久し振りだな、海燕。


…俺が今日どうしてお前に会いに来たか、か?
それはもう少し待ってくれ。


そうだ…。
お前の誕生日に毎年来てるだろ?

彼女を待ってくれ。
それから話そう。



何だ?どうして笑う?


…まあいい。笑っていろ。

もうすぐ来るはずだからな。




命日に誕生日に結婚記念日に
欠かす事なく手を合わせている

お前が大切にしていた
この澄んだ空気に溶け込むような霊圧のー―――
彼女はきっと伏し目がちに
花を携えて
現われるだろう。



「報告」は、それからだ。

先に言っておくが
まだみんなには内緒だからな、海燕。





花の護廷十三隊
『十月二十七日』
プロローグ