背景を真っ白にして被写体を強調する、通称「白バック」撮影をやってみた。

昆虫の場合は図鑑など使用されることが多く、しょっぱい内容ではあるが一応蛾の図鑑サイトを作っている身として白バックには前から興味があった。

ネットで情報収集したり試行錯誤したりして、なんとか白バック撮影法を確立できたので今回は白バック撮影の解説!
需要あるか分からないけどww





【用意する物】
■カメラ
写真撮影する以上、当然必要になる。外付けのライトが付けられる機種が良い。
■スピードライト
内蔵フラッシュだと光量や光源位置が微妙なので、値段は高いが可能な限りあったほうが良い。
■オフカメラシューコード
通常スピードライトはカメラ上部に固定されるが、これを使えば線の長さの範囲内で自由にライトを動かせる。横からのアングルで撮りたいが被写体の真上から光を当てたいときに使える。
■ディフューザー
ライトに取り付けることで影を薄く・軟らかくできる。白バックでは影の自然さが大切なので必須と言っていいくらい重要なアイテム。光量が少し抑えられてしまうので光量を気持ち多めに設定する必要がある(たぶん)。
■背景用の白い紙等
後で編集するとはいえ、なるべく白みの強いものが良い。その方が編集するのも楽になる。
■パソコンと画像編集ソフト
完全な白バックな写真にするには編集作業が必要。編集ソフトはphotoshopがオススメ(というかこれしか持ってない)。





まずは白い紙などに被写体を乗せて撮影。


白い背景ではあるが、よく見ると灰色っぽいし画像の四隅の暗さが目立つ。
因みに被写体は鏡餅に付いていた馬の小さい置物。今年は鏡餅買ってないから羊は無いんだ・・・





この画像をphotoshopで編集。

@右端にある色調補正をクリック
Aトーンカーブをクリックするとグラフ的なものが表示される
Bグラフの左側にある三つのスポイトのうち一番下のスポイト(カーソルを置くと白色点なんちゃらという補足が出る)をクリック
C画像の真っ白になってほしい部分(背景)をクリックする

すると・・・


こんな感じ。本当はCでもっと隅っこの方をクリックすれば四隅の暗さがもっと目立たなくなる。
これではまだまだ白バックとしては微妙な状態。
仮にイイ感じに見えてもまだ不完全な部分があるかもしれないので、仕上げをする必要がある。


仕上げして完成したものがこれ。 


四隅の暗さも完全に解消された。
photoshopのバージョンによってはやり方が違うかもしれないし、そもそももっと良いやり方があるかもしれないが、とりあえず編集法の一例ということで。



因みに撮影時にディフューザーを使わなかった場合・・・ 


白飛びしすぎなのはカメラの設定ミスなのでさておき、影が濃くてクッキリしているため不自然さがある。
やっぱディフューザーは必須だな(確信)





この編集法があれば、真っ白な紙の上での撮影じゃなくても白バックに仕上げることが可能。



発泡スチロールの上で白バック風に撮影したアカバキリガ、元画像では背景のデコボコにより真っ白な背景とは言えなかったが編集で誤魔化してみた。




こちらは家の白い壁にいたところを撮影したカシノシマメイガ。
不規則に灰色の模様がある背景だったが、編集で真っ白に。
ただし元画像が暗めの背景だったため、被写体が背景と一緒に少し明るすぎになってしまっている。
こういうのを避けるためにも、ちゃんと綺麗な白色の背景で明るめに撮影したほうが良い。



早く生きた蛾で実践してみたいが、時期的になかなか見つからない(´・ω・`)