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雷鳴と共に散ればいいのよ(&お知らせ)

私が←


こんばんは!
変なテンションで久しぶりのブログに書き込みしています、空詩 葵です。


まずは初めに‥‥
サスケさん、誕生日おめでとうございました!!
当日にブログでお祝いの言葉すら述べられなくてすいませんでした;;


mixiやツイッターには頻繁にログインはしてるものの、書き込みをゆったり出来るほどの身心の余裕は無く、あっという間に大切な日が過ぎてしまいました;


さてさて、タイトルにもありましたお知らせについてです。
いつもお世話になってます、『雲路』の冬原玲さんより、8月インテ後のオフ会を企画して下さっているとの情報を頂きましたv

2011/8/21インテ後オフ会参加者募集頁

ちなみに、私も参加させて頂く予定です(^^)


とりあえず、仕事片付けて原稿しないとです;;

また時間が出来次第、近況など報告(といっても大したことは無いですが)させて頂きたく思います。
まずは取り急ぎサスケさんの誕生日祝いと、お知らせでした!

『ほ』  (カカサス50音SSS)

カカサス50音SSS 『ほ』


「この間借りてた本、分かりにくかったから‥‥」
「そう。アレはかなりの上級者向けだからね‥‥それよりも少し易しめの本、読む?」
「あ、ああ‥‥」
「とりあえず、上がって」

ここに来た時の彼は無防備だ。
日を経て無防備になっていった、というのが正確なところだろう。
最初の頃は、ここに来ている最中も、毛を逆立てた猫みたいに警戒していた。
今は安堵を感じてくれているようで、それでいて、どちらかというと遠慮がちな様子さえ伺える。

「これ、どうかな」
「少し、読んでもいいか?」
「もちろん」

俺の心の中でうごめく感情を、この子は知るはずもない。
けれど日に日に増すのは『欲しい』という端的で貪欲な独占欲。

「あの本の入門編みたいな作りになってるんだけど」

身体だけなら、強引にでも奪えてしまうだろう。
肩を抱いて引き寄せたら、気を抜いているその軽い身体はこちらに倒れてくるだろう。
そんな情景を脳内で描き、それを現実にしようと無意識に伸びる、手。

「チィ、やっぱり難しいな‥‥」
「ッ‥‥!」

肩に触れる寸前、彼の声でようやく我に返る。
この子の心までは、それでは得られないだろうと自分を咎め、腕を引いた。

それは、もっともらしい理由という名の、言い訳にすぎないと知りながら。



『欲しがってはいけないのだと、何度も言い聞かせて』

――幾重にも気持ちに蓋をして、傷つく事から逃げてばかりの、そんな臆病者。


Fin.『ほ』
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