怖い夢を見て過呼吸になりました
すごい……ゴム人間みたいなのがバク転しながら追いかけてくるの……関節ないし顔色真っ白なの………

という夢を見ました。過呼吸も夢です。
現実の私はいたって元気です。
感覚がすごく生々しかったけど現実にはしてない……きっとしてない……寝過呼吸なんて……

まったく益のない話題ですが、私が今月見た印象的な夢をご紹介します。

■道路に無数のチョココロネが落ちている夢
……大小さまざまなチョココロネが道に散乱していて、私はそれを眺めながら家まで帰りました。よく近所の光景が夢の中の舞台に登場するのですが、私の家の近所は細い坂道が多くて、その坂を抜ける(広い場所に出る)までがストーリーの切り替わるリミットになっているような気がします。坂を抜けること自体が夢にかせられたひとつのテーマのようです。

■スムージーを売る夢
……最近このシチュエーションの夢をよく見ます。たいてい職場の人と一緒に販売していますが現実の私はスムージー屋の店員さんではありません。でもスムージーは好きです。でもだいたい途中で作り飽きて「もう帰りたい……」と呟いています。

■体育の授業に出られない夢
……これは最近というよりも以前から頻繁に見ます。私は高校生で、一日の一番最後の授業に体育の時間があてられていて、それをサボろうとしたり何故かトラブルに巻き込まれて間に合わなかったり、まともに体育の授業を受けることができずに夢からさめることになります。

三番目の夢で、私はよく授業を休んで保健室に行こうとします。
自分で分析するに、おそらく私が夢の中の世界
に求めている本当の目的は体育の授業を休むことではなく「保健室に行く」ということなんだろうと思います。その時間が体育の授業ばかりなのは、休んだとしてもそのあとの影響が大きくない科目だからです。

でも私は、その体育さぼろうシリーズ(?)の夢の中では、保健室にもまともに行けたためしがありません。いつも保健室にたどり着く前に夢が終わってしまう。いつも憧れはあるのにずっと遠い世界です。


母が一時帰宅(なんだこの言い方)するよと父から連絡がありました。喧嘩したんですね。
(私の)気が重いですね。私はわがままで協調性がないため常々ひとりっ子で生まれてきてよかったと思っていますが、家族の問題につきあたるときょうだいがいればなぁ、といつも思います。
責任を転嫁したいというわけではなくて、家族がもうひとりでも多ければ気がだいぶ紛れるでしょ。三人だとどうしてもバランスがとれないときがあるのです。こちらにその気がなくても。

母のために買ってある本があるので、机の上にそれを置いておきました
ブックセラピーです。なんやなんや。

私の先輩でセラピストの方がいるのですが、来られた方のカウンセリングをしながらその人にあったアイテムや音楽を選んで、そういう雰囲気づくりからセラピーを始めるそうです。


じゃあ私はあなたにあった本を選んで、あなたを待っています。


人の話に感情移入しきれないというか、私は会話という手段の効果をどこかであきらめてしまっているんだろうなと母と電話していて思いました。
かわいそうだね、って言ってあげることは可能だけど、心を込めて言葉に移すことができない。心底思っていることでも。
もっと上手くできる私ならもっと簡単に救ってあげられるんですかね。私は私の言葉にそんな効果を感じない。

それに会話をあきらめてしまっているのは私のほうだけではないんだな。

母に対してだけではなくて、他の誰かと話しているときでもそんな風に思ってしまうことがある。いつもではないけど。
みんな本当に言ってほしい言葉があって、でも私はその求める言葉をあげられなかったり、伝えても私からの言葉じゃ駄目なときがあって、気持ちはある程度汲んでいるつもりでも、言語活動の時点でこけてしまうことが多いです。
ディスコミュニケーションだよ。

でも、それはそれでエゴですね。私の言葉であなたを救う!とか求められてるわけではないのだろうし、ただ聞いてあげるだけでいいんだろうな。

って思っても、否定されることもあります。
普通に励ましただけなのに、いつもそうやってあっちの肩を持つんだよねみたいな。
そういうこと言われるの嫌いなので余計にどう話せばいいのかわからないんだな。

日記だし愚痴をかいてもいいんだよ(おのれを励ましている)


だからやっぱり、ひとまず言葉より本を選んで並べるだけしておこう。


ここまで書いておいてあれなんですけど、他人の話を聞くのは好きです。逆に尋ねられるのは駄目です。ディスコミュニケーションだよ。
私が自発的にぺらぺら話すのを聞いたことがある人はご自分の包容力に自信を持ってください。(謎の締め)


〈君たちが死んでも…みんなそれを忘れる…〉
山田玲司『スーパースーパーブルーハーツ』

ダメ男で猫派の謎多きカウンセラーと、やる気はあるけどカウンセラーとしては何もかもダメな助手くんが、子どもたちの心の傷を救おうとするお物語。
精神に傷を抱えた子どもたちのあいだで流行っているのは「ブルー」という青酸カリ入りのペンダント。現実にはアウトだけどこういうの好きです。
話の流れとしてはお助けマンもので、助け方は自体はそんなにヘェーって感心するようなものではなくオーソドックスな(プレッシャーになる義務からサボらせたり外で遊んで楽しませたり)手段で描かれいるため、目新しさはあまりないです。
しかも助手役を務める主人公の言動がいちいち登場人物たちの心を逆撫でしていくのがはじめはとても腹立たしくて、おまえは……おまえはそれでもカウンセラーの卵かーーッと……思うのですが、その性格の瑕疵が物語後半で大きな意味を持ってくるのでその構成はちょっとハッとさせられました。
あと、ヒロインの子が〈あいつら死んで欲しい〉と言った直後にカウンセラーさんの口から飛び出す〈俺が殺そうか?〉という台詞は好きでした。……私の趣味です。


〈血の味を覚えた動物だね〉
持田あき『スイートソロウ(2)』


一巻を買ってからいつのまに半年も時が流れていたのか。意外と早く二巻が出ていて嬉しかったです。

全部読んでもう一度読み返したとき、そういえば〈伝言〉がテーマだったんだと思い出しました。だから二巻でも、ひとつめの話では「伝言板」、ふたつめでは「伝書鳩」(!)、最後はストレートに「伝言」という手段を用いて物語が進められています。でもこのシリーズのもうひとつのテーマは「夢」なんじゃないのかなーとぼんやり思いました。みんな夢を追いかけてるよね。
持田さんの話にはよく「時の流れ」がモチーフとしてあらわされているのですがこの『スイートソロウ』と、おそらく代表作であろう『おもいで金平糖』シリーズの二作ではそれがより顕著な印象を受けます。追いかけても戻れない過去の切なさ、または進んでいっても確証のない未来への不安、そういう「時の流れ」に沿った心の葛藤についてはデビューした当時から本当に突出した表現力を持っている作家さんです。

しかし、この二巻でも『おもいで金平糖』でもはたまた『花めぐりあわせ』でも思ったのは、話のスケールを大きくしすぎないほうが個人的には好きなんだけどな、ということ。
具体的に示すなら戦時中のエピソードであるとか、『スイートソロウ』二巻の「ハミングバード」のテーマの描きかたとか。
表現がドラマティックなので設定までドラマティックにしたり大河的なエピソードを挟むよりは、等身大のささやかな傷みや幸福を丁寧に書いた方がずっとずっと持ち味が光ると思うのです。特に時代物は、持田さんの雰囲気には合っているけどどうしても浮いて見えてしまうところもある。
『おもいで金平糖』と『スイートソロウ』はどちらもある水準以上の絵と話で、今回も外れはないけど「蝶々くらべ」や「グッド・バイ」とか「ソプラノ」、「おもいで金平糖」(シリーズ第一話)を思い返せばどこか物語と読者の距離が遠くにある。

私は「ハミングバード」(この巻の第二話)に関しては、ちょっとどうかなあ、と思ってしまった。テーマがというよりも、そのテーマの表現方法が、手放しでこれは良い!とはどうしても思えなくて。

「夢の夢こそ」の話は最後の方の怒濤の感動シーンよりも途中に描かれた〈あの子の笑顔すごく苦手だった/学校はいつもほんとうにつらかった〉の回想シーンのほうが好きです。
それと、「物を作るには質のいい孤独が必要なのさ」はよい台詞でした。

「海辺のSALLY」はサリーさんの設定がなくてよかったのでは。サリーさんはまた別にサリーさんだけの話でもよかったのでは。主人公の手遅れ加減は愛らしかったです。
あと、〈東京から新幹線で3時間10分〉という舞台はやっぱり晴れの国らしい。
はじめのころ「いや、四国という可能性も……」と期待したけどよく考えたら(よく考えなくても)四国に新幹線通ってなかったわ……。

ぐちぐち書いたけど作品としてのレベルは高いです。
次の巻ではもっともっともっと私の期待を裏切ってほしいです。
煙草を吸っている表紙、今の時代ではとても貴重な存在ですよね。

おわり


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