菅田将暉にとって初のZeppツアー『菅田将暉LIVE TOUR 2019 "LOVE"』が、9/6にZepp DiverCity TOKYOでファイナルを迎えた。
米津玄師やあいみょんらが参加した2ndアルバム[LOVE]を携えて開催された、自身最大規模となる今回のツアーは4会場全5公演で実施。約20万件の応募の中から抽選を勝ち抜きプレミアムチケットを手にした約1万人が参加した。
7月にリリースした2ndアルバム[LOVE]を引っさげ、8月よりこのツアーを行ってきた菅田。福岡、愛知、大阪、そして東京の4都市のZeppが舞台となった本ツアーのファイナル公演は、奇しくも菅田君が[仮面ライダーW]のフィリップ役で芸能界デビューしてから10周年というメモリアルな日に開催された。
オープニングSEからバンドメンバーに続いて菅田君がステージに飛び出すと、フロアから悲鳴のような大歓声が。彼はリズムに合わせて笑顔で飛び跳ね、両手を振りながら「ソフトビニールフィギア」でライブをスタートさせた。続く「ロングホープ・フィリア」では、感情の乗った力強い歌声を会場いっぱいに響かせる。アコースティックギターを抱え、挨拶をした菅田君は「本当にもうあっという間に終わっていきます。この『あっという間に終わっていく』という怖さがわかりますか?楽しく終わりたいですよね?楽しく終わりましょう!」とフロアに呼びかけ、グリーンの照明に包まれながら「クローバー」を歌唱。バンドメンバー同士で向き合って演奏が始まった「りびんぐでっど」は、観客に話しかけるようにぽつりぽつりと歌った。
「10周年おめでとう!」と観客から祝いの言葉をかけられた菅田君は、「そうなんです。10周年迎えました。10年前の今日。9月6日。16歳の時に初めて菅田将暉として表に出た日なので、感慨深いものがあります」と自身にとって特別な日であることを明かした。ライブ当日に公開日を迎えた映画]タロウのバカ]で共演したYOSHIに自身が駆け出しだった頃の姿を重ね、デビュー当時を振り返る。また音楽仲間たちに後押しされ歌手活動を始めたこと、今では盟友と呼べる間柄の米津玄師との出会いについて語ったあと、米津サンからの提供曲「まちがいさがし」の制作秘話を明かした。米津サンの口から「もしかしたら俺はまちがいのほうに生まれてきたのかも知れない」という言葉がこぼれたことをきっかけにテーマが決まり、制作が進んでいったという「まちがいさがし」。この曲を菅田君が歌詞の1つひとつを噛みしめるように真っ直ぐな歌声で熱唱すると、彼の圧倒的なパフォーマンスにオーディエンスは万雷の拍手を送った。その世界観に沿った美しい照明でもオーディエンスを魅了した。
ステージ前に紗幕が降りたあと、菅田君はあいみょんからの提供曲「キスだけで feat. あいみょん」を歌詞入りの映像が投影される中で歌唱。歌が終わっても降りたままの紗幕では、ツアーに向けたリハーサルの様子が映し出された。アルコ&ピースの平子祐希が“先生”として登場するこの映像では、スパルタな“先生”と菅田君のやり取りが描かれ、その中で先生が「一緒に見に行きませんか、見たこともない景色!」とタイトルコールを送ると紗幕が落とされ「見たこともない景色」の演奏が始まる。「LOVE」の文字が書かれた赤いタンクトップに、赤いパンツという赤一色の衣装に着替えた菅田君は、マイクを握りしめてパワフルに熱唱し、会場にシンガロングを巻き起こした。会場が盛り上がる中、このツアーで初披露となる「つもる話」「7.1oz」「TONE BENDER LOVE」「ドラス」など、アルバム[LOVE]の収録曲もふんだんに織り交ぜた。
柴田隆浩(忘れらんねえよ)との共作ナンバー「7.1oz」から間髪入れずに披露された「スプリンター」では壮大な雰囲気のバンドサウンドが会場を満たす。続く「TONE BENDER LOVE」では菅田君がステージを自由に跳び回り、バンドメンバーと観客と共に熱唱。ファストなパンクチューン「ドラス」では、赤いレスポールをかき鳴らしながら、ツアーの終わりを名残惜しむように「もう少しいっしょに夢を見ようよ」と歌った。「次で最後の曲になります」と宣言した彼は、本編のクライマックスで菅田君がもう1本のマイクスタンドを用意すると「登場していただきましょう、山崎賢人!」とサプライズゲストを呼び込み、会場は割れんばかりの大歓声に包まれた。賢人君は「見たこともない景色、見させてくれてありがとうございます」とあいさつすると、「いっちゃいましょう、さよならエレジー」と曲紹介。
菅田君に呼び込まれ、白いTシャツにデニムというラフなファッションの賢人君がステージに現れると、大歓声が上がる。9月7日が賢人君の誕生日であることを菅田君が明かすと、客席からバースデーソングの合唱が起こった。2人は10代の頃から大の仲良し。[麒麟の翼 〜劇場版・新参者〜]で共演したことをきっかけに仲を深め、その後も共演を重ねながら、同世代の俳優として切磋琢磨してきた。菅田君は芸能活動10周年というメモリアルなタイミングのライブのステージで、これまでに関わってきた人と一緒に歌いたいという思いがあり、1年前に君にオファー。それが叶い、2人は同じステージに立つことになった。賢人君が菅田君の家に泊まって菅田君の服を着て帰ることを繰り返し、持っていかれた大量の服を菅田君が取り返しに行く「服を持って行きすぎ事件」や2人でスタジオに入ってギターを練習したことなど、思い出話に花を咲かせたあと、賢人君が初主演を務めたドラマ[トドメの接吻]の主題歌「さよならエレジー」を2人で歌い、会場をこの日一番の盛り上がりへと導いて本編を終了させた。
観客がアンコールの代わりに「ゆらゆら」を合唱すると、ツアーTシャツを着たバンドメンバーとともに、再び一人でステージに戻って来た菅田君が登場。賢人君に1年前からこの日のライブへの出演をオファーしていたことを告白して観客を驚かせたあと、趣味だった音楽が公の活動となり、友人たちと作った作品をお披露目できる場があることについて、感謝の言葉を述べた。そして菅田君にギターを教えてくれた友人だという俳優の永嶋柊吾が作曲した「ベイビィ」を弾き語りで披露。アンコールの最後には「ピンクのアフロにカザールかけて」がエネルギッシュに演奏され、菅田君は「これからもずっとよろしくお願いします。菅田将暉でした」とメッセージを送ってステージを降りた。
菅田君は「今日は本当に来てくださってありがとうございます」と感謝の言葉を送り、初のZeppツアーの幕を閉じた。
また、この日のライブのセットリストをもとにしたプレイリストが、各種ストリーミングサイトにて配信中。
PHOTO BY 上飯坂一
■『菅田将暉 LIVE TOUR 2019 “LOVE” 』
2019年9月6日(金)東京・Zepp DiverCity(TOKYO)
<セットリスト>
01. ソフトビニールフィギア
02. ロングホープ・フィリア
03. クローバー
04. あいつとその子
05. りびんぐでっど
06. まちがいさがし
07. キスだけで feat. あいみょん
-幕間映像- (アルコ&ピース・平子祐希 出演)
08. 見たこともない景色
09. 風になってゆく
10. いいんだよ、きっと
11. つもる話
12. 7.1oz
13. スプリンター
14. TONE BENDER LOVE
15. ドラス
16. さよならエレジー ※サプライズゲスト:山崎賢人
【ENCORE】
17. ベイビィ
18. ゆらゆら
19. ピンクのアフロにカザールかけて