落書き:大好きな人を食べた夢




あの人の指を齧っていた

『美味いか?』

そう訊くから

『美味しいよ』

と云ったら、いつも怒ったようなあの人の顔が少し笑った

『好きなだけ食えよ』

あの人は僕が齧っていない方の手で頭を撫でてくれた

僕ね、君の大きな手が大好き

自分のものにしたくて好きなだけ齧っては千切って飲み込んだ

僕が君を齧っている間、君は沢山僕に話し掛けてくれた


『明日は晴れるだろうか』

『あの店の甘味美味かったよな』

『この間行った祭り楽しかったな』

『俺が居なくなっても泣くなよ』



『さようなら』


気が付いたらあの人は小さい肉片と首を残して居なくなっていた

あの人の声を聞く事はもう出来ないんだなぁ…と思っていたら、涙が止まらなくなった



(※ 元ネタ→自分の夢から一部改変)

落書き:11月11日


ポッキーかじりつつ描き



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