(あ〜あ。なんでこんな日に依頼くるんだよ…)







ルークは心の中で毒づきながら魔物を倒していた。
















今日はクリスマス。









最近、依頼が立て続けにきていて、セネルに会えない日が続いていた。




だけどクリスマスくらいはあえるだろう。


そう思いながら自分を押し止めて、セネルに迷惑がかからないように我慢してきた。





それほど楽しみにしていたのに…







(まあ…別に会う約束もしてなかったしな…。オレの勝手な思い込みだ。)









クリスマスに会う気にはなっていたけど、話す機会もなくて、約束もできていなかった。






だからというか、今日の依頼はなんだかやる気がでなかった。



(早く終わらねえかな……)












そうしていると、仕留めたと思っていた魔物が起き上がって後ろから襲い掛かってきた。






(!!まだ生きてたのか!)





やる気のなさが裏目にでて仕留めそこねていたのだ。




突然のことだったので反応できなかった。







(くそっ!間に合わねえ……)






痛みを我慢しようと目をつぶった。







だが、その痛みはいつまでたってもこない。








(あれ?……)




「大丈夫か?ルーク。お前らしくないな。こんなやつ仕留めそこねるなんて。」






顔を上げると、意中の相手がそこにいた。







「セネル〜〜!!!」



オレは思わずセネルに抱きついた。







「Σ!!なっ、なにやってんだよ!!」



「ごっ、ごめん!うれしくてつい……。
でも、なんでこんなところにいるんだ?」



「それは……」






セネルの頬がだんだん赤くなって、声もちいさくなっていった。








「最近ずっと会ってなかっただろ?だから…その…会いたくて…。それに、今日クリスマスだし…こんなときくらい一緒にいたいって思ったんだ。」





言葉がとぎれとぎれで聞き取りにくかったが、全部聞こえた。



この瞬間、オレの中で何かが弾けた。








「〜〜セネル〜〜!!!」




また、オレはセネルに飛びついた。




「!!!……///おいっ!ルーク!お前…」



「オレもおんなじこと考えてた!だからすっげえうれしい!」









「ルーク…////」


















プレゼントなんていらない。

















君さえいれば……
















*