(^^)拍手ありがとうございます!

以下、拍手御礼文に、カカサス短文に続きます。

漸く更新できました(H22.3.31)

相変わらず駄文ですがよろしければ‥‥。
















幼いころから見てきた

成長するほどに見てきた

瞳の奥に抱くその『赤』は

未だ人の温度を宿したままの



―――血の色








――− 赤の詩 −――





別に隠していた訳じゃない。

けれど俺が写輪眼を持っていたと知った波の国の任務以来、サスケといる事は多くなった。

最も、理由はそれだけではないのだけれど。



(だって今は)



公にはできないけれど、今や二人は恋人だから。

そんな中、今日はサスケが写輪眼の使い方を教えてほしいと言うので、折角の休暇だけれど二人で修行をしていた。



「何考えてんだよ」

「んー?サスケの事かな」

「‥‥」



木陰で休み始めて約10分。

曖昧な言い方をしたこともあって、俺の顔を覗き込んできたサスケは明らかに不信感を抱いた目をしていた。

あぁ、少しは体力回復したみたいだけれど疲れは蓄積されていそうだ。

黒髪だから熱を吸収して暑そうだな‥‥なんてふと思った。



「嘘じゃないよ。ほら、出会った時はまさかこんな関係になるとは思ってなかったなって思ってただけで」

「‥‥嫌なのか?」



二人が付き合う事を公に出来ない理由はあまりにも多すぎる。

それを幼いなりにサスケも感じているし、理解している。

正直、まだお互いの事をよく知らない。

信頼を築くにはあまりにも浅すぎて、不安を抱くには十分すぎる程に。



「まさか!」



瞳を伏せてしまったサスケに、俺は全力でそれを否定する。

だって俺は、サスケとは本気で向き合おうと考えているのだ。

それに、幸せだからこそ、考えちゃうんだよね。

今まで真面目に誰かと‥‥なんて記憶に無い俺だから、経験の割に相手を大切にする事に不慣れで臆病になって色んな事に思考を巡らせてるんだ。

‥‥そう言ったらお前は笑うかな。



「写輪眼には感謝しないとね」

「?」



突然訳のわからない事を言いだして何なのだろうと思ったのだろう。

サスケが不思議な顔でこちらを見る。



「俺が写輪眼を持ってて、今まではずっと暗部にいたのに、急に班を受け持つようになって‥‥そしてサスケに出会う事が出来た。」



今更何だよ、という言葉が聞こえてきそうだが、俺は言葉を続ける。



「今日だって、修行とはいえ、こうして二人きりの時間を過ごせてる」



サスケが何かを言おうとしたのか、口を僅かに開いたが、その言葉が発せられるよりも前に俺は最後に一言。



「運命かな」



こんな事言ったらサスケはきっと馬鹿にするだろうなと思ったけれど、口はその一言を発するまで止まってはくれなかった。

こんな感情、きっと初めてだから上手く言えないけれど、

サスケの事、めいいっぱいに甘やかしてやりたいと思うのだ。

壊れ物を扱うよりももっともっと丁寧に接してやりたいと思うのだ。

そんな思考にふけっていたのも束の間、サスケが小さく悪態をついてきた。







「‥‥バッカじゃねぇの」



あ、やっぱり馬鹿にされた。

そんな気はしていたけれど。



けれど、その時のサスケの顔は

全てを否定するような表情じゃなくて、

耳まで赤くしていて、

俺だけが見抜ける、照れ隠しの表情をしていた。

それに、その悪態までにあった少しの間に期待を抱いてしまう。



(全てじゃなくても、いいから)



少しはサスケも、そんな事考えてくれていたならいいのになんて思った。




もうすぐ、27回目の夏が来る。







青春なんて年はとっくに過ぎた

そんな俺が

心の奥に抱くその『赤』は

君とを結ぶ



―――赤い糸












――――――――――――

めいいっぱい甘やかすカカサスが書きたくなったので。

キャラ崩壊が酷いのはいつもの事という事でどうかご了承下さい。


続きにサスケさん視点で『青の詩』