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ノーマジーン



終末論が囁かれる荒廃した世界で孤独な女性のもとに現れたのは、言葉を話す不思議な赤毛のサルだった―ひとつ屋根の下、奇妙で幸せな一人と一匹の“ふたり暮らし”がはじまる。しかし、隠された彼の“秘密”が明かされるとき、物語は終わりとはじまりを迎える……。赤毛のサルの正体は?そして彼が現れた目的とは?壊れかけた世界で見える、本当に大切なものとは―不条理で切ない絆を描き出す寓話ミステリー。


図書館から借りてきました。久々にタイトルと表紙で選んでいいのに当たりました(^ー^)

可愛らしい表紙なのに、内容は孤独とあまりにも残酷で…そして優しい。独りだったシズカの前に突然現れた、言葉を話す不思議な赤毛のサル、ノーマジーン。妙な同居者が運んできたのは、寂しさを分け合うことだったのか?

一緒に過ごした時間があるからこそ、残酷な現実が打ちのめす…。でも、純粋そのもののノーマジーンを見てると、この世界にも優しさがあるって思える。どんなに辛くても、まだ優しさが残ってるって気がして。

中盤からの怒涛のような流れから止まらなくなって、ラストの『ヒトリシズカ』という話は、祈るように泣きながら読み切りました。

シズカの半生が苛酷だった分、これからのシズカに幸せがたくさん訪れてほしい。心優しいノーマジーンにも幸せが訪れてほしい。そんな風に祈りたくなる作品。

妖怪アパートの優雅な日常5



霊力アップすべし!アパート地下の温泉で夕士は(なぜか)滝に打たれている。条東商業高校では新学期がスタート。やってきた二人の新任教師は超個性的、校内の雰囲気は一変。そして文化祭の前には度肝を抜かれる事件も…あ〜思いもよらないことが起こり過ぎる。なんだか「生きる意味」を考えさせられる秋の空。


図書館から借りてきました。久々の香月日輪。『僕とおじいちゃんの魔法の搭』の積読もあったのですが、こっちが読みたくなった(笑)

久々だからか、前と印象が変わりました。ちょっと序盤が読みづらかったというか…。ほんの少しなんだけどちょっと意外。少し読んだら思い出したのか読めましたが。もしかしたら私の変化かも。

なぜか今回は地下の温泉に「滝」が出来て、夕士は滝に打たれて修行してます。そして新任教師は正反対の青木先生と千晶先生。若干、千晶先生は夜回り先生をモデルにした感がありますが(笑)青木先生は超クリスチャン。

でも、全てを「許す」のが、優しさとは限らないのに、青木先生はそれが善意と思ってて厄介この上ない。対照的に千晶先生は見抜けているというか、本質を見てる。千晶先生が来たのが救いかも。

色んな事件が目白押しの妖怪アパート、今回もやってくれます。今までのシリーズよりちょっと難しいとも感じた一冊。
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