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ロル(ジギル、ハイド、ルーシェ)


 ただいま、とある高校では三時間目の授業中。


「糞臭い……」

 獣耳のような耳、ではなかった。獣耳のような髪のはねがある茶髪の青年は吐き捨てるように呟いた。口元まで覆う黒と灰の粗い縦縞の麻マフラーの下からだと、若干声がくぐもる。名前はジギルだ。
 ちなみに今、男子トイレの一つの個室の中に居るジギル。ただ、今呟いたのは独り言ではなく、此処に居る誰かに向けて文句を言うつもりで放った言葉である。少しだけ棘のある言い方だった。

「そりゃトイレだからだろ、兄弟!」

 威勢良くジギルの呟きに反応したのが、黒髪をオールバック、にしては適当な上げ方をした安っぽいチンピラのような青年。ハイドという。悪人面を作り上げている三白眼を輝かせながらグッジョブポーズをかます。そうすると、その親指がジギルの頬を突く。ジギルがすぐさまハイドを殴るので、ハイドが殴られた部分を押さえながら「親父にも殴られた事無いのに!」といった科白を言いだせば、次は反対方向から飛んできた拳に顎を殴られる。
 不憫である。

「お前等うっせぇんだよ男なんだろ?」

 二人より、漢らしい話し方である。
 暗い青色の髪を二つ結いにし、目元に赤い包帯を巻いているのが特徴的な少女――ルーシェが荒々しく答える。頭を軽く振って答えたもので、結ってある髪が四方八方に揺れその全てがジギルの顔面に当たる。
 やはり不憫だ。

 流石に育ち盛りの男子高生二人と、思春期真っ盛り(は関係ないが)の女子高生一人が入るにしては狭すぎたトイレの個室。ちなみに、羨ましいシチュエーションだが色気なんていうものはない。
 フタを下げた洋式便器の上にハイドが座り、それと向かい合うようにして立っているのがジギル。ハイドの膝の上にあぐらをかいて座っているのがルーシェ。皆、それぞれ狭そうだがここにくるまでの経緯を思い出してみると、誰にも怒りの矛先を向けられないので三人とも比較的大人しい。

「なあ、お前太った?」
「っんだとコラ! ファックファック!」
「あんまりそういう言葉は言わない方が良いよー。誰か指先にモザイクモザイク……」
「ごちゃごちゃ細けぇんだよ【自主規制】!」
「黙って聞いてりゃ、この腐れ【自主規制】が。お前の【自主規制】にそれこそ異物ブッこんでやろうか、ア゛?」

 ど う し て こ う な っ た
 行き成りルーシェを刺激するセリフを口にしたハイドに、やはり怒ったルーシェがファックサインを取り、どうにかしてファックサインの指先をモザイクで隠そうとしているジギル。その喧騒は廊下にまで届くくらいの大きなものになりつつあって。

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ロル(ヤマセ)


「弱ったなあ……。おなかいっぱいだもんなあ」

 見上げると首が痛くなるくらいの、高い摩天楼が建ち並ぶとある路地裏で、女性の口の中へと突っ込んでいた手を離した後に己の首の骨をぽきぽき、と鳴らした青年がいる。甘い蜂蜜色の髪とヘッドホンを首に掛けて額にサングラスを乗せた、とても官能的な雰囲気の、とても憎たらしいクソガキ――ヤマセ。ヘッドホンから大音量で流れるとある邦楽を共に口ずさみながら、どこからともなく黒いゴミ袋を取り出して、動かなくなった女性を包み込む。
 その女性、ヤマセが誑しこんだのではなく、その全く反対。路上の端にしゃがみ込みながら、携帯電話を弄っていたら声を掛けられたのである、「君もしかして暇なのー?」と。女性の誘いを断るような男ではないヤマセは、薄ら笑みを浮かべながら「そうだよ」と返し、それからどう転じたのか、今に至る。決して事後では無い、とヤマセとヤマセを管理しているヤマナカの名誉のために付け加えておこう。
 ちなみにヤマセは人間では無い。喰霊という、地獄出身の中等妖怪であり人間を誑かし、その精を喰らい、中枢神経を取り込む妖怪である。今は補習、として下界へ下りてきており、ヤマダという同じく喰霊のエセ外国人風の馬鹿男と、保護者兼管理役のヤマナカという某ハイスペック執事風の猟奇的男と共に行動している。という建前で下界で行動しているのだが、今のように一人で活動している時間の方が長いということが事実である。本来ならば、義務として殺した女性の精は喰らわないといけないのだが、生憎昼食はもう取ってしまった。三時のおやつと洒落込もうにも、目の前の女性の入った黒いゴミ袋を見ていると気持ちが萎えてきたもので、仕方が無くヤマナカとヤマダへの土産としてゴミ袋の中へ入れておいたのだ。多分持ち帰ることはないだろうが。

 ゴミ袋を、近くにあった青いポリバケツのフタの上に置き、薄暗い路地裏から眩しく人通りの多い大通りへと出る道を進んで行く。雨樋の上を走る白い猫にニャーと返して、嫌味ったらしい笑みを浮かべる。

「あははっ、ミッションコンプリートー……なーんてね(笑) ヤマナカ先輩が見たらどうするんだろうね。んー、差し詰め『こらヤマセ。女性を殺す際は私を呼べと言ったではありませんか』とかね、とっても言いそうじゃん。ヤマナカ先輩ご乱心!(笑)」
 手の中で鈍い銀色に光るナイフを弄びながら、大通りへと躍り出る。そして、獲物ではなく、純粋に暇潰しの為の遊び相手、話し相手になりそうな人間を探すために、通りに沿って歩いていくヤマセは、異性も同性も思わず視線を向けてしまうような、とても官能的で魅力的な青年。否、妖怪。

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ロル練習


ロル練習も兼ねて、他所の子と絡みたいとかほざいてみます、氷雨です(^ω^)


えっと

・オリキャラとか何。きもーい
・いや、他人と馴れ合うとか無理なんで(笑)
・そもそも氷雨が嫌いだ


という方以外なら初心者の方でも、携帯からでもPCからでも誰でも歓迎です!
初対面の方でも相手をしてくださると飛び上がって喜びます()笑

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