このまえ言われて嬉しかった一言シリーズ(1)です。(勝手にシリーズ化)
同じかたに、おっぱいチョコレートを、もらいました。つらいと言ったら哺乳瓶から出してくれました。飴もたくさん。ポッキーも。
やさしい。
高松はやさしい人がたくさんいる。私がさいきん高松でもらったものを書いていくので読んでください。

〈カバーのとれた本〉
本屋さんで本を買わずに闇だけ暴露して帰ろうとしたら「おみやげに」と、なんと本をくれました。ごめんなさい。今度お給料が入ったら高い本を買いますから……。やさしい。

〈フルーツサンド〉
本屋さんで会った観光客のご夫婦(まったく知らない人たち)が、そのあと再会した喫茶店でひと切れ分けてくれました。ひと切れと言っても「三切れあるんで、僕らもひと切れずつ食べますから、どうぞ」と言ってくれたひと切れです。つまり三分の一。割合がおおきい。
とてつもなくやさしい。
お礼に香川シール(観光地でくれる)と、琴電屋島駅のポストカードをわたしました。高松は素敵な街だとおっしゃっていました。そのとき店内にいた全員が求職の話をしていた。つまりもう一人、知らない女の子がいたんですけど、彼女がさりげなくご夫婦にチョコレートをあげていてハンサムな思いやりだなと感心しました。

〈かんぺい〉
甘平です。みかんですね。かんぺいはこの一週間でふたつもらって、ひとつは二十歳上の先輩がくれました。帰りに偶然会ったときにわたしてくれました。やさしい。
もうひとつは、知らないおじさんがくれました。雑貨屋さんにいたときに、そこの店長にと甘平をもってこられて、「おじょうさんにも」と私にもひとつくれました。やさしい。黒いTシャツかっこいい。なんのお店のひとなのだろうか。

〈はるか〉
春香です。これもみかんです。上の、かんぺいをくれた先輩がくれました。
お礼にポテトパイをわたしました。その人と、娘さんのぶんと。
春香は朝にたべました。果物を食べるときは朝が金、昼が銀、夜が銅。とは北村薫の『空飛ぶ馬』に書いてあったことですがいつもその一文を思い出しながら朝に果物をかじります。

〈和三盆パイ〉
後輩を車に乗せる約束をしたら、なんとパイをくれました。申し訳ない。とてもおいしかった。雪のふる寒い日だったので、帰りにホットのお茶をわたしました。一緒に練習できる人が、近くにいるのはいいことだね。

〈紹介状〉
春に仕事の契約が切れます。
……しかたがない。
ショクアンのおじさんが紹介状を書いてくれました。しまる間際に行ったので時間外なんですけど(ごめんね)出してくれました。やさしい。
お礼の電話を後日しました。

〈ギターのピック〉
これだけちょっと(三ヶ月くらい)前です。ギター弾く人にもらいました。けっ。
私は指が短くて弦がおさえられません。

〈古本ブレンド〉
はじめて行った古本屋さんで、店主のおじさまがコーヒーをくれました。やさしい。
ミステリ研究会の人なら喉から手が出るほど欲しいかもしれない本がたくさんありましたが、私がいちばん欲しいと思ったのは東郷青児の分厚い画集です。お金がないので買えません。
「かわいいものが見たいんだろう? かわいいものを見せてあげよう」というワードとともに、かわいい古本をたくさん見せてくれました。
ああ、ソワレ、行きたいなあ。京都にまた行きたい。

〈風味絶佳のロールケーキ〉
あのキャラメルのケーキです。おいしい。


〈手紙〉
メモでも付箋でも感想文でも、机の上にぺたっとされていると嬉しいものです。


・・・以下感想文

魚喃キリコ『南瓜とマヨネーズ』

ハギオの「彼氏がいるっていうことが魅力で近づいた」みたいな台詞が印象的でした。
シンプルだけど、彼のすべてを物語るひとこと。嫌いになれない系のカス。



〈あと、なんか「永田カビ」が大きくなりすぎて永田さん一人じゃまかなえなくなってるよね〉
永田カビ『一人交換日記(2)』

二巻です。
自分をすり減らすエッセイを書く人たちって、はじめは生活に文章を寄せていたのに、いつしか文章に生活が寄っていく傾向に変わることが多いような気がします。
たとえば知って欲しい事象Aがあるから、そのことを文章にしていた。のに、本を出していくうちに、生活を文章にしたことが次に書く事象Bになっていく。わかりづらいね。
生きていることを書いていたのに、書けるような人生を生きていくようになってしまう。はからずも書けるネタがどんどん出てきてしまうようになる。みたいな、いたずらな偶然がよく起きるようになるというか。
たとえば永田カビさんだったら、さみしさをこじらせて風俗に行った。ここで本当は完結している(とはいえ生きているから完結はしないけど)はずなのに、本は次々と出ていく。もう風俗もそんなに行っていないのに本人の事態はなんだか悪化してきて、なんとこの巻では入院してしまいます。
〈私のマンガも私の人生そのもの〉売り物ではあるけれど、人生です。と永田さんからの答えは出されています。ただ、エッセイまんが、もうしばらくお休みしていいのでは。漫画は描き続けても、永田カビでいることをすこしお休みしなよ。と思ってしまうくらいにはボロボロにすり減っていた一冊でした。
三冊出ているエッセイに、それぞれテーマがあったということをこの巻を読んで知りました。私もまだまだ読めてないっすね。
さて私の感想をひとつ。さみしくても愛がほしくても、自分が求めていない相手からの幸福は決して喜べない。ということが生々しく描かれていることが、この本のよさだと思いました。愛されても嬉しくならない人のことを書いたあとに、抱きしめられて嬉しくなった人の話をもってくる。この、あまりに無邪気な残酷さと素直さこそが、永田さんのエッセイのよさだと私は思うんダナー。
愛が欲しいわけじゃなくて、愛してほしい人がいるということかなあ。だから帯の「愛は、そこにあったのだ。」はちょっと違うなあとも思う。


華原朋美「Hate tell a lie」

春がくると聴きたくなる歌です。
のどかに病的なうたも歌詞も好きなんですけど、しゃぼん玉と桜が舞うMVの不思議な雰囲気が好きです。


南陀楼 綾繁
『本好き女子のお悩み相談室』

某女子大に通う女の子の悩みが掲載されているんですけど、どう読んでも私が通っていた(住んでいたともいう)と同じ大学のようで……。
こんなの、あの大学しかないでしょう!読めばわかる。

Every Little Thing
『nostalgia』

最近なんとなくよく聴いています。
〈花のように憂い眩い微笑み〉のところが好きです。このころのもっちーの髪形かわいいね。