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青年

夕方やっと涼しくなって、愛犬の散歩に出かけた。   「近寄せて大丈夫ですかね・・?」っと子犬を連れた青年・・・
「うちのは 、飛びつくかも・・やんちゃだしね・・」と応えて思わず、「いいお兄さんになったよね・・って言うかいい大人になったよね・・」っと口からこぼれた。 
「覚えてる?」「あぁ・・まだ小学校の頃の・・」はにかんだ顔がそのままだった。

10年程前、うちの子が日の暮れるまで遊んでいた近所の子供たち、その一人だった。前に住んでたマンションの近く・・

わずかの時間、過去に引き戻される・・「暗くなる前にかえっておいでよ。」・・
こんな、夕暮れで、こんな風が吹いてて・・ベランダから子供達が遊んでいるのを、見ながら洗濯物を取り込んだりして・・

「歳とるはずやわ・・」と笑うと、「皆同じようにね・・」と笑いながら返ってきた・・(複雑な気分)
あっという間の10年なのに ずいぶん色んなことがあって、華奢だった少年は、私よりはるかに大きくなった。
大学4回生・・就活がんばれ!

さぁ帰ろう・・夕方、家路に向かう道握っていた幼い子供の手は10年経って、愛犬のリードになった。
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