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マイエクス33(閲覧注意)

ーside Uー


怒りとか嫉妬とか、お前と付き合ってきた時に俺は感じていたんだろうか。

誰かにお前を盗られる不安とか、
誰かに触らせるようなことに怒りを感じたり、
心が移っていくことを恐れたり。

きちんとお前のことを求められていたんだろうか。

多分、安心しきってた。
俺のことを盲信してるらしいことは気づいていたから。
そんなチャンミンに俺は胡座をかいてたんだ。

お前は、嫉妬に不安に恐怖ばかりを抱えていたっていうのに。
そんなものばかりを、俺はお前に与えていたというのに。
そこには気づけていなかった。

今になって、ようやくわかった。

逆にさ、お前の中に俺以外の何があったんだろう。

ごめん、チャンミン。
そんなお前にさせてしまったのも、俺なんだよな。
何にもしてやれなかったくせに、お前の心は奪ったしまっていたんだろうか。


ー ふたりって、いいね、ー


呟いた声が甘くてせつなくて、穏やかだった。


今度は、チャンミンの体を下にする。
反転。
唇を噛んで、泣いていた。
顔を逸らして、肩まで横にして上半身を捻る。
泣き顔を隠そうとしていた。
その顔が見たくて、両手首を捕まえると、また背中をベッドにつけさせた。

ぎゅっと唇を噛んで、噛んで、噛んで、くっきりとした二重の目で見上げてくる。
見尻から骨格に沿って涙が溢れて、せっかく乾いたらしい髪とシーツを濡らしてた。

ゆっくりと手を離して、力む唇をなぞる。
なぞったところから力が抜けて、薄く開いてた。



本当は、今度はさ、

お前に安心しきって欲しいんだ。

でもそれはまだ、させてやれないと思う。

だから、

まだ、ーーーーーーー





もう一度、そこに指を這わせる。
少しだけ押して感覚を確かめる。
それから、中へ入る。
俺が。
お前の中に。




ーside CMー


『あぁ、あ…』

せつない。
押し入ってくる貴方が、とても怖れていて。
何に怖がっているの。
大丈夫、僕はそんなに弱い作りじゃない。
心の中に貴方が居なくなってしまえば、何にも勝てる自信は無いけれど。

僕は心の中に、僕を慰めてくれるユノが居れば、何にだって負けなくても済む強さがあるかもしれないね。
誰に何を言われても、僕の中に入って、悦に浸り見下ろしてくる顔の記憶さえあれば、
屈せず、めげず、気にも留めずにいられる気がするよ。

『っ、…あ、あぁっ』

それなのに。

せつない。
そんなにごめんねって、言ってるような目をさせて入ってこないで。
記憶されてしまう。
違うの、ユノ。
僕が残したいのは、僕しか映っていない目と、僕しか愛せない唇を持った顔だ。

お願い、全部入れるまでに、僕のために戻ってきて。







だから、自由になった腕で、一度視界から貴方を消したの。
リセット。
それから、
スタンバイ。

『ユノ、僕のなかは、きもちいい?』

圧迫感。
腕を下ろして、ゆっくり貴方の顔を探す。
ねえ、次があるなら、今度はきちんと、濡らすアレを置いておく。
僕が痛いと、貴方も痛いから。
貴方と使うために、置いておくよ。

ね、だから、笑って。

見つけた顔が、うん、て、頷いてた。
僕の大好きな唇が、三角形に笑ってた。


僕はね、どんなに待っててもいいんだ。

心を貰えれば、待っていられるのに。

でもね、

その心を、欲しいと言える日が、

まだ遠い気がして。



ーside Uー


『いいよ、チャンミン、お前の中、きもちいい、』

これは本当。
俺がご無沙汰だった反動もあるかもしれないけど。
俺が少し入ると、チャンミンはいっぱい欲しがるような受け止め方をする。
くわえ方っていうか。
俺が思いきって深く入れると、全身で喜んで、更にねだってくる。
言葉にしない分、本能がそうさせる部分は正直すぎるようだった。

『いやだ、』

肌と肌がリズムよくぶつかりだしたところで、一度引いて抜いた。

そしたら、いやだって言う。
そうじゃない。
変わらない瞬間。
もう終わり?って、不安がって物欲しそうに咄嗟の声をだしてくる。
変わらない。
めちゃめちゃ可愛いと思う。
昔も、今も。
鹿みたいな目で、見上げてくる。

『大丈夫、終わんない。終わんないよ、チャンミン、』

キスをして、慰めてやるとすごく喜ぶのも変わらない。





キスもやめると、不安がるから。
しながら、したまま、チャンミンの体をひっくり返す。

『ほら、また入れるから、』






言ってやると、また、うんて頷いて少し恥じらう。
尻を出させて、後ろから入ってやったんだ。
これはこれでまた違う締め付けというかね。

甘えられて、気持ちいい。
委ねられて、心地いい。
求められて、夢見心地。

こんなふうに甘く必要とされることが久しぶりすぎて、
嬉しいのに、
めちゃくちゃせつない俺がいる。

なんで、どうして。

今、どんな顔をしてるのかわかんない。
見られない体位で、安心した。

やっぱりね、お前に恋してるんだなって、思ったよ。

犬みたいに繋がっている時に、思うようなことじゃないのかもしれないけれど。



ーside CMー


どうしよう、どうしよう、どうしよう。

大丈夫、って、終わんないよ、って、

どうしよう、どうしよう、どうしよう。

ほら、って、

好きだ、こんなユノが好きだ、大好きだ。

あの頃と変わらない。
甘やかしてくれる。
懐かしいフレーズ。

嬉しくてたまらなくて、バックでしてもらってるのをいいことに、嬉しくてまた泣いてしまった。
枕に顔を押し付けて、くらくらする意識をなんとか持ちこたえさせて。
力強く突き上げられている。

すっごく気持ちよかった。

出入りするたびに、押し込まれるたびに、僕の内側が喜んだ。
だからお返ししてあげたくて、ぎゅっとお尻に力を入れる。
ちょっと狭くしてあげる。

そしたら後ろから貴方が『やべぇ、』って言った。
気持ちよかった?


背中に貴方の体がもっとくっついた。
後ろから覆い被さられて、そのうえ僕のソレを掴んできた。
ダブルでそんな、ひどい。
突いてくるでしょ、それと同時にぎゅって握ってるから一緒に擦れるんだ。

『んああ、あっ、あぁ、』

枕に押さえつけていた顔も、苦しくって。
枕から外したら、僕の声がもう止まらなかった。

ああ、気持ちいい。

ねえ、気持ちいい?

ユノ、気持ちいいよ。



まだ、あの言葉が言えなくても、

まだ、あの言葉を言ってもらえなくても、


確かなことはひとつだけある。



今ね、貴方も僕も、最高に気持ちいいって、思ってる。

だから僕たちは、真っ白に、どろどろに汚れたんだ。





さあ、もう一回。

まだ、一回。

ユノの上で、もっと振りたい。



















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