なるべく頭皮を冷やさずに温めてあげることは育毛の基本と言って良いでしょう。
頭皮が冷え切った状態だと血液循環が悪くなって髪の毛を作る細胞である毛母細胞に酸素や栄養素が運ばれにくくなりますし、アブラは低温の状態では凝固する性質を持っていますから、毛穴に皮脂が詰まる要因のひとつになってしまうのです。
販売されているドライヤーには育毛用もあります。
でも、一番難しくない方法はシャンプーする前にお湯で頭皮をよく洗ってあたため、頭皮に付着した老廃物とか皮脂を除去しやすくすることといえます。
最近では、クリニックでの美容施術に抵抗のない人も増えてきたせいでしょうか、育毛方法のひとつとして薄毛に有効な成分(プラセンタ、ビタミン等)や薬剤(ミノキシジル等)の単品や配合液を注射するという方法を積極的に行いたいという人の割合が増えつつあります。
内服薬に比べて注射のほうが吸収率が高く、個人差が出にくいため、ミノキシジルが効く体質のはずなのに内服でそれほど効果がなかった人はかなりの効果が期待できるでしょう。
とはいえ、AGAをどこまで治療するかは本人の審美眼や好みによるところも大きいですし、健康保険も適用されず、注射のためには診察が必要ですが、初診も再診もお金がかかり、すべて自費扱いです。
自由診療なのでクリニックごとに料金も違います。
また、半年ほどで驚くほどの効果を得られる人もいますが、自分の納得できる効果が得られるまでは繰り返し処置を受ける必要があるので、経済的な負担や、通院にかかる手間も考慮しなければいけません。
ただ、複数回でセット料金を設定しているクリニックもあります。
自分にとって必要なのかどうか考え、よく調べてから利用するべきでしょう。
ヒアルロン酸は保湿効果に優れていますが、乾燥しがちな頭皮の保水力も増進させる効果が大変期待されますから育毛剤中に含まれることもあるのです。
頭皮が適量の水分で満たされていることによって良い状態に角質環境が改善して、髪の毛が瑞々しくなります。
その上、血行促進効果もヒアルロン酸は持っている事が研究によって明らかとなったのです。
ヒアルロン酸は育毛に大変役に立つ成分なのですね。
育毛剤を使う場合、発毛を実感するまでは長くかかると覚悟した方が良いでしょう。
効き目が現れるのが早くても数ヶ月、時間のかかる人の場合、1年以上というケースも珍しくありません。
育毛剤が効くまでの時間は、毛髪が生え、抜けるまでのヘアサイクルを理解すると分かりやすいでしょう。
ヘアサイクルの周期には退行期といって髪の毛の成長が止まる期間が1ヶ月程と、その後、髪が自然に抜け落ちるまでの休止期が3ヶ月程度あります。
この時にどれだけ育毛剤を使って栄養を補給しても休止期の次のサイクルの成長期が来るまで発毛することはないため、時間がかかってしまうという訳です。
厚生労働省の定める医療保険の適用外であるAGAの治療は、治療期間も長いですし、医療費もまとまると結構な額になります。
現在主流の2種類の治療薬のなかでもプロペシアは、複数の会社からジェネリック薬が出ているので、薬価の高い先発薬からそちらに変えるとかなりの節約になります。
後発医薬品は海外ではかなり前から販売され、個人輸入する人もいましたが、日本でも2015年以降はファイザー社や沢井製薬からも後発薬が流通するようになりました。
ただ、後発品の使用には医師の許可が必要です。