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黒バスホラークラッシュ夢 3 

ふと気づくといないはずのあの人の気配を感じた。
そうしたらもう…どうしようもなくなってしまって、泣いてしまった。
周囲が自分のことをどう思おうが関係ない。
我慢なんてできない。
思うがままに泣いた。



※※※※

『あ、英子。私、私、世界遺産級美少女の美咲様よ!あのさーちょっと夜泣きが酷くてさーあんたどうにかしてくんない?てなわけで、来週の日曜日の13時に××駅前に来てねー』
というアホからの一方的すぎる電話をもらい、私は今××駅前であのアホを待っております。
それはさておき、夜泣きってさ…それ相応の相談所に相談しろよな!そりゃ確かに私は子育て経験がありますよ!けどさ、それは【過去】のことというかなんというか…まあなんだ。とにかく今はただのいち女子高生なわけ!そんな私に子育ての相談するのはおかしいっしょ!!美咲はそこら辺の事情を知ってるからいいけど世間の目から見たら「はあ?」ってなるよ!!つーか、そもそも誰の子だよ!?
(※英子さんと美咲さんは同じ年です)

とぐだぐだと考えていると目の前に一台の車が止まり、ドアが開き車内から美咲が顔を出した。
「ハーイ!おまたせー!!さぁさ、ちゃっちゃかこの車に乗っちゃって」
うん。駅前で黒塗り高級おベ○ツ様で乗り付けんな!!周囲の目が超痛いわ!!突き刺さってるわ!!お前これわざとだろ!?絶対狙ったよな!?このアマいつか泣かす!!とかなんやかんや思いつつ車に乗り込み連れてこられた先は美咲の家ではなく、見知らぬ純和風な豪邸。
「…なあ、そろそろ説明の一つや二つしてくれてもいいだろ?」
「あーうん。ここ私の従兄弟ん家」
そういうことを言ってんじゃないつーの!いや、誰の家かというのも知りたいうちの一つではあるけど、あるけど違うだろ!!とツッコミをいれようとするものの美咲のアホはさくさく豪邸内へと足を進めていた。っておい!確かにここは従兄弟ん家ではあるかもしれないがお前の家じゃねーのにそんな我が物顔で入っていっていいのかよ!!と思いつつ美咲を追いかける。庭を進み玄関に足を踏み入れるとそこには中学生らしき赤髪の少年が出迎えてくれた。
「ようこそ我が家に」
「あ、おじゃまします」
いい年してるが気の利いた返しができなくて申し訳ない!
「征ちゃんお出迎えありがとね!これ例の英子ね」
「ああ。初めまして、赤司征十郎です。今日はよろしくお願いします」
「はぁ…頑張ります」
何をどう頑張ればいいのか分からないがテキトーに返しておく。苦情は美咲にお願いします。状況説明を一切しないあのアホが全て悪い!!
それにしても、どう頑張って見ても高校生、大穴で大学生…とにかく学生の域から出なさそうな少年が父親なのか?
「じゃあ自己紹介もすんだことだしさっそく行くわよ」と美咲が言うと赤司君を先頭に室内を案内され、とある和室の前にほどなく到着した。
そしてあのアホは勢いよく襖を開けた。それはもう勢いよく。スパーンっと。
「お前はアホか!!いやアホだったな!!そんなことしたら赤ちゃんじゃなくてもビビるわ!!赤ちゃんならなおさら泣くわ!!…って…」
襖を開けた先の和室は無人だった。
「え?赤ちゃんは?え?お散歩中かなんか?」
「ああ、言い忘れてたわ。夜泣きするのは赤ちゃんじゃなくて、所謂、妖刀ってやつなの。あんたならなんとかできるでしょ」
「はいっ!!??いきなりオカルト!?ちょ、お前な!!そういうことは前もって言えよ!!何の準備もしてねーつーの!!」
「大丈夫!大丈夫!夜泣きがうるさいだけでこれといった害はないっぽいから!」
「っぽいってなんだよ!っぽいって!!おもいっきり素人判断じゃねーか!!こえーよ!!マジこえー!!それ聞いて不安しか沸いてこねーわ!!」
「もう!ぐずぐず言ってないでさっさとなんとかしなさい!!」と言って美咲が妖刀が飾られている床の間に私の背を勢いよく押した。
「ちょ、押すな!ってこれ降魔剣じゃん!なっつかしー」
と言った瞬間だった。降魔剣が触れてもいないのにその場で震えだした。
「え?なにこれ?ちょっと見ないうちにバイブレーション機能搭載しちゃったの?すげーな!」
「このお馬鹿!!そんなわけないでしょ!!」と美咲に頭を叩かれた。「真面目にやんなさい!」
お前にだけは言われたくない!!と思うが口に出せば話が進まなくなるので飲み込んでおく。
「真面目にやるから詳細を教えろ」
「元々は特にこれといってなんの問題の無い普通の刀だったみたい。けどある日を境に夜になると鳴く…怪奇音を出すようになったの。で、その時の所有者が耐え切れなくなって私達のおじい様に相談。おじい様は面白がってその刀を譲り受けたのはいいけれど、やっぱり相談通りに夜鳴きして「うるさくてかなわん!おちおち寝ておれんわ!!」と寝不足になったからって征ちゃんのお父様に丸投げ。そしてこの家に持ち込まれて、それでもやっぱり夜鳴きは治まることはなくてね。うるさいわ、ここのお手伝いさん達も気味悪がってなんとかしてくれと嘆願書を提出してくるわで、こりゃなんとかせんといかんぜよ!っとなって忙しい征ちゃんのお父様に代わり征ちゃんが事態の収拾をつける為動き出すことになったの。でその話をたまたま征ちゃんから聞いて、だったらどうにかできそうな友達いるけどどうする?て話たら、物は試しに頼んでみようってことになって今に至るわけよ」
「なるほどなー。んじゃまあ、とりあえず…よう!久しぶりだな降魔剣!私が【誰】か分かるか?分かるなら静かにしてみて」
駄目元で降魔剣に話かけてみると、なんとピタっと静かになった。
「分かるのか。よしよし。愛いやつめ。んじゃ、さっそく本題に入るけど、なんでお前夜鳴きなんかするようになったんだ?お前は人様に迷惑かけるようなやつじゃなかっただろう?」
と問いかけてはみるが降魔剣といえども刀はわけで…当然しゃべれるわけがない!!
「まあ、しゃべれたらあんたを呼ばないわよね」
「デスヨネー」
「…少しお聞きしたいことがあるのですがいいですか?」と静かに私達のやりとりを見守っていた赤司君が口を開いた。
「はい。なんでしょうか?」
「確認したいのですが、英子さんはこの妖刀を知っているんですね?」
「えーっと…まあ…」
「どうしてこの妖刀を知っているのかを知りたいわけではありません。ただあなたはこの妖刀を知っていて、この刀もあなたのこと知っている、という事を確認したいだけです」
「…はい。おっしゃる通りでございます」
「では、ここ数ヶ月以内に京都に行かれましたか?」
「はい。美咲が京都の洛山高校に入学したので会いに行きました」
「…ふむ。これはあくまで推測なのですが、英子さんが京都を訪れた日とこの妖刀が鳴き始めた日は同じ日なのではないでしょうか」
赤司少年の華麗な推理が語り終えるかどうかという時にまた降魔剣が震えだした。
「となると…この妖刀は京都に訪れた英子さんに気づき、心底会いたいと思った。それが夜鳴きという現象に繋がったのではないか」
「そうなのか?」と降魔剣に話しかけると降魔剣の震え方が変わった。さっきまではブルルルルルーと震え続けていたが、今はブル、止まる、ブル、止まる、ブル、止まる、という断続的な震え方をしている。お前はマジでケータイか!?っとツッコミたくなった私は悪くない。そしてたぶん正解ということを伝えたいのであろう。そして思いつきたくなかったけれど思いついたことを恐る恐る聞いてみる。
「えーっと…つまり総合的にみると…原因は私?」
「ってことね。責任とんなさいよー」と美咲は笑いだす。まったくもって私は笑えんがな!!責任とれと言われてもただの、いち女子高校生にどないせいと!?慰謝料か?慰謝料なのか!?やっぱり最後はお金ですよねーコノヤロウ…泣きたくなった。
「そうですね。責任をとってもらいましょうか」
「…はい」
父さん母さん弟よ…ごめんなさい。今日でまっとうな女子高校生は終了みたいです。これからは借金抱えたちょっと後ろ暗い女子高校生になります。本当にごめんなさい。
「責任をとってこの妖刀に所有者になってください」
「はいっ!?そんなことでいいんですか!?そんなことでいいんでしたら私はぜんぜん構いません!!あ!もしかして買い取れってことですか?私そんな大金持ってませんよ?」
「言いません。ただでお譲りします。もうぶっちゃけますけど、正直限界なんです!俺は物凄く眠い!!安眠の為なら妖刀の一つや二つや三つや四つぐらい譲ります!!」
ああ…よくよく赤司君を見てみると目の下に隈が…寝不足は人の心を荒ませますよねー…。分かります。
こうして事件は落着したのだった。

ちなみに私の手元にやってきた降魔剣は夜鳴きするというのが嘘かのように静かだった。
そしていくら妖刀だからといって貰いっぱなしはよくないんじゃないかと美咲に相談したら、こないだ使った妖バット『政宗』をくれ、と言ってきたので言われるがままにあげた。あんなものをどうするのかと聞くと降魔剣の代わりに飾るそうだ。大量生産された青い金属バット、しかも政宗さんLOVE(はーと)と落書きしてあるただのバットがあの豪邸の和室に飾られると想像するだけでいたたまれないが降魔剣の為に耐えようと思います。
more...!

緋祭様へ

コメントありがとうございます!!

妖バット「政宗」はそこら辺あるスポーツ店で青色の金属バットを買ってきて油性ペンで「政宗さんLOVE」と書けば完成です。
「政宗さんLOVE」という文字を分かりやすく大きく書けば書くほどその威力が上がります。(とかだったらいいな)

はい(笑)青峰くんの姉でした(笑)
橋爪も姉弟の親御さんはさぞ大変だろうな…と思いました(笑)
いやでも、あんなゴホン。青峰姉弟の生みの親なんだから…うん。ここはそっとしておきましょうか…。

青峰くん、遅ればせながらお誕生日おめでとうございます!!
これからも元気にガングロってくださいね!応援してます!!

…青峰くんファンの方に刺される前に逃げます…。
コメント本当にありがとうございました。

声様へ

コメントありがとうございます!!

世界を渡っても嫁は嫁です!(笑)
な、くせに世界を渡ったらそこでまた現地妻をつくるんですけどね…。
異世界の嫁より現地の嫁を地いく人です。
自分で書いておきながら、それでいいのか夢主人公…っと思います。

ということで、『嫁、ラヴ!』なので『政宗さん、ラブ!』なのです(『』内は某情報屋さんのように読んでくださると幸いです。)

…もう彼女?彼?は病気でいいんじゃないかと思いました。

コメント本当にありがとうございました。

くぅ様へ

コメントありがとうございます!!

ホラークラッシュを楽しんでいただけて嬉しい限りです!!
クラッシュしすぎて怒られるんじゃないかと内心ビクビクしていたのでそう言っていただけて一安心しました。
元々クラッシュする予定ではあったんですけど…ホラー?あぁ、あのお菓子美味しいよねーっという感じになってました。
弟峰くんならきっと、余計ことを聞いてorzとなってくれると信じてます!(←ちょ、おま・・・)

コメント本当にありがとうございました。
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