白黒世界-ﾓﾉｸﾛﾜｰﾙﾄﾞ-

夜空の下ではいつも
君のことを想う
一人でいる時は特に
後悔ばかりが押し寄せる

どうして
また傷つけてしまったんだろう
どうして
素直になれなかったんだろう
どうして
君の求める私を演じようとしてしまったんだ？
どうして
それが本当に君の求める私か確かめなかった？
どうして
｢会いに行っても良い？｣って言えなかったの？
どうして
普通の会話すら出来なくなってしまったの？

過去の記憶が傷となり
私の口をつぐませた
ただ嬉しかった気持ちにさえ
臆病で目をそらした自分のことが
いつまで経っても許せやしない

初めて会った日
私から声をかけた
少年、と呼びかける声に
貴方は怪訝そうな顔をした
あの時、私は密かな企みに
貴方を巻き込んだのだ

好きな漫画の登場人物が
後輩を少年と呼んでいたから
そんな勝手な憧れで
貴方に呪いをかけてしまった
そんな気がする

だから、解かなきゃいけないね

貴方はもう、少年じゃないよ
きちんと、大人になっているよ

私は貴方に恋をしたんだ
｢少年｣ではなく、貴方自身に
あのときの恋心は
私の中で一番強い感情で
だからこそ、振り回されてしまった
一気に昔に戻ってしまった

だけどお互い、昔のままではなかったね
それを分かっていなかったんだ

1度終わってしまったものを
もう一度と願うのは
なんと残酷なことなのか
それでも、願わずにはいられない
そんな愚かな私を
どうか笑ってやって