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二択の在り処(CoCシナリオ)

この間断片的に上げていたものをさらに練り練りした完成版シナリオです。
無事セッションが終わりましたので公開します。
作者名がわかるようにしてくだされば、オンラインでもオフラインでも利用は自由です。
血とか肉片とか普通に出てくるゲームのシナリオなので、クトゥルフを知らなかったりグロ耐性がない方は引き返すことをおすすめします。
セッションの目安は3時間。結構ゆるいのでSANチェックやダイスロールは増やして構いません。



導入



ゴールデンウィーク、探索者たちは都会から少し離れた場所にある遊園地「ドリームランド」に遊びにやってきた。ドリームランドは小さな町にあるにもかかわらず、完成度の高いアトラクションと独特の世界観で都会からも客が来るほど人気の遊園地だ。

アトラクションはお化け屋敷、ジェットコースター、観覧車・・・と定番のものが揃っていて、その中でもお化け屋敷は人気の高いアトラクションだ。(この時、どこから回ってもいいが、必ずお化け屋敷に誘導すること)

一つ目のアトラクションの列に並んでいるとき、探索者の中からランダムで一人と態度の悪い(いうなれば不良)男性と方がぶつかり、難癖をつけられる。ただし、探索者の中にAPPの高い女性がいればナンパになる。



不良「ああ!?てめえ人にぶつかっておいて謝罪もなしかァ!?」

ナンパ「おっ美人のおねえちゃん見っけ!よかったらこのあと一緒に回らない?」



???「やめてください。ぶつかっただけでそこまでしなくてもいいと思います。(ナンパ:その人、困っているじゃないですか。)」



その時、列の前に並んでいた人が助けてくれる。不良はその人に掴みかかろうとするが、逆にその手を掴まれて、探索者にもわかるほど苦痛に顔を歪めて手を離されると同時に逃げていってしまう。その人物が手を強く握ったためだと探索者にはわかるが、この時もし不思議に思った探索者が〈目星〉で成功すれば不良を撃退した人物は見た目によらず相当力が強く、不良の手は握られた部分がうっ血していたと気付く。



ここでその人の容姿をまじまじと見た探索者は、あることに気付く。――似ているのだ。その男性――否、女性にも見える――は探索者のうちの一人(ランダム)と瓜二つなのだ。性別がはっきりわかる探索者とは確かに見分けがつく。だが、顔の造形も、瞳の色も、髪色、背丈まで全く同じなのだ。これを確認した探索者は0/1D3でSANチェック。



その男性(選ばれた探索者とは逆の性別)は「神崎アリカ」と名乗る。一人で来た、というアリカは探索者に対して好意的だ。探索者はここでアリカを誘ってアトラクションを回るのに連れて行くことができる。(その場合連れて行くことに肯定的な探索者に対するアリカからの好感度が上がる)誘わないことを選択した場合、アリカとはそこで分かれるが、お化け屋敷から出たときに合流する。





アトラクション概要



遊園地に来る前に探索者がもしドリームランドについて調べると、以下のことがわかる。




ドリームランド

ドリームランドは、眠ったあとに見る夢の世界をモチーフにした遊園地である。一部のファンからは「幻夢境」「夢の国」、と呼ばれ親しまれている。オープンしたのは20年ほど前で、アトラクションをリニューアルしながら今まで人気で有り続けてきた。



《クリティカル》

10年前、ドリームランドは一度閉鎖され、1年の後に経営を再開した。



主要なアトラクションの名前



観覧車「レン高原」

お化け屋敷「アンダーワールド」

メリーゴーラウンド「セレファイス」

ジェットコースター「ウルサー」「ダイラス=リーン」





探索者たちがお化け屋敷に入り、しばらく進むと、突如けたたましいサイレンが響き渡る。

外に出ると遊園地の出入り口には既にシャッターが降りていて、閉じ込められてしまう。

この時、アリカは別の出口がないか探しにいくと言って、一人でどこかに行ってしまう。引き止める時間はない。

アリカ離脱後、アトラクションに備え付けてある無線が鳴る。出ると怯えた女性(職員)の声で「殺人事件が起きた」「10年前の再現」という言葉が聞こえる。

探索者が何か言う前に女性の悲鳴が続き、ぴちゃりという何かが滴るような音がして通話が切れる。

通話が切れた後アリカが帰ってくる。

何とか脱出するために探索していくと、不自然に体が欠けている死体(具体的にいうと頭部がない/腕が根本からない/足が根本からない/下半身がない/腹部が切り裂かれ内蔵が引き出されているかつほとんどない)をいくつも見付ける。





アトラクションと発見できるもの



お土産屋

目星に成功すれば探索者の数(アリカを含む)をnとして1Dnで懐中電灯、クッキーの缶(HP1回復)が発見できる。



レン高原

止まっている観覧車の席をのぞくと頭部のない死体がある。



アンダーワールド

目星に成功すれば仕掛けの影に腕が根本からない/足が根本からない死体を見つけることができる。気になる部分をよく見るためものをどけると手にべっとりと血がつく。まだあたたかい。アリカが動揺している。



セレファイス

受付の窓に血痕。どさりと重いものが落ちる音がする。確認すると下半身のない死体が椅子の脇に落ちている。アイデア、もしくは目星に成功すればこれは死体が落ちた音、また、血がまだ完全には固まっていないことがわかる。



ウルサー

目星を振るまでもなくホームに腹部が切り裂かれ内蔵が引き出されているかつほとんどない死体を見つけられる。



ダイラス=リーン

隣にコンピュータ制御室の扉を見つけられる。



死体を見た探索者は1/1D4+1でSANチェック。

死体を見て〈生物学〉〈医学〉のどちらかに成功していれば、死体の切り口は鋭利な刃物のようなものによってついたものだとわかる。













また、シャッターを開けるためにコンピュータ制御室(資料室が隣接している)へ行くと、コンピュータのパスワードの紙に混じって10年前この遊園地で起きた殺人事件の資料を見付けられる。それはこの事件と酷似していた。

その場にあるコンピュータで調べる(コンピュータ、目星の両方に成功)、もしくはさらに資料を探す(図書館と目星両方に成功)、10年前事件に遭遇したという人物(別探索者)の事情聴取の記録を見付けられる。

そこには別探索者達が異形の生き物に出会ったということが書かれている。


「私はあの日、化物を見ました。私は大学の仲間とドリームランドに遊びに来ていたんです。その時「奴」は来ました。奴は・・・無害を装って、近づいてきたんです。一緒に回ろうと言われて私たちは喜んで奴を連れて歩きました。奴は友人にそっくりだったんです。きっと親戚なんだろうと思いました。友人は気味悪がっていたのに、気付けませんでした。最初は友人が食われました。次に教授が。受付のひとがいもうとがうでをあしをあたまをかみをあかいものがぷしゃあとぼたぼたとでてわたしはわたしはわたしはわたしはわたしはいもうとのあたま、を。かえしてくださいたいせつないもうとわたしのいもうとうでをあしをはらをほねをてのひらをちがうちがういもうとはあんなあかくないかえしてかえせかえせかえせかえせかえせかえせかえせかえせばけものきょだいなばけものみにくいばけもの。ゆるさないアリカ。」


これに衝撃を受けた探索者がアリカにこれを伝えた場合、アリカは目に見えて動揺する。


神崎アリカの過去


外見が似ているのは10年前人間界に来た時たまたま見かけた人間の子供(アイリ)を模したため。(メタなことを言うと、怪しい点を作るため) 10年前人間界にやって来て活動していたところ、別の探索者達に見付かり瀕死の重症を追わせられて逃走(この時、逃げるために人の姿になっている)。ドリームランドへ帰る余力もなく倒れていたところを老女(人間)に発見され、命を救われる。神話生物であるアリカは人を食べても悪いという意識がないため、この当時も回復したら老女を食べる気でいた。だが世話をされるうちに食べる気が失せ、なんだかんだと一緒にいるうちに少しずつ人間のような感情が芽生え始め、老女を「おばあちゃん」と呼び知らなかった感情に戸惑いながら家族として暮らすようになる。それからおばあちゃんが病死するまで10年の時間をかけていつしか人間として生きたいと望むように。おばあちゃんの死後、行き場がなくこれからどうしていいかわからなかったため、10年前、別探索者達と戦った遊園地にやって来た。(アリカを刺激しないように話を聞くと上記をふわっと濁した話が聞ける。探索者はアリカのおばあちゃんに対する確かな愛情を感じることができる)


伝えた場合、アリカは逃げ出すが、伝えない場合は外に誘導し、どちらを選んでも外に出る。その後外で狂人(殺人鬼)に遭遇し、アリカと戦闘になる。


その流れ


幸運ロール→失敗した人に不意打ち(殺人鬼)→その人はもう一度幸運ロール→失敗の場合、ダメージを受ける。この時流した血を見てアリカは錯乱し、神話生物「ガグ」の姿へ戻ってしまい、探索者達に攻撃してくる。ただし、それまでアリカに対して探索者達が友好的なロールをせず、好感度が低いとこの理由は血を見たことによりわき上がった食欲になる。

成功の場合、襲われた探索者をアリカが庇い、そのダメージによってアリカは錯乱(人間の姿なので能力値は人間並であるため)し、攻撃してくる。ただし、こちらも好感度が低いと庇わず、姿が変わる理由も食欲となる。この時、ガグの体力は人間時の体力残量と同じ割合にまで減少している。


ガグの描写


それは獣の前足先で、60センチはあった。先には鉤爪がついていて、その後ろからさらにもう一つ前足先が現れた。ついで黒い体毛に覆われた太い腕が、その腕からは2本の短い前腕が出ていて、前腕の先端に先ほどの前足先がついている。顔のほとんどを口が占め、巨大な黄色い牙がある。さらに恐ろしいことに、口は水平ではなく垂直に開いているのだ。その両脇からはピンク色の目が突き出している。だが正気を失っているのか、その目はどんよりと濁っていた。もはやアリカの面影は全くない。そもそもこれを生き物と形容するのはは生者に対する冒涜だろう。これは――化物だ。


アリカのガグとしての姿を見た探索者はSANチェック 0/1D8



探索者が3ターン生き残る(ターン数は任意)、「友達」もしくはそれに準ずる言葉を言う、探索者のうち誰かが死亡もしくは戦闘不能になる、精神分析に成功する、以上のうちどれかの条件を満たせば戦闘は終わり、アリカは正気を取り戻す。好感度が高く、そのようにロールすればアリカは人の姿に戻り(服は破けてしまっているため着ていない/が、KPがそれは嫌だと思えば着ていても良い)、場合によっては人として生きることを選択するが、好感度が低い、もしくはロールがうまくいかないとアリカは興味をなくしたり(前者)、探索者達を傷付けてしまったことを悔いて(後者)ドリームランドへ帰ってしまう。

なお、アリカが人間として生きることを選択した場合は、探索者がアリカの衣食住や職業などこれからを考えてやらなければならない。(ちなみに私が考えているトゥルーエンドは「いっそ一緒に暮らすか?」です)


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