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SHという存在について

Sound Horizon
地平線に関して、思うところがある。

まず、我々はSound Horizonが地平線として発表している楽曲の世界について、《幻想》だと認識している。
第一から第九の地平線、その全ては「現実に似ているけれど、現実ではない」と。それは、Sound Horizonが幻想楽団を名乗り、紡ぐ物語音楽を、《幻想》として提示するからである。

しかし、「現実に似ている」ことが、私はふと気になった。
ローザ・ギネ・アヴァロンとは、何者だ?アルベール・アルヴァレスは?ゲーフェンバウアーは?ルーナ・バラッドは?キルデベルトに、アレッサンドロ、王族とされる彼らは、どこかにモデルが存在するのか?

第二の地平線、第三の地平線には、歴史の表舞台に登場するような人物は描かれていない。
ただし、第三の地平線に描かれる「檻の中の遊戯」には、ミシェル・マールブランシュというSHにおいては重要と思われる舞台女優が登場している。彼女は、誰だ?

第四の地平線が描くのは、エリスとアビス……幻想の色が濃いが、オルドローズ、ラフレンツェ、エルとは、何者だ?

ここまでの地平線において、【現実】にも伝承を持つ名前の者達がいる。パーシヴァル、トリストラム、エンディミオン、(オルフェウス)……彼らは、伝承を受けて名付けられた別人か、それとも「本人」なのか。

そして、第五の地平線だ。
ここには、実に多くの人物が登場する。イヴェール、ヴィオレット、オルタンス。ノエル、モニカ、ロラン、ロレーヌ、エトワール、ローランサン、そして、イヴェール・ローラン。クリストフという名だと思われるサヴァンとクロエ、そして、ミシェル。【現実】に近い名を持つのは、オーギュスト・ローランという彫刻家。

第六の地平線は、「幻想ギリシャ」と呼ばれている。エレフセウスとアルテミシア、レオンティウス。【現実】のギリシャ神話の登場人物としてあまりにも有名なオリオン。スコルピオス、アレクサンドラ、ソフィア、カッサンドラ、その他にもたくさんの人物とそれに寄り添う神々の名が刻まれている。【現実】には、残されていない名も多くある。

第七の地平線では、その前日譚と思われる『イドへ至る森へ至るイド』において、メルツ・フォン・ルードヴィング、エリーザベト・フォン・ヴェッティン、テレーゼとアンネリーゼなどの名が示されている。そして、本編の最後にもエリーザベトが登場する。【現実】に目を向ければ、エリーザベトに求婚した、ライン・プファルツには、明確なモデルがいるとされている。そして、エリーザベト自身も、この人ではないか?という人物がいる。そして、「童話」には、得てしてモデルがあるものである。

ところで、第五の地平線に、こんなフレーズがある。
「右手に死を、左手に生を、傾かざる冬の天秤」

もし、第五の地平線が天秤なのだとしたら。
第五の地平線を境にして、《幻想》と【現実】の比重が、逆転しているのではないか?そして、《幻想》とされるものは、実は【パラレルワールド】の出来事なのではないか?

そう思うに至ったのは、『いずれ滅びゆく星の煌めき』という《物語》と、第九の地平線という【否定】に出会ったからである。そこで描かれたのは、これまでSound Horizonが地平線として提示した《幻想》の一部を、【否定】した結果である。
それらは、ひどく【現実】に近しいものになっている、と感じるのだ。

ルーナ・バラッドは盲目の詩人として名を残していないし、我が子の亡骸を抱いて微笑む母も、愛しい人の腕の中で死ぬ女性も、浮気者の男を撃ち殺す女も、いない。宿ることなき子をイヴェールと呼ぶ夫婦、奴隷達の英雄ではないエレフ、幼き恋を諦めて嫁いだものの修道女となったエリーザベト。それらは、歴史の表舞台には出てこないけれど、【現実】になかったとは言えない事象。

だからこそ、第八はまだ描かれていないのではないか?
それは、第九の地平線よりは《幻想》の要素を含んでいても、【現実】に近いのではないか?そしてそれは、《幻想》≒【パラレルワールド】と【現実】の双方に関わることを、描くのではないか?

nearfuture というのは、【現実】においてだけではなく、【パラレルワールド】においてもなのではないか?つまり、【パラレルワールド】でもまだ起こっていない事象を、描くつもりなのではないか?

そして、私はひとつの仮説を立てるに至る。
『いずれ滅びゆく星の煌めき』が、冬の天秤を傾けたとしたら?
生と死、朝と夜、【現実】と【パラレルワールド】……それらの均衡に、何らかの影響が出ているとしたら?

いや、所詮はすべて「物語」なのだろう。
Sound Horizon Kingdomという王国を夢見る者達が、国王を通して見る「夢物語」なのだ。だから、ここまで書いておいてなんだけど、この文章には、そこまで意味が無いかもしれない。
ただ、私の思ったことを、聞いてくれた貴方には、感謝しよう。妄言だと思うなら、それも結構。何かを考えるきっかけになってくれたら、少しだけ嬉しいかな。
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