大学の会報誌に自分の作文が掲載されますって以前お伝えしましたよね!



是非見てみたいと言っていただいたのでブログにアップすることにしました。



英語のタイトル、普通じゃない書き出しで遊んでますが、後輩に向けて真面目に書きました。



































time waits for no one


○○高校入学・○○高校中退、○○高校入学、○○高校中退、△△高校入学・卒業、△△入学・卒業。就職活動中、履歴書に何度も書いた私の学歴です。

私は中学生の時不登校になりました。中学1年生の5月に行けなくなり、その後一度も教室に入ることができませんでした。学校に行きたくても行けない、心の葛藤に苦しんだ3年間でした。約3年間学校に行けなかったブランクは大きく、3度目の入学で高校卒業へと至りました。

私は4月から兵庫県立△△高校で英語科の非常勤講師として働きます。教師を志したのは中学生の時でした。不登校になった私を何とかしようとしてくれた先生に出会ったからです。その後、大学4回生の教育実習を経験し教師になる決意をしました。大学生活を振り返って思い出深いことがいくつかありますが、中でも特に印象に残っているのが教育実習です。

教育実習は母校で行います。そう、不登校で苦しんだ中学校です。見るのも嫌、校門をくぐるだけでも緊張、ましてや校舎に入りそこで実習をすることなど考えられないことでした。この思いを抱えて3週間実習を行うことができるのか。不安だった私は慣れるために中学校に授業を見学させて欲しいとお願いしました。実習1ヵ月前のことです。

月曜日の5時間目。実習担当クラスである1年3組の教室に入り、英語の授業を一緒に受けました。突然入ってきた私に生徒達は興味津津です。授業は順調に進み残り5分。英語で自己紹介をしあうアクテビティーが始まりました。すると私に向かって沢山の生徒が押し寄せ、自己紹介を始めました。次から次へと来る生徒達。気づけば周りを生徒に囲まれ大きな人だかりができていました。私は予想していた以上の反応に驚きました。しかしそれ以上に嬉しくて、楽しかったことをはっきりと覚えています。

授業が終わり休み時間の間生徒と談笑をしていました。その後職員室で挨拶をし、帰宅をしました。帰る時にふと気づいたことがありました。それは『中学校が好きになっていた』ことです。あれだけ苦手としていた場所が、たった50分間一緒に授業を受けただけで好きになったのです。それは紛れもなく生徒の力によるものでした。彼らが私の気持ちを変えてくれたのです。この時「教育実習では生徒に恩返しをしよう」と誓いました。

実習を前に「私ができることは何だろうか」と考えていました。授業の腕は先生方に劣る。英語の知識も足りない。教育の経験もない。そんな私ができることは生徒と沢山関わることだと考えました。一緒に話しをしたり活動をする。少しでも多くの生徒と触れ合い心に残る実習生であろうと思いました。そのことを意識して教育実習を行いました。生徒からあだ名をつけられ、街中で遭遇すると今でも名前を呼ばれるのは、生徒と本気で向き合った実習の結果だと思っています。

大学での4年間はあっという間でした。気づけば1年が経ち次の学年へと進級です。「いろいろなことをしてきたな」と思う一方、もっと沢山のことができたのではないかと思います。高校の恩師が『大学とは時間を買うものだ』と言っていました。人間半年もあれば沢山のことを得ることができます。今ある1日を当たり前だと思わず、大切に過ごして欲しいです。私もこれからの毎日を大切にし、先ずは教員採用試験合格を目指します。