冬休みを利用して久しぶりに読書を再開しました。



今回図書館で借りたのは伊坂幸太郎の砂漠という小説です。



物語は仙台の大学で出会った男女4人の友情についてなのですが、そこは伊坂作品。



数々の付箋があり、それが見事に回収されていくラストは読んでいて爽快です。








今回の砂漠は、過去に大ハマりしたゴールデンスランバー、アヒルと鴨のコインロッカーの様に深く感情移入することはなく、普通に楽しく読んでいました。



笑いあり、悲劇あり、大学生らしいくだらいことに熱中する姿が微笑ましかったり、



大人でもない子供でもない理性と感情が共存する思いが眩しかったり、



自分の学生生活と照らし合わして懐かしく感じながら読みました。








物語の終盤、クライマックスも終わり「面白かったな。もうこれで終わりかな」と思いながら読んでいると最後に数ページだけ続きがあります。



ここまでおよそ400ページ。波乱万丈な出来事があり、本編は全て終わりました。



それが全て付箋で、後書きのような僅か3ページの為の壮大な付箋だったんです。



それまで良くも悪くも感情移入をあまりせず読んできた物語に引き込まれ、胸が熱くなり、もう一度読みたくなる作品になりました。



たった3ページで忘れられない一冊となりました。








物語のテーマになってる友情。



友達っていいですね。



いままで何度もそう思うことはあったけど、いままでとは違った角度からそう気づかせてくれるお話しでした。



大学でたくさんの人と知り合ったけど、人付き合いが上手くないからもっとこうすれば良かったって思っていたけど、

今でもこうして連絡を取り合って遊んだりできる友達がいる自分は幸せなんだな、

青春してたんだなって思った。