夏に恒例となった
夜の雨乾堂での夕涼み。


二人 柵に凭れて
子供の頃の話や、どうして雨乾堂を建てたかとか

時折黒く波紋が広がるのを見つけては、夜更かしな鯉を言い合ってみたり。





そろそろ風呂上がりに此処へ来るのは止そうかと
腕を擦る私を見て貴方は言うけれど

秋の月明りに映える貴方の笑顔とその髪を
ずっとずっと見ていたいから


肌寒いこんな夜は

貴方に温めてもらってもう少し
こうしていたいの……。