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ゆがんだ時空/遠ざかる部屋

100均のお正月かざりに100均のお花をさしたものです。かわいいだろう。


・時計の話・
職場の時計の針が、ある時からぐるぐる高速でまわり続けています。「相対性理論みたいだ」と見ていた誰かが言っていました……。
光に近づくと時空が歪んでいく。光に近づくほど遅くなる、なら、この空間にいる私たちはどんどんと光から遠ざかっているのかな? それに「重いもの」から遠ざかるほど、早くなるとか。
よくわからないけど、職場の時空は今日も歪んだままです。私もほかの人から「えっ? いたの? 今日いつからいたの!?」と言われましたし。
「朝からいます」「そんなまさか」みたいな感じでした。まあ、私はさらに時の流れの違うところで仕事しているから……。
まわり続ける時計、まるで死んでいくみたいだなって私は思いました。

・四次元の話・
おうちにあたらしいパソコンがきました!
買うまでにいろいろな人に……色々な困難をお願いしました。みんなありがとう。これで私もおうちワークができます。
さてそんなパソコンから、せっかくなのでこの日記も見ました。

見づらい!!
とショックをうけました。見づらいね!

今までパソコンからしんぼう強く見てくださっていたみなさますみませんでした。
これを機に、パソコンから閲覧したときのデザインをシンプルにしました。


・隣の席の人の話・
新しくこられた人なので、まだ二、三回しか話していないけど「おもしろいから……」という認識をされていたみたいです。どうして……。

・その他最近の話・
@夜にNHK教育テレビの『デザイン あ』という番組をたまたま見た。フォント萌えする私にはたまらない内容だった。ありがとうございました。

A高松の街を歩いていたら『プッチーニの小路』という通りに迷いこんだ。(ものすごく狭い)
その翌日テレビで流れてきたオペラ『誰も寝てはならぬ』をたまたま聴いて、プッチーニが誰だかわかった。

B「大学(私の母校)にできた、新しい図書館は吹き抜けで飛び降りやすいと評判」と書かれた年賀状が届いた。笑顔になりました。

C大学時代につけていた日記を読んだ。主語がなさすぎて何のことを書いているのか思い出せない。そして文章が汚い。当時読んでいた本もたくさん書いてあったけど、そこそこ思い出せない。忘れちゃうから、きちんと書いておくことが必要だなと感じる自分と、それでも忘れてしまうことにむなしさを感じる自分と。


・ここから本の話・

〈あなたの眼は、そんなに疲れていない。〉
(串田孫一「断想ノート」より)

Coyote No.63「串田孫一のABC」

これすっごく良かったです。
手に取ったのは、串田さんの『緑の色鉛筆』を読んで、素敵なことばのつかいかたをする人だなあと気になっていたからです。
読みやすくて、知性と品があって、熱もある。
好きです。コヨーテありがとう。

〈隠された密かな祈りは、それを知っても知らされても嘲ってはならない。(中略)……祈りは弱さでもない。それは単なる内面處理の方法である。知恵である。不安の中和剤である。他人に祈りを要求するのは、不安を抱かせる手段でもある。〉
(同上)

はじめこの本が置かれていることに気がつかなくて、それとは別件でああもう無理、と思ってぱっと上を見上げたときに目があったんです。やあ。と、言われたわけでないけど、そんな出会いです。


〈うす曇る日は/私は早く窓をしめてしまひます〉
(尾形亀之助『尾形亀之助詩集』より「うす曇る日」から)

尾形亀之助『尾形亀之助詩集』

江國香織の本を読んで、尾形亀之助の存在を教わった人は多いんじゃないでしょうか。私がそうです。
ずっと読んでいると、壁に叩きつけて泣いてしまいたくなるような淋しい本です。でも好き。

〈ね レモンの汁を少し部屋にはじいて下さい〉
(同上「白い手」より)


キネマ旬報 2018年1月号

購入するときに、「映画が好きなんですか」と聞かれて、「違います。長澤まさみが好きだからです」と答えましたが、もっとちゃんと言うと、〈長澤まさみも好きだけどそれだけではなくて、長澤まさみを含めた表紙の色合いや本のたたずまいそのものに惹かれた〉から買いました。

宇多田ヒカルの「あなた」という歌が、個の存在に固執しすぎているみたいなレビューが印象に残りました。曲としてはよくても主題歌という視点で見れば、作品から遠ざかっているということもあるのかー。

本を持ちたいと思う気持ちにはひとつひとつ自分なりの理由があることを、キネマ旬報のおかげで実感しました。


・音楽の話・
〈最後の部屋は 星降りそそぐ時の果て〉
原田真二『タイム・トラベル』

すてきなうたですよね。

このタイミングで『メトロポリタン美術館』を流すのやめてくれませんか……。おうちのテレビ……。みんなのうた……。(今まさに流れてきている)

〈タイムトラベルは楽し/メトロポリタン美術館/大好きな絵の中にとじこめられた〉

大貫妙子『メトロポリタン美術館』


私が『メトロポリタン美術館』を知ったのは『満月をさがして』という漫画に出てきたからです。ありがとうありなっち。

E.L.カニグズバーグ『クローディアの秘密』

ついでにこれも。上の『メトロポリタン美術館』はこの本からきているのです!
大好きな物語です。
美術品や本って、基本的に過去のもので、そのものがつくられたときや作者の意思には絶対に届くことができないっていう距離感があると思うんですけど、それでも追い求めてしまう人間のさが、必死さのようなものが描かれているところがせつなくて好きです。それにこの物語では、そこがきちんと報われる!


〈輝きは もどらない/わたしが 今 死んでも〉

荒井由美『翳りゆく部屋』


母と、「こんな歌詞が書けるユーミンすごいよねえ」という話で盛り上がったことがありました。


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