一個前の記事、「初恋エンドレス」の続きです。
白石side。
おkな方↓へ。
腐ってるよー
謙×蔵です。
マジOKな方はもっと下ー。
大学4年の春、俺は地元の病院に研修医として配属された。別に附属の大学病院でもよかったんだが、一縷の望みを賭けてこっちに来た。
薬剤師にも研修は必要だから、もしかしたら彼に会えるかもしれない。彼は小児科医を志望していたから。
そんな浅はかな望みなんて叶うわけないと思っていたのに、神様は案外気まぐれなようで、少しだけ俺に味方してくれたらしい。とあるツテから入手した情報によると、彼も同じ病院に配属されたんだとか。
片想いの相手に、また会える。
嬉しい。
凄く嬉しい。
でも不安もある。
彼は人がいいから俺の事は忘れてはいないだろうが(というか忘れないでいて)、まだ友人として接してくれるだろうか。
あぁ、どんどん不安だけが膨らんでゆく。彼に嫌われたら?疎まれたら?だって、
(男同士やし、なぁ・・・)
あぁだんだん泣けてきた。研修初日から目ぇ腫らしてるとかどんだけやねん。アイツに会うかも分からんのに。
「白石先生ですか?」
突然、向かいから歩いて来た女性が声をかけてきた。
「あ、はい。今日から研修になりました白石です」
「あぁよかった!なら行きましょか。医局に案内しますわ」
女性はこの病院の看護師だったらしい。
くるりと踵を返した女性に付いて行こうとすると、いきなり止まった。
「あ!謙也先生のこと忘れとった!」
心臓が鳴った。
"謙也"
だって想い人の名前が出てきたのだから。でも努めて平常心で尋ねる。
「あの、謙也先生って・・・」
名前を口にするだけでドキドキするだなんて、どれだけ現金な心臓なんだ。人違いかもしれないのに。
「あぁ。白石先生と一緒で研修医の先生です。小児科医志望なんで、あんまり会わんかも知れませんねぇ。迎えに行ってもらってたんですけど」
研修医。
小児科医志望。
期待がどんどん大きくなる。同じ年に医大に合格したから、順調に行っていれば研修する年は同じ。そして彼は小児科医志望だった。
そこまで考えた後、気付けば口に出していた。
「あの!俺が迎えに行きます」
「へ?でも・・・」
「俺を待ってくれてたのに、申し訳ないし」
「なら、お願いします。後で二人して医局来て下さい。謙也先生、知ってはるし」
「はい。じゃあ・・・」
謙也先生とやらが待ってくれているだろう関係者入口まで、なるべくゆっくり歩く。臆病で弱虫な俺だから。違っていたら、最初は戸惑うかも知れないが、まぁ上手くやれるだろう。だけどもし、
合 っ て い た ら ?
また前のように、友人でいれるだろうか。離れてからもさらに育ってしまったこの恋心を、隠し通せるだろうか。
目的地までもう少し、という所で、なんだか騒がしい声が聞こえてきた。
「なんや?何か言ってる・・・?」
プリンとか転倒とか・・・ごちゃごちゃ聞こえる。
その時、聞き覚えのある声が、聞こえた。
『ヒヨコちゃうわ!絶対こけたらんからな!』
あぁ・・・泣きそう。
"謙也先生"はもしかしたら、俺の好きな"謙也"なんかも。十中八九合ってるやろうに、ここまで来ても信じられへん俺は、どんだけ臆病なんやろか。
どんどん謙也が迫って来る。このまますれ違ったろうかなって考えて、歩みを止めんかった。
お願い、気付かんといて。
謙也はやっぱり俺の横を走り抜けた。でも、そこからが予想外やった。誰がって?・・・俺が。
「謙也・・・?」
名前を、呼んでしもてん。
「!白石・・・」
驚きながらも応えてくれたことが嬉しくて、俺は思わず微笑んだ。
初恋エンドレス
(ちょっと、頑張ろかな・・・?)
(ちょ、あの笑顔はヤバいって!)
*☆*☆*☆*☆*☆*☆*☆*
あとがきです!
初恋エンドレスの白石side。
白石が乙女です。超乙女ですww
でもそんな白石が大好きです!←
・・・これ完璧連載フラグじゃね?ま、まぁ気が向いたらやるよ!←
では、こんな拙い小説を待っていて下さった玲ちゃんに心を込めて。
Present for you!