が雨の中を傘も無しに走っていた。その先に見知った顔を見付けて。


―首都クレアシオン 南西街。
1人はレイの部下で、あとの2人は黒兎の部下。慧人、フェイズ、ヤマト。偶然にもオフが重なり、新人のフェイズに街の案内を頼まれたヤマトと上司のレイに頼まれたお使いを済ませた慧人。雨の中の街案内とは中々に面倒で息抜きがてらカフェで休んでいた所に、こちらも同じように慧人がやって来た。
お互いに面識が無いわけではないが、さほど仲が良いとも言えず。慧人に気付いたフェイズが席を勧めてしばし無言。

然したる話題もなく、気まずそうにフェイズがヤマトと慧人を交互に見ては両手で持ったカップにこっそりと溜め息を落とす。

早く帰りたいよぉ…。空気重いの嫌だよぉ…。

そんなフェイズの訴え(無意識に涙目でヤマトをガン見していたらしい)に気付いた(実は最初から気付いてた)ヤマトが慧人に目礼をしようと視線を向けると


「あれ、常夜国の人間かな」


なんの感情もなく呟いた慧人の視線の先に、雨の中、傘も差さずに走り抜けた2人の男。慧人には見えていたらしいが横切った男達の腕には腕章、その紋様は双頭の鴉、そして百合と彼岸花。間違いなく常夜国の国紋である。さてどうするか。とヤマトとフェイズに向き直ろうとした瞬間、カフェのドアが勢いよく開いて息を切らした男が膝から崩れ落ちた。店員が駆け寄って男に水を飲ませる。その内、何度も深呼吸を繰り返すが体の震えは止まらず、誰にともなく叫んだ


―人が喰われた!!化け物が人を喰っていた!!


シン、と静まり返る店内。恐慌状態は長く続かず、客の1人が意味不明な事を叫びながら店を出たのを皮切りに、客はおろか従業員すらも押し合い圧し合い店から飛び出していく。残ったのはやはりと言うか、なんと言うか、3人のみ。


「……はぁ」

「も、も、もしかして…」

「僕らだけでも確認しに行かないとね」

「面倒くせぇ…」


とりあえずカフェから出はしたが、そういえば場所を聞いていなかった。雨は相変わらずで臭いも追えなけりゃ血も流されて消えてしまう。歩きながらもさて、どうするかと悩んでいると頭上を過る複数の黒い鳥。


「あ……」


傘をずらして見上げ、息を飲んだフェイズに応えるように後から後から増えていく黒い鳥、もとい鴉の群れ。その中でも群を抜いて大きな鴉が3人を見下ろして嗄れ声で鳴いた。白いループタイを下げているかのような首の模様、鴉にしては嗄れすぎている鳴き声、青の混じる琥珀色の眼。見たことがある。間違いない、あの大きな鴉は徨夜のファミリアであるグラントだ。つまり……


「……徨夜様がいるらしいね」

「らしいな」


なら行かなくても良いんじゃ…?と、徨夜に対してトラウマしかないフェイズが口を開くのとほぼ同時に言葉にならない絶叫が響き渡った。

しかも、近い。

先程のカフェからは離れているものの、街のど真ん中である事には変わりがない。2人が傘を投げて声の方へ走る。投げられた傘はスタードダッシュが遅れたフェイズが抱えて、ひぃひぃ言いながら後に続いた。そういえば誰も武器を持っていないが、それに気付ける程余裕も無く。曲がり角でやっと追い付いたフェイズが目の前の光景に声を上げる前に、ヤマトに手で塞がれた。


「っ!!」










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Unwanted pregnancy.

折角の雨降りで、お出かけ日和だというのに何だか体が重い。いつも着ているベストもシャツも何だか苦しく、ループタイに至っては首に食い込みそうなので無意識に投げた。しかも、脚も縺れるし、腕も満足に上がらない。周りの音(自室は地下なのだが、地上の音がくぐもって聞こえる程には耳が良い)もやけに響いて聞こえる。

それより何より、極めつけは―


「薬品くせェ…」


いつもはこんなに薬品の匂いがしただろうか。鼻に突き刺さるような液体薬品の刺激臭、胸中がムカムカする薬草の匂い。勿論薬品も、薬草もしっかりと専用のビンに入れて保管している。にも拘らず匂いがする。それ、から引き出される様に頭痛までもがやってきた。
こんな部屋に居てられない。ズキズキ主張を始めた頭痛をなんとか堪えながら、地上へと繋がる階段を上がる。
約30段もある階段に舌打ちをしながら(これもいつもならしない)扉を開ければ雪崩込んでくるありとあらゆる匂い。反射のように嘔吐くのを手で隠してゆっくりと歩き出す。

とにかく、匂いのしないところへ。


「チッ……」


探せば探すほど、匂いにぶち当たって頭痛が酷くなっていく。もういっそのこと外に出てやろうか。とまで考えた瞬間


―ゴツッ?


「い゛っ!?」


腹の内側で何かが動いた。思わず呻いて踞れば、何かを訴えるように連続して腹を蹴られる


「う、そだろ……」


腹が、脹れている。自室を出たときには無かった脹れ。腹を見下ろしながら記憶を探って、類似を探す。…そうだ。この脹れ、何処かで見た餓鬼の絵のよう、もしくはクワシオルコルになった子供のようだ。が、絵や子供と違うのはその腹の中身。この、蠢く腹に何がいる?いや、正体は理解している。しかし、何故今になって?

くるくる、ころころ、ズキズキ

前者2つは腹の中で、後者は頭の中で。
今のところ廊下には自分しか居ないが、見付かったら洒落にならない。何とかして隠れなければ。
でも、何処に?


「はっ……」


息を吐けば次は吸う。吸ったら匂いもやって来る、でも呼吸をしなければ死ぬ、けど、頭痛も酷くなる。マイナスのループに陥った所で、廊下の向こうから嗅ぎ慣れた清廉な匂いが流れてくる。それに反応したのか気紛れか、腹の中身が暴れた。えげつない暴れ方をしているようで腹がベコボコ膨らんでは凹んでいく。


「あ、ァ…ヤバイ、ヤバイっしョ、こりャあマジでヤバイ…ヤバイ…」


ヤバイを言い過ぎてゲシュタルト崩壊しそうな頭を抱えたら、ちょうど背後にあった扉が運良く開いた。いつもであれば開かないはずの(不法侵入を防ぐ目的の、そういう魔術がかけてある)部屋に転がって、小さく息を吐いた。


「うェっ、埃臭い……」


でもまァ…、さっきのよりは我慢出来る。手首噛み千切って血を流してそれを嗅げば更に落ち着く。数回、血の匂いで深呼吸をして頭の中を整理する。

あの匂いは間違いなくレイで、見付けられたら困るのはオレ。この腹を見て何のリアクションもしない。ってのも考えられるけど、むしろそっち方向で考えたかったけど、無理。ってなったら隠れてやり過ごすのが最適。


「ははっ……」


乾いた笑い声が口から落ちた。
何故隠れるかって?何故腹が脹れたかって?腹に何がいるかって?
大体の答えを持ってるが、全部の答えを知らないな。
いつ、どこで、だれが、なにを、なぜ、どのように?
Whodunit(犯人は誰なのか)、 Howdunit(どのように犯罪を成し遂げたのか)、 Whydunit(何故、犯行に至ったのか)。

頭痛と腹の蠢動で思考がバラけていく。 足音が近付く。息を殺して、気配を消して、ついでに眼も閉じて視界をシャットダウン。
真っ暗な中で反響するように聴こえたのは、女の声。甘やかでいて毒々しい、懇願するようでいて此方を服従させる、声。


―わたしのアソシアード。いつでも見ているわ。貴方はわたしのたからもの。いつでもみまもっているわ。


「うぐっ??」


腹が突き破られるかと思った。女の声に反応したのか、偶然か。それより何より、バレることなくレイをやり過ごせたようで、浅く早い呼吸を繰り返しながら腹を擦る。良くはないが、良かった。お前を曝さずに済んだよ。
…あァ、そうさな。この腹に居るのは次世代の常夜の駒だ。つまりは赤子。常夜の人間は性別問わず2度、赤子を産む。原理も仕組みも分かりたくないが、まァ、うん。何というか……魔術と薬品の合わせ技で作られた薬を打たれると、腹の中に部屋が1つ増えて、そこに薬で強制的に宿った赤子が育って、時が経てば腹を開いて…………。

それは良いとして、オレはこれで2度目の出産になる。1度目の赤子は喰い殺したのでこの世には居ないわけだが、1度ならず2度も宿った駒を殺せば、流石に言い逃れのしようがない。かといってこの場で産むわけにもいかない。
でも、動けない。ちょっと情けない話だが腹の中身(赤子)が暴れすぎて脚に力が入らないし、頭痛か他の要因かで目眩が酷い。これでは立ち上がるどころか体勢を変えることすら儘ならない。
となればレイもやり過ごせた事だし、ここにもう少し隠れていよう。

眼を閉じて、ゆっくり体を横にする。脹れた腹を抱えるように丸くなって、……眠るように意識を失った。















「って言う夢を見た」

「えぇ……何それ…」

「マジでな」


雨降りの午後、談話室のロッキングチェアに揺られて徨夜が笑った。
たまたま談話室の前を通った黒兎が、まるで老人のように窓辺のロッキングチェアに揺られる徨夜を見付けて、声を掛けた事から始まった徨夜の夢物語。現実のようで非現実的なのは夢だからか。
滔々と夢を紡ぎながら、そしてそれを語り終わった今でも無意識に腹を擦っている徨夜をゾッとしながら見ている黒兎の眼に、ふと、赤い点が映った。

徨夜がゆったりと揺れるのと同時に見え隠れする青白い首に、それはあった。



まるで、何かを打たれたような赤い点が。












There is no accounting for tastes.

ジェリードイールって知ってるか?いや、料理だよ、料理。呪文じャねェからwww
ま、兎にも角にも知ってるか?え?知らない?あっそう。じャあスターゲイザーパイは?知らない?知らないの!?え!?マジで言ってんの…?お前ってオレより食事すっから既にご存知、味までご承知かと思ったらそうじャねェのか。
そうかそうか。ほゥほゥ、なるなる。
因みに、このあと暇か?喰うか?喰いたいよな?喰うよな?よっし、思い立ったが吉日良辰?あ、いや?黄道吉日だったか?いやいや――


「ちょ?ちょっと待って徨夜?理解が追い付かないって言うか……むしろ意味がわからないよ?」





*



とある日の事である。
いつもは地下にある自室で何やかんやしている徨夜が、珍しく、とても珍しく、槍でも降らしたいのかとギルド長のレイに思われない程度に珍しく、まだ陽が高い内から屋敷内を彷徨き、敷地内を雨天両用傘(一応、徨夜の武器でもある)も、もはやトレードマークと化している黒いコートもなしで(ベストは着ている。)徘徊していた。何かを探している様にも見えたり、見えなかったりもする。
つまり何がしたいのか全く誰にも予想が付かない。

その行動を偶然、屋敷の入口近辺で見掛けたレイの部下の1人が(名前は知らない)

―数多くいるファミリアの散歩をしているのではないか。

と呟いたが、徨夜の傍、隣、近辺、周辺に皇(ウサギ)の姿もなければ、頭上、もしくは上空にグラント(鴉)の姿もなく、かといって腕に白波-シラナミ-(蛇)が巻き付いている訳でも、肩か襟元に黒辿-コクテン-(サソリ)がいるわけでも、足元にいつもセットでいるミッシュ(ハリネズミ)スコット(カワウソ)がいるわけでもなかった。それと、徨夜のファミリアらしからぬ3頭の馬。レイの愛馬の座に君臨しているミリアムは厩舎に、黒兎の愛馬になっているコネリーは黒兎と共に任務に、徨夜の愛馬…とも言えなくはないキーツは敷地内を走り回っていることだろう。つまり、ファミリアの散歩説は否定された。
因みに、最近増えた魔獣のソリオン(黒豹)と同じく魔獣のイリューシャ(シロクマ)は大体、人の形をして過ごしているので論外とする。

何も居ないのに徘徊している。傘もコートも無しに。そして息抜きがてら書類から目を上げたレイの視線を捉えた。
補足するとすれば、レイの執務室は屋敷の2階にあり、確かに眺めは良いが、だからと言って庭先にいる人物を判別する事は不可能に近い。レイであれば或いは、であるが。また、その逆も然り。

徨夜がニンマリと笑ったように見えた。

はぁ。と煩わしげに吐かれた溜息を知ってか知らずか徨夜が急に目の前に現れた。ちらりと庭に目をやると黒い靄のようなものが風に流されて消えていく。それ、は視界の端にもきっと目の前の徨夜にも纏わり付いているのだろう。スキップ(移動魔術)とは別の、ある意味で徨夜にしか出来ない移動方法である。
さて、と。もう1度出そうになる溜息を飲み込んで目の前へと向き直れば、なんの嫌がらせか上目遣いでレイを見ていた。黒兎やレイの女部下、もしくは黒兎本人が上目遣いであれば可愛い、目の保養、女神…、そうだ、結婚しよう。となったであろうが、あいにく徨夜ではそうならない。むしろ命を狙われているのでは?と半ば本気で考えさせられる。
そんな徨夜が口を開いた。


「ウチの黒兎は?」

「は?」


駄目だ。思わず返事をしてしまった。鮫のようなギザギザの歯を口の端から覗かせる不思議な形の笑みを浮かべて徨夜は言った。


「黒兎知らん?ずっと探してるんだけど見当たらないんだよね」

「黒兎は仕事だ。…それよりも報告書出せ。5件分だぞ。」

「……」

「忘れているようなら、5件分、全て依頼内容を言ってやろうか」

「そうかそうか。黒兎は仕事か、なるほど。」


うんうん頷きながらレイに背を向けた徨夜の実体が薄くなっていく。
逃がすものかと完全に消える前に徨夜の右手を掴んだ。と、思ったら手だけが手の中にある。シャレではない。尻尾を犠牲にして逃げるのトカゲのように身体の一部(右手)を残して徨夜は消えた。
勿論、残された右手は萎びるなり消えるなりすることもなく、レイの手を逃れて自由気ままに机上を闊歩している(主に人差し指と中指が働いている模様)
その景色はさながらファンタジーでダークでコメディで笑いを提供していたアダムス家族のハ○ドくんのよう。そりゃあ眉間のシワも割増になるというもの。レイでなければ冷静かつ冷酷に、今や机の端から端までスライディングして動き回る手を叩いてゴミ箱にシュートしたりしない。


「気持ち悪ぃ…」


自分でシュートしておいてコレである。ハ○ド君ならぬライト君(右手なので)も報われない。
というより、徨夜(本体)は大丈夫なのか。結局いつものパターンで後々レイの部下が催促しに行く事になるのだろう。
甘やかし過ぎか、それとも諦めが早いのか。徨夜が消えて飲み込む必要のない溜息を吐いて、レイは書類へと意識を戻した。






*




ライト君(右手)のない徨夜がまたしても屋敷内を彷徨いていると、なんとナイスタイミングで黒兎が帰還した。しかし、なんだか服は血塗れ、治療しきれなかった(一応、レイと同じように黒兎も回復魔術を取得している)細かな傷が目立つ。相当疲れているのか表情が死に、自室へと向かう動きも緩慢。
足を進める度に顔を顰めては立ち止まり、周囲の気配を探る様に、もしくは痛みを耐えるように目を閉じた。


「はぁぁぁ…。レイに何て説明しよう……」

「そうだなァ、転んだ。とか?」

「うわっ!!??いっ??……う゛ぅぅぅぅ…」


突然の返答に飛び上がって変に身体を動かしたせいで回復しきれなかった傷が開いたのだろう。滅多に見ることのない黒兎の苦しむ表情を事も無げに、或いは観察するかのように眺めては、ガラリと音が聞こえそうな程、急に口角を上げて徨夜特有の笑みを浮かべた。


「ほうほうふむふむ…」

「うっ…何さ」

「……どォだったァ?拷問されるのは?面白かった?面白くなかった?痛かった?痛くなかった?いや、まァ痛いよな。」

「…誰も拷問された、なんて言ってないし」

「そうか?そうなのか?いや、でもどう見たってなァ」

「良いから!…で?何かあった?急ぎじゃないなら僕、部屋に帰りたい」


レイに見つかる前に部屋に戻ってしっかりと手当てしたいのを敢えて全面に押し出して、半ば徨夜に食ってかかる黒兎。
そんな偽装なんて直ぐに見破られるのに、むしろ屋敷の敷地に脚を置いた時点でレイにはバレているのに、何故そこまで必死になるのか。これに関しては黒兎だけでなくレイにも言える。はたして信頼の裏返しか、カムフラージュ(本心の擬装)か。まったく理解が出来ないな。

とか何とかをニマニマした表情のまま考えていた徨夜が左の指を鳴らして近くの部屋の扉を開けた。誘導するように腕を動かして何故か真顔。


「満身創痍、動悸息切れ眩暈な黒兎に料理をテイクアウェーしてきた」

「テイク…アウェー?どこから?」

「んん…。アトゥリプカ。ま、そんな細かいこと気にすんなって。」


今までの徨夜の行いを鑑みれば、如何に細かくとも、重箱の隅を突付くようでも気にしておくべきだ。が、早く部屋に戻りたい、いや、でもアトゥリプカの料理は気になる。他国の名前を出すと言うことは、つまり徨夜が何かしらの細工をした訳ではない、かもしれない。でも気になる。でも、でも……。


「そんなに疑わしいか。……ほらよ」

「んえ?」


誘導の末、案内された部屋があまり使われていない会議室のようなものだと知る。そこの椅子に座らされて、差し出されたのは縦長の紙。スタンプとして捺されているのか、もともと刷られているのかアトゥリプカの国紋である錨と砂のない砂時計。そしてどうやら店の名前であろう文字と数字が書かれている。つまり――


「まさか……本当に行ってきたの?え?アトゥリプカに?どうやって?」

「どうって…普通に」

「普通にっ!?」


ここでおさらいというか、確認というか。アトゥリプカでは必要以上の魔術使用を禁止している。それは国民の総て無いし大半が魔術を使えない(使えなくはない)潜在遺伝子β−もしくはΩだからである。そしてつまり、魔術が服を着て歩いて害を振り撒いていると言っても過言ではない徨夜が、自殺、自滅も厭わず(?)に行って、買ってきたというのだ。意味がわからない、が、礼を言うべきなのか?
そんな黒兎の逡巡に観察するまでの興味はないらしく、着ている(いつの間にか着ていた)コートの裾で遊び始めた。


「……」

「喰わないか?いらないか?」

「………食べる。」

「うむ。」


うむ。
念押しのようにもう1度だけ頷くと遊んでいた裾を離してバサリと翻す。
いつもながら疑問に思うが、徨夜の着ているコートは異次元にでも繋がっているのだろうか。もしくは学校でも習わなかった魔術がかけられているのか。翻って膨らんだコートの身頃からご丁寧に銀のクロッシュ(皿蓋)まで使われたものが2つ、シルバーのカトラリーが1組、目の前に置かれた。


「……」

「おーぷん♪」


なんとも気の抜けた声と共に晒された料理は、どちらかと言えば気の抜けないものだった。クロッシュを脇に置いて、黒兎の斜め向かいに座った徨夜と目の前に置かれた料理とを往復していた黒兎の表情が固まる。


「……………………」

「…………」

「えっと…、これ、なに?」


目の前にある料理をなるべく見ないように身体ごと徨夜の方を向いて問うた。
だってそうだろう。誰だってそうなるはずだ。
青白い魚のぶつ切りがゼリー?の海を不気味に漂っているのと、まるで断末魔の叫びが聞こえてきそうな程、恨めしい顔をした焼き魚達がパイから飛び出して「こんにちは」しているのだから。
どういうチョイスなのか切実に問いたい。両方に魚が使われているのは漁業が盛んなアトゥリプカだからこそか?

睨み付けるような顔になっていたらしく、徨夜が丁寧に、左の指を指示棒代わりにして2つの料理の説明をする。作り方、この料理の由緒、どのような店で売られていたか、その店の人間が、その店にいた人間がどのようなのだったか(後者2つに関しては要らない気もする)。懇切丁寧に、何かガイドブックでも作る予定があるのか、と聞きたくなるほど。


「で、名前は?」

「んん。ジェリードイールとスターゲイザーパイ。知らないのか?」


長ったらしい説明の中に肝心の料理名が無かったので聞いただけなのだが、何故さも知っているように思われなければならないのか。
不満げに鼻を鳴らすと得も言われぬ匂いがする


「これ、食べれるんだよね?」

「食べれないものを売る食い物屋なんて?」

「いや…ないけどさ……」


確かに無い。無いが、絶対に食べてはいけないような気がする。食べたら何かが終わる気がする。
でも、こんなものを作った人に罪はない。こんなものを作った人に罪はないと信じたい。


「ま、グイッと。」

「飲み物じゃないんだけど……。でも、うん。いただきます」


右手にフォーク、左手にナイフ。マナーとしては左右反対なのだが徨夜も指摘しないのでそのままで、まずは不気味なパイから。

サクサクとしたパイの音は耳を楽しませるが、恨めしい顔をしている焼き魚と目が合うので、もう何が何やら分からなくなってくる。なるべく目を合わせないようにしながら1切れ(飛び出す魚も1匹)を皿に乗せた。パイの断面にも魚がびっしり…。思わず遠くなる意識を必死に連れ戻して1口。


「ん゛っ…。んん゛ん゛?」

「ひひっ♪」


味の説明がしにくい。魚味のシチューのような、魚味のホワイトソースのような。どちらにしろ魚の味が強く、ホワイトソース?に玉ねぎとベーコンが入っているのが逆に不快。無ければ良かった。とまでは言わないが、魚なのか肉なのかどちらかにしてほしい。あと、骨。パイの中身にしろ、飛び出している方にしろ何せ まるっと全部投入されているので(流石に内臓は取ってあった)口内が血塗れになること間違いない。というか、何でイワシなんだろう。イワシって骨、多いよね。
料理じゃなくてもはや拷問だよね。

うんうん唸る黒兎に浮かぶ眉間のシワ、コロコロ変わっていた表情が咀嚼する度にビシリと固まるその瞬間を満足げに眺めていた徨夜が次を指差す。説明を聞いた限りでは、ウナギのぶつ切りのゼリー固め。つまりジェリードイール。


「……みず…」

「ん?」

「水飲みたい…」

「くひっ♪あいさー」


奇妙な相槌と共に、またしてもコートから水差しとコップを取り出す。
水を飲みに行くフリをしてこの場から逃げようとしていた黒兎の企みを見抜いていたのか否かは分からないが、よくもまぁ何でも出せるものだ。



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Sentimental manic depression.

オレのファミリア(仮)であり、魔獣のソリオンに聞かれたことがある。

―これだけ美しいものに囲まれて、自分のものにしたくならないのか。

と。


美しいもの。

それは例えばシャングリ・ラの屋敷、玄関ホールにある緩やかなY字階段。他にも、目を見張るような膨大な本の数をしまいこんでいる書庫。人間の足では1周しきれない敷地の広さ。ただただ広さがあるだけではなく四季折々の表情が目を楽しませてくれる。
が、やはりあの階段がいい。
さすが屋敷の顔なだけあって荘厳華麗。誰も気付いていないだろうが、よく夜中に件の階段でくつろいでいる。

或いは、今は亡き先代ギルド長から贈られたコートと高純度の魔石を嵌め込んだループタイ。後から知ったことだが、ループタイは咎獣襲撃事件でオレを庇って死んだデゼルトというΩが用意していたらしい。

後は依頼で訪れる街も国も。出自である常夜国とは、当たり前だが違いがありすぎて眩しい。



けれど、どれより、何よりも、美しいものは――





多勢に無勢な状態、所々血だらけ。まさに満身創痍で背後にあった朽ちた巨木に凭れかかった徨夜の、喉を狙った白刃は突如現れたレイと黒兎に防がれた。そして敵に拡がる動揺。


「何やってんの徨夜??」

「お前、死にたいのか」

「……あァ、美しい……」

「はぁ!?何言ってるのさ?」


怒鳴り付けながらも自力で動く気のない徨夜を引き摺って後退する黒兎、冷ややかな視線と共に銃剣を眼前の敵に向けるレイ。


何よりも美しいものを知っている。

それの*し方も。


「よーし。手当て完了っと。徨夜、僕もレイを手伝ってくるから」


そこで休んでるんだよ。そう言った黒兎の表情。
オレを殺し損ねた敵の攻撃をいとも簡単に避けて反撃していくレイ。


―美しいものを自らのものにしたくならないのか?永劫、誰の目にも入らぬように隠しておきたくならないのか?


ならないわけがない。自らのものにならなくとも、叶うならずっと肩を並べていたい。
しかし永劫などないと知っている。特に常夜国で生きる者なら尚更。
今の記憶は葬られ、新たな記憶を植え付けられる。全ては女王陛下の御心のままに。

これ、を寂しい。と言うのだろう。
これ、を悲しい。と言うのだろう。

常夜国では持ち得なかった感情、それすらもいつか消されてしまうのならば


「美しいものなんてない。オレには要らない。」



誰よりも臆病な自分など存在する価値もない。それはどちらに居ても言える事で。


「…つーか……どーいう感傷だよコリャwwwキャラじャねェしwww」


口角を吊り上げて笑みを浮かべ、思い出したように傘を差す。先程の感傷は欠片もなく、切り換えたというより、まるで別人。
黒兎が手当てしていった傷はいつの間にやら消え失せた


「さァて、オレもお仕事しますかねェ」


そう愉しげに呟いてほぼ壊滅状態の敵へと向かった。