俳優の千葉雄大が6年ぶり2度目の舞台に挑む。18世紀末のパリの社交界で展開される愛憎劇『危険な関係(東京・渋谷シアターコクーン、10/8-10/31)』で若き騎士役を演じる。

古典劇は初挑戦。主演の玉木宏と女性をめぐって命懸けの決闘をするシーンもあり「自分の引き出しをいかに開けられるか、そして、千秋楽後に何が詰まっているのかとても楽しみ」とやる気満々。温かな笑顔やルックスで「ヌクメン」と呼ばれる人気者が新たな一面を見せてくれそうだ。

何度も映画化されてきたフランスの恋愛小説が原作『危険な関係』は18世紀パリの社交界を舞台に、主演の玉木サン演じる希代のプレーボーイ・ヴァルモン子爵を中心に巧妙な恋と性の遊戯を描いた名作。鈴木京香扮する悪女の公爵未亡人・メルトゥイユ公爵夫人が、彼女の元愛人と婚約した15歳の少女・セシルを誘惑するようにヴァルモンに依頼し、“恋愛ゲーム”を仕掛けていく。千葉君はセシルに恋する純粋な若き騎士・ダンスニーを演じ、主人公と決闘する。子爵の魔の手に掛かる女性の恋人という設定。88年のハリウッド版でキアヌ・リーブスが起用されるなど、ピュアな雰囲気を持つ若手俳優が多く演じてきた。

舞台は11年に[タンブリング vol.2]に出演して以来6年ぶり2度目。千葉君は将来的にミュージカルで活躍したいという夢を持ち、かねてからボイストレーニングに励んでおり、今回、念願でもある翻訳劇に初挑戦する。稽古は8月下旬からだが、3月に今作を手掛ける英演出家、リチャード・トワイマン氏が来日した際、早くも演技の手ほどきを受けた。

千葉君は役作りにあたって「自分のキャンバスを真っ白にしていろんな方の色を拝借し、そこに自分の色も改めて足していきたい。男らしさと多少の色気も持ち合わせていたい」と構想。決闘シーンもある玉木サンとは[幕末高校生;14年]などで3度目の共演になり「おおらかでおもしろい玉木さんの印象が変わりそう。個人的には凄く安心感があります。玉木さんの立ち姿がとても好きなので、近くで勉強させていただきたい」と話している。