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夕暮れはいつも

映画『orange』を観ました。

原作は読んでいません。

後悔を消すため、というより好きな人が自ら死へ向かっていくのを止めて救ってほしいと、未来の自分から過去の自分へ手紙が届くというSFラブストーリー。

時空系ファンタジーに弱いので泣くかもしれないと思って観ていたのですが、
途中でリレーのシーンがあって、そこでしたたか泣きました。
未来からの言葉に従うのではなく、自分たちで考えた最善の策を選ぶっていう選択が良かったんです。

あとこの場面の直前に五人ほどで体育のマットを持ったまま会話するシーンがあるんですが
「いや重たいしマット下ろして話せよ……」と思っていたらそのマットが意外な伏線になっていて、ナマ言ってごめんなさいという感じでした。

それと、これは原作の表紙を見たときからずっと気になっていたことなのですが、
翔くん(死んだ人)がいない未来での菜穂(主人公)と須和(仲が良かったグループのひとり)のあいだには子どもが生まれているんです。
でも菜穂はもともと翔のことが好きだったから、翔が生きていたらその未来では須和と結婚しなくて、須和との子どもも生まれてこないかもしれない。
この問題にはどういう答えを出しているんだろう、と映画を観る前から悶々としていたのですが、観て解決しました。そーいうことやったんか。でもそれを踏まえて考えると未来の人たちはあまりに切ない。

あと、まず何がどうなって手紙が時空を遡ったのかも気になっていたのですが、これも観て解決しました。そーいうことなら仕方ないね。


起こってしまった過去は決して変えることができない。でも、未来を変えることはできる。
だから手紙は過去に届いたんですね。未来が変わっても過去は変わらないの。


ラストに高校生の菜穂が未来の自分に向けてある一言をつぶやくのですが、それがちょっとじーんときました。世界の転換!という感じがあった。



手を振って背中を向けて走り出す夕暮れはいつも世界の終わり(あお)

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