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Short Short Selection

夢を見る。
私は何にでもなれる。望むものは全て手に入る。一般的には後ろ暗い過去も皆が羨むような過去に変わる。満たされる。
夢を見る。私は夢を見る。
そこでは私は虚無と呼ばれている。両親も、良心も知らず獣のように地を這い、死を呼ぶ。枯渇している
夢を見る夢を見る夢を見る。
私は目覚めない
/Bad Good Nightmare





「母の日?だから、やる」
差し出されたのは緑が鮮やかなカエル。
「は……?」
取り敢えず手のひらに受けとり、繁々と眺める。何の変鉄もないただのカエル。というか、今から朝食を準備するのに何とタイミングの悪いことか。
「そいつファミリアだから。得意なのは料理だそうだ」
「…………は?」
何と言った?今、この不健康且つ怠惰な黒尽くめは?
「黒兎が母の日は祝うんだって言ってたぞ」
言うに事欠いて黒兎は…。
「これからもよろしくな?親愛なるギルド長(お母さん)?」
「副音声!!」
「くっひひっ♪」
/Happy Unhappy Mother's Day





バターと小麦粉を火にかけ、木ベラを使って練り上げていく。焦げ付かないように目を離さずに。
「シチュー♪シチュー♪きょォォはシチュゥゥゥ♪」
「…………」
「玉ねぎ〜♪みじん切り〜♪ニンジンも〜♪みじん切り〜♪ジャガイモも〜♪みっじんっ切りィ♪」
バターと小麦粉が練り上がったら用意していたコンソメ風味の牛乳で伸ばす。コンソメは市販のものではなくブイヨンから作り上げたものを使用。具材である野菜や肉は予め火を通しておく。牛乳で伸ばされたホワイトソースに野菜を投入して、ひと煮立ちしたら完成。
「シチュー♪シチュー♪きょーうはシチュー♪キノコが入るのノーサンキュー♪入ってたらみっじん切りィ♪問答無用でみっじん切りー♪」
「五月蝿いんだが…」
「あっ!!シチュー出来た!?出来た!?キノコ入ってないよね!?ジャガイモとかみじん切りした!?」
鍋から離れると直ぐ様寄ってくる黒いヤツ。今日は珍しく朝から自室を離れてキッチン(シチューを作るレイ)にべったり。普段食事をしないからかシチューの時はやたらアグレッシブに絡んでくる(アグレッシブに絡んでくるのは日頃からだが、シチューとなると話は別)手にはいつぞやプレゼントされたカエル。殆ど潰しかかってる気もしなくもない握り方である。
「わーい♪シチュー♪シチュー♪美味しいっシチュー♪」
カエルを手放し、いつの間にセッティングしていたのやら食器が全て揃っている
「お前の仕業か」
「I LOVE シチュー!!」
「だから五月蝿えんだよ!!」
/LOVE LOVE LOVE LOVE Stew!!





コン、ココン、コン
「?」
レイの自室の扉が鳴る。2人分の気配が扉の前に。
「雪だるま作ろー♪」
「ドアを開けてェェ♪」
「一緒に遊ぼー♪」
「どうして出てこないのォ♪」
「前は仲良くしてたのにー♪」
「なぜ会えェェないの♪」
「雪だるま作ろー♪」
「大きな雪だァるま♪」
「お前らの尋問取り止めの書類書いてんだ!!少しくらい静かにしてろ!!」
「「分かったよ、レイ(´・ω・`)」」
このあと、屋敷内をファミリアで疾走した黒兎、オ〇フを炎で作製した徨夜は別ギルドからの尋問は免れたが、レイの尋問はそうもいかず。罰として徨夜は日光浴を、黒兎はファミリアとのふれあい禁止を課せられた。
/Do you want to build a snowman?


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