そんな言葉を目にして、久しぶりに、自分よりも暗めの深淵を他人のなかに見た気がしました。それでいてとっさに〈一緒にあの部屋に棲んでお互いを傷つけあおうよ〉という穂村弘の本の一節が出てくる自分もだいぶ闇が深いなと思いました。
最果タヒさんの本とか読んだらいいのかもしれない。世界中の愛してるがわたしを殺していくみたいなやつ。

宇多田ヒカル
『First Love』


この歌が入っているCDを長らく無くしていたのですが先日発見したのでウォークマン(私はいまだ"ウォークマンNW-S14"ですよ!使いよい)に入れました。
この歌って良すぎて逆にそんなに聴かないというか、秀作ゆえに忘れてしまうときもあるんです。でもいろいろ、最近の「初恋」とかも聴いてからはじめのアルバムに戻ってくると、原点の良さというか、てらいのないストレートな歌声が秋の夜長にしみるというか、まあ天才っすね。いい歌です本当に。
いろいろモヤモヤしていたこともこれを聴いているうちになんか天才の前にはなにもかなわない、ただの人の子というか……どうでもよくなってきました。日本語乱れすぎですが。

アルバムのなかだと「In My Room」が好きです。うちの母親も好きと言っていました。〈泣いて笑ってきずつくのもいいけど/夢も現実も目を閉じれば同じ〉とかね、十代の女の子に教えられる哲学が満載。

夢を見て、ひとつは大学のときの友人たちと車に乗ってどこかへ行く夢、もうひとつは自転車が勝手に速度を上げて、人目のない道を選んで走っていく夢。でした。