亀梨和也が主演を務め、[学園天国][UFO][あの鐘を鳴らすのはあなた]などのヒット曲の数々を手がけた、20世紀日本を代表する天才作詞家・阿久悠の栄光と苦悩の日々を描き出す【24時間テレビ40】ドラマスペシャル『時代をつくった男 阿久悠物語」。すでに亀梨和也のほか、妻・雄子役を松下奈緒が演じることが発表されているが、このたび追加キャストとして、昨年の[24時間テレビ39]でメインパーソナリティーを務めたNEWSの加藤シゲアキをはじめ、田中圭、和田正人、八嶋智人ら実力派俳優の出演が明らかとなった。
亀梨和也演じる作詞家・阿久悠は、オーディション番組[スター誕生!]を企画して自ら審査員を務め、森昌子、桜田淳子、山口百恵、岩崎宏美、ピンク・レディーら、数多くのスターを生み出した昭和を代表する人物。アイドルソングや演歌、アニメソング、CMソングなどを幅広く手掛け、生涯、世に送り出した曲は約5,000曲。手掛けたシングルレコード・CDの総売上数は6,818万枚にものぼり、日本レコード大賞を5回受賞。稀代のヒットメーカーとして時代の頂点を極めた1人として知られる。
【24時間テレビ】のテーマソングといえば、[サライ(谷村新司×加山雄三)]が有名だが、実は、1978年の第1回放送時のテーマソングは、阿久悠が作詞したピンク・レディーの[2001愛の詩]だった。
このドラマでは、今年で没後10年を迎える“主人公・阿久悠”(亀梨和也)がヒット曲を連発していた1970年代の絶頂期を、[スター誕生!]の舞台裏や名曲誕生秘話も交えて描写。80年代、バブル景気に日本中が浮かれる中、ヒット曲を生み出せず苦悩しながらも、最後のヒット曲[時代おくれ]を生み出すまでを描いていく。
“テレビ界に革命を起こす”と意気込んでスタートさせた[スター誕生!]は、当初なかなか金の卵が出現せず苦心。合格者が出た後も、「歌手として売れさせなければ意味がない」と、阿久たちスタッフはテレビ番組の域を超えるほどの努力をした…。80年代に入ると、毎年のように出ていた阿久のヒット曲が減っていった。原因は、“時代の変化”。かつて歌はみんなで共有し時代を映す鏡だったが、ウォークマンの普及が進むなど、歌はより個人的なものになり、サウンド重視で歌詞の重要性は軽んじられた。「俺に問題があるのか、時代に問題があるのか」。阿久は人知れず苦悩する。
70歳で亡くなるまで、作詞を続けた阿久悠。最後まで歌の力を信じ、歌を愛し、言葉を紡いだ。たった4分間の歌で世の中を動かせると信じて――。
今回、加藤シゲアキが演じるのは、阿久とともに[スター誕生!]の審査員を務め、70年代に2人でさまざまなヒット曲を連発、一時代を築き上げたヒットメーカーとして知られた学習院大学在学中に作曲家デビューをしたクールな天才名作曲家・都倉俊一。加藤君は、昨年のドラマスペシャル[盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜]では主演を務めており、2年連続の24時間テレビドラマスペシャル出演となる。
さらに、阿久が若いころに勤めていた広告代理店の同僚で、阿久をして「生まれて初めて出会った天才」と言わしめた、「昭和の絵師」と呼ばれた漫画家・上村一夫に田中圭。2人は生涯の友人であり、阿久が唯一仕事の苦悩や思いを話していた人物だったという。
また、[スター誕生!]のディレクターで、番組立ち上げのときから先頭に立ってスタッフを牽引した熱血男・吉金章には和田正人。日本テレビのプロデューサーで、阿久に声をかけ、伝説のオーディション番組[スター誕生!]を立ち上げた池沢文男には、八嶋智人が決定している。
加藤君は、「阿久悠さんにとって都倉俊一さんがどういう存在で、どんな関係性の中で、一緒に曲をつくってきたのか。新しい時代をつくる中での喜びと不安。僕らは表に出る側なので、プロデューサー側というか、曲を作る裏側を演じさせていただくのは、一タレントとしても発見がすごく多かったです」と真摯にコメント。さらに、「このドラマは阿久悠さんのドラマでありますが、阿久悠さんと一緒に時代をつくり、たくさんの名曲、昭和の歌謡曲をつくってきた人たちのドラマでもあります」と語り、「皆様ご存知の昭和の名曲たちが、より深く感じていただけると嬉しいです」と思いを明かしている。
加藤君がヒットメーカー・コンビの都倉俊一を演じると聞いた、亀梨君は「シゲの持っている雰囲気みたいなものが都倉俊一さんにピッタリはまる」とコメント。実際に共演し、「すごく自然な空気感の中で演技させていただきました」という。「阿久さんと都倉さんの関係性は、互いに尊敬する間柄でも、阿久さんには(都倉さんを)かわいがっている部分もあったのではないかと思っています。そういった芝居の距離感というのが、自分とシゲだからこそ、スムースに出せたのは良かったと思います」と明かしている。
2人がドラマで本格的に共演するのは初めて。ジャニーズJr.時代、KAT-TUNのバックについていたこともある加藤君は「亀梨くんは僕にとってのスター。最初は少し緊張しました」と振り返る。亀梨君も「すっかり『先生』だから」と、文筆業でも活躍する後輩をからかいつつ「シゲのキャラクターが確立されてきて、共通項をもって話せる」と頼もしく感じている。
名曲を生み出したコンビ。亀梨君は「阿久さんの目線で楽曲を捉えてなかったから『この曲もそうなんだ』と衝撃を頂きながら演じています」。2人のシーンでは今から40年以上前のことだが、加藤君も「何で知ってるんだろう、と思うほど阿久さんの曲は体に染みついている。こんな歴史があったということも、若い世代に知っていただけたら」と語る。
亀梨君は撮影の合間にも、監督とシーンの意図について語り合うなど余念がない。「時代を生きたという表の側面と同時に『裏・阿久さん』というか…。人間としての部分も大事にキャッチして演じていきたい」と意気込んだ。
なお、阿久さんの未発表の歌詞が見つかっており、この詞に曲をつけて会場の武道館でお披露目するという企画も進行中という。亀梨君、加藤君で紡ぐ昭和歌謡史と、その陰にあった“歌謡界の巨人”の思いを見届けてみて。
24時間テレビ40ドラマスペシャル『時代をつくった男 阿久悠物語』は8/26(土)21時ごろ放送。
24時間テレビ40【告白 〜勇気を出して伝えよう〜】は 8/26(土)18時30分〜8/27(日)20時54分まで日本テレビ系にて放送。