昔、ご近所に新聞配達して下さるお店とのお付き合いが上手な家がありました。
その家では、一年の終わりなどに定期的に品物をもらえたりしています。
となりの家では子供が小さいころから、もう長く新聞をとっているのに何もないことに気がつきました。
新聞配達店とうまくお付き合いしている家にその秘訣を聞けば、新聞は時々変えた方がよいとのこと。
新聞は安定した購読者には冷たいと、学習したとなりの家では早速、新聞を変えてみました。
すると効果てきめん、「品物をつけるからうちの新聞に戻さないか」と話がありました。
そして品物を、数年分の契約と引き換えに渡してくれました。
この時に契約した人が、期間満了しないうちに亡くなり、遺族は何も知らなかったため、その新聞をやめてしまいました。
しばらくして、配達店から人が来て、「品物は数年間、新聞を購読してもらうのと引き換えに渡したものなので、契約違反だ。渡した品物を買い取ってほしい。」と苦情がありました。
家の人は事情を聞いて、代金を支払ったそうです。
万事は、単純にまねをしても心が伴わないとうまくいかないという寓話になってしまいました。