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虚ろな十字架



別れた妻が殺された。もし、あのとき離婚していなければ、私はまた遺族になるところだった。東野圭吾にしか書けない圧倒的な密度と、深い思索に裏付けられた予想もつかない展開。私たちはまた、答えの出ない問いに立ち尽くす。


予約予約でなかなか借りれず、だけど早く読めるかも分からないので予約途切れた頃にと待ってた作品。

「死刑」という刑罰について、この作品では問いかけてます。とても重たく、答えの出ない問題。

私は反対、というほどではないけど、死刑じゃ足りない。だって、命の長さを決められて、一瞬で死なれたら許せない。仮釈放無しの無期懲役で、一生自分のしたことを悔いて欲しい。一生苦しんで欲しい。同じ方法で殺されればいいとも思う。

でも、きっと刑務所ってそこまで反省させてくれるところではないんだろうな、とも思う。きっと淡々と過ごしていいポーズを見せてる人間だっているはずですし。再犯出来ない、という点では死刑はいいのかもしれない。

犯人の娘の過去、ある女性の告白、元夫の中原を巻き込んで、元妻の殺人事件は大きな波を伴ってある事件へと繋がっていく。

まさかあの写真がそんな意味だったとは…中盤過ぎからいきなり物語が繋がっていくのが見所です。
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