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三千院家 上

話題:今日見た夢
なんだかじわじわ系のホラーってほどではないが、そういう生々しい感じ。


最近ゼノクに入ってきた姉弟がもしかしたら擬態型ではないのかということで、後方支援班と隊員数人ずつゼノク行きとなった。

今回は鼎・彩音・御堂・狭山がゼノクへ。
「今までゼノクでは入居者や被験者が怪人化する事案が出ているからな、要注意だぞ鼎」
「わかっている」

鼎と御堂の何気ないやり取り。


群馬県某町・ゼノク。西澤と二階堂は本部から来た4人を迎える。

「西澤、その姉弟の名は?」鼎は早速西澤に聞いた。
「三千院八雲と三千院出雲です。双子ではありませんよ」
「三千院…」

「ちょっと待て、三千院家って確か…由緒ある良家じゃなかったか?なんか聞いたことあるんだよな…。滅多に人前に出ない家らしいから謎だとかいう。家は首都圏から離れてるはずだ」
御堂は何かを思い出しかけている。

「とにかく西澤、案内してくれ。本人達に聞けば早いだろう」
「わかりました」


とある病室。そこには白いゼノクスーツを着た女性と、黒いゼノクスーツを着た男性が。
ゼノクスーツは見た目が全身タイツみたいな感じなので画はシュールだが…。

「家に帰りたい…。帰してよ…」白いスーツの八雲は暴れそうになっている。
「姉さん、落ち着いて。あの反応が強く出た以上…すぐには帰れないよ」姉をなだめているのは出雲らしい。

あの反応?

「三千院さん、後方支援班の方々に話をしてみてはどうでしょうか?2人は怪人に襲撃されたわけでもないのに、後遺症のような症状が出たんですよね?」
西澤は慎重に2人に聞いてる。
「…この話、信じないとは思いますが…」切り出したのは八雲。

「私達三千院家は怪人との混血なんです。昔から…。私達は怪人の血が薄いので怪人態にはならないですが、たまに怪人由来の反応が出ます」

「混血!?」一同騒然。
「私達をここに連れてきたのは使用人の茅野さんです」
「両親は…」

「家にいます。母親の方が怪人の血が濃いために、制御スーツなしでは外出出来ないと聞いてます。私達が高校卒業するまでは一般家庭のように育ててくれましたが…」
「三千院家は女性の方が血が濃くなる傾向にあるみたいなんだ。姉さんを助けてくれよ…。母さんも…」


「つまり、三千院家に行けば混血のことがわかるのか?」
「鼎、いきなりは無理でしょうよ…」

彩音がしれっと突っ込む。


「解析班に調査依頼しておきました。なぜか検索しても三千院家については一切出てこないのでおかしいと思ってましたからね。本部からも調査がてらに空きの隊員に依頼しましたよ」
二階堂、仕事早い。

「誰が三千院家に行くことになったんだ?」
「暁さんとたまたま近くにいた支部の囃さんです」
「晴斗と囃が行くのかよ!?」

御堂、大袈裟な反応。


静岡県・某村。晴斗と囃は三千院家を目指す。

「どんどん山奥に入って行くけど…本当に大丈夫なの?」
運転手の囃に晴斗は聞いてる。
「この先にデケェ屋敷があるってよ。それが三千院家だ。人間と怪人の混血って本当なのか、調べに行くが…ちょっと不気味だな」
「何かしら出そうな雰囲気だよ〜」

なぜか囃と居合わせた晴斗はこの任務を受けることになってしまう。


しばらくすると突然開けた場所に出た。遠くには立派な屋敷。…と離れが見える。昼間なのに少し薄暗い気がする。

「暁、あれじゃね?例の三千院家」
「どう見てもあれでしょ…。てか、デカイな〜」

囃は車を駐車場に停め、屋敷の中に。既に了承を得てるので使用人の茅野が現れた。
「連絡をしてきたゼルフェノアのお2人ですね。どうぞ御上がりください。奥様がお待ちです」
2人は緊張しながら屋敷の中へと入る。茅野はさらにつけ加えた。

「奥様は滅多に人前に出ないので、出で立ちを見ても驚かないで下されば…。やむを得ぬ事情があって、人前ではその姿なのです」

やむを得ぬ事情…ってゼノクから聞いた「あの反応」のことか?


しばらくすると奥から三千院家の奥様こと、三千院邑雲が姿を見せた。その姿は異様としか思えない。
全身を覆う白いゼノクスーツに着物姿だったからだ。

「このような見苦しい姿ですいません。どうぞおかけになって下さい。茅野、お茶を」
晴斗は思わず叫びそうになる。
「で、出た…!」
「落ち着け暁、あれはゼノクスーツだ。何かしら事情があって、あのスーツなしでは人前に出られないんだろう」
「察しがいいのですね、隊員さん」
「あ。俺、囃と言います。こっちは暁」

邑雲の見た目こそは異様だが、意外とまともそうに見える。


「そうですか…。ゼノクにいる八雲と出雲から話を聞いたのですね。この家系は闇しかありませんよ…」
「闇!?」
「いつの頃かはわかりませんが、ある女が恋に落ちてある男と結ばれました。ですがその男が怪人だったのです…。私達は怪人の血を引いてます…。いわば混血ですね」
「本当だったのか…」
囃、反応に困る。
「家系図をお見せしましょう。茅野、家系図を」
「はい」


少しすると茅野は三千院家の家系図を持ってきた。
邑雲はある部分を指差した。

「このあたりに私達の先祖は怪人と結ばれたのではないかと言われています。明治・大正時代ではないでしょうか。女性が怪人の血が濃いのは女系というのも関係しています」
「じゃあ旦那さんは?」
晴斗は疑問を投げ掛けた。

「夫は何もありませんが、私に気を使い、たまにこのスーツを着て一緒に外出することもありますよ」
邑雲の表情はマスクでわからないが、声は明るい。

「ですが…子供達には辛い思いをさせてしまった…。三千院家は昔から化け物扱いされ、差別を受けていましたから。忌み嫌われていたのです。山奥に移り住んだのはそれもあります。ですが、八雲と出雲はいじめられました。私の出で立ちが原因で」


「怪人由来の反応ってどういうものなんだ?」
囃が邑雲に聞く。

「意思とは反対に暴れたり、破壊衝動に駆られたり…。八雲は怪人の血が濃いのが懸念されます。彼女はまだ制御スーツに慣れてませんから」
「その八雲さん、ゼノクで騒動起こしかけたって…」

「八雲と出雲を一時的にゼノクに入れたのは私です。少しでも改善されないかと…。出雲にも反応が出ているだけに気になります」
「邑雲さん、大丈夫だよ!」
「根拠のない自信を出されましても困ります…」

晴斗、空振りに終わる。


ゼノク。八雲にはゼノク制御スーツが支給された。

「八雲、どうだ?衝動は治まったか?」
西澤が聞く。
「あれ…何ともない…」

「さっき三千院家にいるうちの隊員から連絡があったよ。女性の方が怪人の血が濃いらしくてな、君たちの母親が人前であのスーツ姿なのには事情があったんだよ」
「私も制御スーツ生活になるかもしれないってこと…?」
八雲は泣きそうな声になってる。

「あらゆる制御装置を試してからだ。腕輪型や指輪型などもある。君たちの母親はスーツ型が合っただけであって。個人差もあるから悲観的にならないで」
「…はい」
「お母さん、相当苦労していたんだ…」

「反応との戦いの末にあのスーツを選んだの、勇気がいったんじゃないかなぁ。今だとゼノクスーツ姿の人達はそこそこ街中にいるから気にならないけど、昔はそうじゃないだろうし。化け物扱いされて、差別されるのも致し方ないのかな…」


三千院家。茅野が2人に言ってきた。

「奥様が今日、家に泊まらないかと申しております。これは非常に珍しいことです。奥様は第3者の話し相手が欲しかったのかもしれません」

あののっぺらマスクの人と泊まる…?流石にデカイ屋敷だ、泊まる部屋はあるだろうが。

「旦那様も帰ってきますから大丈夫ですよ」
茅野はにっこりと笑う。


「囃さん、どうすんの?」
「俺達は調査で来てるんだし、ここは山奥だ。お言葉に甘えて泊まるぞ。どうも邑雲さんが引っ掛かる…。客人が泊まる場合はどうしてるのかも」
「奥様は家族以外には素顔を見せませんゆえに、難しいかと思いますよ」

茅野はそういうとある部屋を案内した。そこにはゼノク制御スーツが干してある。
「これ…全部、邑雲さんの!?」
「彼女は毎日着てますからね、大変なのです。初めのうちは私にも一切素顔を見せませんでしたから」


三千院家にはまだ闇がありそうだが、邑雲の闇はかなり深そうだ…。
客間で彼女はマスク越しにお茶を普通に飲んでいたのも引っ掛かる。ゼノクスーツにはそのマスク専用の器具されあれば食事は可能だが…。

密かに三千院家にゼノクはゼノク制御スーツを支給していたと判明する。
邑雲の怪人由来の反応がひどいのも関係しているのだろう。邑雲に支給していた模様。


晴斗と囃は少しびくびくしながら、客人として三千院家で一夜を明かすこととなる。調査なので本部はすんなりと快諾。
晴斗は少し怖い思いをすることになる。


邑雲には何か裏がある…。



じわじわ系すぎるし、書いてみたらちょっと不気味だな…これ。

三千院家の闇が次々露になる…。場所が山奥のポツンと立派な屋敷(離れあり)なので、舞台装置としては不気味さ漂いまくりなんだよねー…。


ゼノクスーツはざっくりと2種類ある。治療スーツと制御スーツ。見た目はどちらも全身タイツなんだがな…。
顔まで覆っているスーツなだけに、服によっては不気味さ増し増しに。


白いゼノクスーツに着物の組み合わせはかなりホラーだと思う…。
邑雲は洋装もするが、洋装は外出する時くらい。邑雲の外出時はつばの広い帽子を目深に被ってる。スーツののっぺらマスクを見られたくないのかもな…。

移動は車なので人目は気にならないはずだが、事情が事情だけに複雑すぎる三千院家…。
たまに旦那さんもスーツ姿で外出するのは優しい。

ビビりの晴斗、そんな着物姿の邑雲を見て思わず叫びそうになった。囃は意外と冷静。


八雲と出雲の姉弟、姉がどうも怪人由来の反応が強く出るらしい。そんな反応が強い母親を見ているせいか、自分もスーツ生活になるのかと悲観的になってる。

制御装置はスーツ型以外にも腕輪型や指輪型など種類が多いので、邑雲はそれも兼ねて一時的に姉弟をゼノクに入れたのかも…。
三千院家では女性が怪人の血が濃い傾向にあるだけに、弟の出雲は珍しいケースとも言える。


怪人との混血絡み、次で終わるかどうなのか…。解析班、がっつり動いてそう。

三千院家は怪人と結ばれてしまったがゆえに、闇に葬られた家系とも言える…。

ゴマちゃんだよ〜


話題:おはようございます。
昨日の拍手5個ありがとうございます。曜日感覚がなんかおかしい。今日は水曜日なのに、火曜日だと思っている…。


画像は11月・12月のアクアリウムカレンダー。ゴマフアザラシだよ〜。あらかわいい。
9月・10月はマイワシの大群でした。イワシボールだな。

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