この治療のメインとなるインプラント埋入手術では、もちろん部分麻酔が使われますが、入院することはめったにありません。
血液や循環器系に、障害や持病を抱えている場合は歯科とはいえ、入院の必要も出てきます。
また、インプラントを支えるだけの強度を持った骨がないケースでは、第一に骨を形成しなければなりません。
腸骨などの自家骨を採取し、骨が薄いところに移植するという手術では、手術が二回以上になる場合や、入院する場合もあります。
もし、自分が該当すると思われるなら治療計画は、歯科医と十分に話し合って、慎重に決めていきましょう。
インプラント治療が難しいとされる最大の理由は、失敗すると、やり直しが非常に困難な治療だということです。
義歯の中でも、入れ歯やブリッジと違い、インプラントをあごの骨に埋入し、組織を作って定着させる治療なので時間をかけてもインプラントと骨の間に組織が形成されず、骨の中にインプラントが埋まらなければ再手術を迫られ、骨を大きく削り直すことになります。
埋入するのもリスクがあって、埋入部分の周りで、神経を損傷するリスクは避けられません。
利点も多いインプラントですが、治療を受ける際に口腔内が腫れて痛んでくるんじゃないかと不安な人もいると思います。
とはいえ、手術を担当する歯科医の技術や、治療後の口内ケアの良しあしや、その時の体調にもよりますから、必ずこうだと言い切れるものではなく、結局は人それぞれで異なると言うしかありません。
痛み止めの薬などを服用して、腫れたところを冷やせば治ることもありますが、腫れがなかなか引かないという時は、すぐに担当医にかかり、診察を受けてください。
インプラント埋入手術とは、人工歯根を骨の中に埋め込むことなので埋入手術後はどの患者さんも違和感を生じるのが当たり前の反応です。
腫れが引いた頃には慣れてきますので、腫れたところや、縫った糸が気になっても、触らないようにじっと耐えてください。
十日以上経ったときに違和感が変わらない、あるいはさらにおかしく感じる場合や、痛みや腫れなどが続く、もしくはひどくなる場合は、原因を探り、対応していかなくてはなりません。
我慢しなくて良いので、歯科医の診療を受けましょう。
歯茎を切り開いて、あごの骨に穴を開けるといえば術中の痛みが怖いと思います。
インプラント埋入手術では、術中、痛くて我慢できないことはまずありません。
局所麻酔とは言え、しっかり効いたのを確認してから埋入手術を始めるためです。
麻酔が切れれば、処置の仕方によって痛くなってくることもあります。
痛み止めの頓服薬を処方されることが多く、激しい痛みが長く続くことはあまりありません。