外科手術を受けたわけですから、インプラント埋入手術の後は痛みが落ち着くまでは、安静に過ごさなければなりません。
力のかからない日常生活ならば大丈夫ですが、明らかに負荷がかかるレベルの運動は当分控えてください。
傷口に負担がかかるほか、血行が良くなって出血が増える可能性もあります。
日常的に運動を続けている方なら、運動をいつ再開すべきか、歯科医と共通理解しておくと良いでしょう。
歯科治療の一環として、インプラント治療も失敗のリスクをゼロにすることはできません。
では、失敗はどのような問題を引き起こすかというと、人工歯根、もしくは、上部体(義歯)が脱け落ちる、壊れてしまうといったインプラント本体の損傷、患者の体調、アレルギーなどが原因で、手術したところが腫れる、痛むという身体的問題、手術して腫れが治まった後、あごの線や歯並びが変わってしまったなどの外見が損なわれる可能性もあります。
こうした失敗のリスクを最小限にとどめるためには歯科医はよく考えて決めてください。
歯科治療は全て同じですが、インプラント治療は治療が終われば後はほっておいて良いわけはなく、不断のケアが求められます。
毎食後に磨き残しがないようブラッシングしていわゆるプラークコントロールを完璧に行い、インプラントだけでない口腔内全体の様子を、定期的に診てもらうことが欠かせません。
人工物のインプラントでも、ケアが十分でないといずれ歯周炎などを引き起こすことになります。
インプラントが固定され、義歯が不自由なく使えればインプラント治療も終わります。
それからも歯科医の指示に従ってメンテナンスを受けなければならず維持費がかかることを知っておきましょう。
特に異常がなければ、三ヶ月に一回くらい定期検診を受けるように言われます。
定期検診を受ける費用は保険適用の治療が基本となり三千円くらいと考えてください。
従って、年間1、2万円くらいの出費は必要です。
数々のインプラント治療の問題点について、皆さん、入念に調べたと思います。
その一つとして、インプラントを埋めると、頭部のMRI検査をしたとき金属部分が反応してしまうという説があったのではないでしょうか。
それは違います。
磁気を当てて画像を作るのがMRIなので、当然、金属は磁気に反応して必要な画像ができません。
しかし、インプラントは主にチタンが使われているので金属ですが、磁気には反応しません。
検査には問題ないのです。