当たっていないかも知れませんが、夏の恋と聞くと私は、気まぐれな、真剣さのないものを思い浮かべます。

儚い夢のようにうつつを抜かして何も残らない、浪費し続ける不安が感じられます。


卒業して働き始めた年の夏休みころ、職場にも一通り慣れて、自分の選んだ道の様子がだんだんと分かって来ました。

職場に私は仕事をするために通っており、周りには幅広い年齢層の方々が働いていて、銘々が異なる人生のステージでそれぞれの課題に取り組んでいるところでした。

友人達は新しい世界(進学先)でのことに忙しくなり、遠くに進学した者もいて、私は段々と置いてきぼりを感じる様になっており、

そのような夏のお盆頃に、私は同級生に用事ができて、地元の何でもない道端で会うことになりました。

久しぶりに顔見知りの異性と会っただけなのですが、

夕方の光の中で特殊な効果もあったのか、いやに魅力的に見えて、

そのあと、これこそが夏の日の恋という現象なのだろうと、私は自分が(一方的に)軽率になりやすいム-ドに陥っていたことに気がつきました。