女優の葵わかなが主演する平成29度後期の朝の連続テレビ小説第97作目『わろてんか(月〜土前8:00総合ほか)』の追加キャストが4/20、発表され、松坂桃李、高橋一生らの出演が決定した。

『わろてんか』は吉本興業の創業者、吉本せい(1889〜1950年)の生涯をモチーフにしたドラマ。物語は、明治の後半から第二次世界大戦直後の大阪。戦火で全て灰じんに帰するという中で、ヒロインの藤岡てん(葵わかな)が、ひょんなことから小さな寄席経営をはじめ、ついには日本で初めて“笑い”をビジネスにした女性と言われるまでになるまでのストーリー、笑いをこよなく愛する夫の藤吉と大阪を日本一の“笑いの都”にしていく姿を描く。これまでにヒロインのてん役をオーディションで選出された葵わかなが演じることが明らかになっていた。

松坂桃李は、てんの夫で大阪船場の老舗米問屋「北村屋」の長男・北村藤吉役。家業を継ぐのがイヤで旅芸人一座にまぎれ込んでいた時、てんと出会い恋に落ちる。笑いが大好きだが芸の才能はなく、てんと結婚するため船場に戻って家を継ごうと決心する。2012年上半期に放送された朝ドラ[梅ちゃん先生]に続き、ヒロインの夫を演じることになる。

てんの従兄で、彼女に思いを寄せる武井風太(たけい・ふうた)には濱田岳が決定。てんの実家である京都の老舗薬問屋「藤岡屋」の親戚の子で使用人として働いている。幼い頃からてんと一緒に育てられ、仲の良い兄のような存在だが、てんからは常に弟扱い。てんが藤吉と一緒になって以降も、彼女のために身を粉にして働くことをいとわず、終生の忠誠を誓う一本気さがかわいいい男。

高橋一生が演じるのは日本にショービジネスを根づかせる青年実業家・伊能栞(いのう・しおり)。大阪の伊能薬品社長の息子だが正妻の子でないため、神戸で貿易会社を興して実家とは距離を取っている。てんの結婚相手になるはずだったが、てんが藤吉を好きだと知って、後押ししてやる度量の広い男でもある。

そのほか、てんの父・藤岡儀兵衛を遠藤憲一、母・しずを鈴木保奈美、祖母・ハツを竹下景子が務める。また、朝ドラ初出演のキャストとして、てんの兄・新一に千葉雄大、妹・りんに堀田真由の起用も決定した。てんに付く女中・トキは徳永えりが演じる。

追加キャスト第2弾も近日、発表予定。てんの天敵(?)となる藤吉の母・北村啄子(きたむら つえこ)や、てんをとりまく大阪の漫才師など彩り豊かな登場人物が数多く控えている。番組を手がける後藤高久チーフプロデューサーは、キャスティングについて「ヒロイン・てんの周りには、実にユニークな人々が登場します。怖い顔が印象的な父の儀兵衛さん(遠藤さん)、ふだんは厳しいがじつは面食いでおとぼけな祖母・ハツさん(竹下さん)、おっとり天然だけど怒ったら実は怖い母・しずさん(鈴木さん)など、家族だけでもかなりキャラが立った人物ばかり」と説明している。

また、「てんを巡って火花を散らす(?)男性3人のキャラは注目です。藤吉さん(松坂さん)は誠実で優しくて、ちょっとダメな部分を含めて母性本能をくすぐるタイプ。風太さん(濱田さん)は口では嫌いと言いながら、実はてんへの秘めた思いを抱えるガキ大将。伊能さん(高橋さん)は完全無欠の王子様キャラ……かと思いきや、根深いコンプレックスに悩む青年実業家」と話している。

脚本はドラマ[美女か野獣;フジテレビ系]などの吉田智子。10/2から2018年3/31まで全151回の放送。