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拍手没ネタ



「なぁ、ライナちゃんは俺の事どない思っとるん?」

「えっ、いきなり何を言い出すんですか?」

旅先で立ち寄った宿で俺はライナちゃんにこんな事を聞いた。


そう俺は初めて会うた時から、ライナちゃんが好き……まぁ所謂、一目惚れってヤツやった。
ライナちゃんって、何処にでも居りそうな可愛い子ちゃんやと思うたけど、それはちゃうかった。
見た目に依らずあの子は芯の強い根性の持ち主で、絶対に無理な事も諦めず最後までやり通す……俺はそんな彼女に惹かれ、そして惚れてもうたんや。
あのアホがライナちゃんに惚れたんもよう分かるわ。
けど、こないな気持ち人生初めてやさかいに正直言って戸惑いもあった。


そんな俺の気も知らんライナちゃんは既に好きなヤツがおるみたいで……
俺がどんだけアプローチしても所詮は無駄な足掻きにしか過ぎんかった。
まぁ、ユウナス曰くライナちゃんは天然らしゅうて俺のアプローチに気いついてへんのもあるみたいやけど。
(ん?いや、天然ちゃうくてアレは鈍感なんちゃうんか?)


取り敢えず俺に対しての反応はなしってワケや。
てか、何か自分で言うてて悲しゅうなってきた。
まぁ、俺はどこぞのアホとちゃうくて大人やさかい諦めの一つくらいは知っとる……つもりやってんけどな、やっぱこない一緒におったら気になってしゃーない。


ほんで丁度ええ事に、今他のヤツらは出払っとって宿に居るんは俺らだけ。
こないな好機はもう二度とないやろと思った俺は直球勝負に出た――


「何をって、そのまんまの意味やで」


ライナちゃんは困ったようにはにかんどる。
まぁ、普段の俺やったら冗談やと言って笑い飛ばして終いやねんけど、今はそんなん言ってられへん。
この子の返答次第で俺の人生変わるかもしれへんねんや。


「唐突に言われましても……」

「唐突やない。俺はずっと気になっとったんや」

「うーん、私は大切な仲間だと思ってます」


……どうやら意味違いで取ったらしい。
いや、もしや俺は1人の男としては見られとらんのか?
これじゃあ、あのアホと一緒やないかいっ!!
アカン、何としてもそれだけは避たい。


「やっ、そうゆう意味やのうて!俺は男としてどないか聞いとるんや」

「へっ?」


何とも間抜けな声で返事しよったライナちゃん。
ほんの少し可笑しゅうて笑ってまうとこやったけど、俺は真剣な顔をして黙ってた。


「えっ、あっ、いや……その〜」


ホンマにどないしたもんかとゆう困った顔をして慌てめくライナちゃん。
そんなん見てたら何やかコッチが罪悪感を感じてもうた。
はぁ、何やかんやでホンマ可愛いらしい子やわ。


「スマン、スマン。ちょっと直球に聞きすぎてもうたな」


申し訳ないとゆう意味を込めて、ライナちゃんの頭を数回撫でた。


「それにライナちゃんは……」


俺はライナちゃんに体を近づけ、耳元でこの子が好いとるヤツの名前を囁き体を放した。
するとさっきまで困った顔しとったライナちゃんは一気に真っ赤となって、今度はそわそわと落ち着きを無くしてもうとる。
真っ赤な顔はまるで茹で蛸さんみたいや。


そんな表情まで可愛いらしいと思うてまう。
やっぱ俺はこの子の事がホンマ好きなんやと改めて自覚したわ。


「その恋、実ったらええな」


そう言うとライナちゃんは小さな声で『はい』と答えたさかい、俺は『頑張ってな』とゆう意味を込めてまた彼女を頭を撫でてやった。


はぁ、俺の初恋は虚しくも散ってしもうた。
でも、俺はこれでええと思う。
別に悔いはないし、ライナちゃんが幸せになれるんやったら俺はそれでええ。
それにや、大人ってもんは引き際も肝心やしな……まっ、どこぞのアホとはちゃうくて。


「これからも大切な仲間としてよろしゅうになっ」


ほんでもって、幸せになってな。
アイツならきっとライナちゃんを幸せにするやろ。
……ちょい気に喰わんけど。
まぁ、俺は近くで見守らしてもらうわ。


ええ恋させてくれてホンマおおきにな、ライナちゃん。


―END―





―オマケ―


実はこのやり取りを見とったヤツが居ったみたいで……


「ねぇ、アトラスちゃ〜ん?」

「誰がアトラスちゃんや。それよか、何や?えらい気持ちの悪う笑み浮かべて……」

「まっ、気持ち悪いって失礼ねぇ!!それよかアンタ、ライナちゃんに振られたそうねぇ〜?」


な、何でコイツ知っとるんやっ!?
てか、ユウナスのあのにんまりとした表情がえらい腹立つけど、そないな事どうやってええ!
あの場所には確か俺とライナちゃんしか居らんかった筈やぞ?


「な、何で知っとるんやっ!?」

「さぁ〜、何でかしらねぇ?」


白々しい態度を取るユウナス。
さてはこのアマ、あの場に居ったな。
ほんでユウナスはにんまりとした表情から柔らかい笑みを浮かべて


「まっ、みんなには黙っててあげるからさぁ〜」


結局俺はユウナスに弱味を握られてしまい、口止め料として行く先々にある酒場で酒を奢らされる羽目となったんはまた後の話。


(あっ、ゼイラ〜!アトラスが奢ってくれるみたいよぉ)
(ちょっ、おまっ!?何他のヤツ誘うとるねんっ!?)
(えっー。だってさぁ、アンタと二人きりになったらアタシも襲われちゃうじゃない)
(誰が襲うかっ!!)
──────────
はい、長々しいお話でした。
ホンマはもっと短く書いとったんですが読み返しつつ「あっ、こうすればいいかも」って書き直しを繰り返してたら……何時の間にかこんな長文にっ(苦笑)
拍手としてはあまりにも長過ぎるので没ネタ行きとなりました。
そしてサイトに載せようにも場所がなくてここに来たわけさっ!


さてさて、何時もながらのいらん解説。
えっー、アトラスが勇気を振り絞ってライナに告白したけど、見事に玉砕っ!(笑)
ドンマイだね、アトラス。
まぁ、ライナには好きな人がいますからねぇ〜、敢えて誰とは言いませんが。
優男で腹黒だなんてアチキは言いませんよー。
因みにライナはアトラスの事を兄のようだと思っていたり(笑)
んで、見事振られちゃった彼はこの後ライナに変な虫が付かんよう他の男に睨みをきかせます。
もちろんヒューズちゃんにもね♪
でも、ヒューズは睨みをきかそうがそうそう折れやしないので厄介な奴だったりするんですよ……これがまた(苦笑)
あと、このお話はアトラスのキャラ紹介の文中にあります【ライナ過保護同盟】の切っ掛けだったりもするんです。
あっ、サイトにあるキャラ紹介にですよ。
つか、今日もアトラスはライナと優男で腹黒の幸せの為に彼女へ寄って集ってくる野郎共(主にヒューズ)を蹴散らしてるんだろうなぁ〜。
まっ、頑張ってくれたまえ。
そして、ライナのいいお兄ちゃんとしてそのポジションにいてくれ(笑)


上に貼り付けたオリキャラ絵は昨日から描いとるもの。
因みにライナとクジャです。
着色は気が向いたらでっ(笑)


そして、今日は大学がお昼までなんで終わったらボンチィ(弟)と久々にカラオケに行きます。
珍しく向こうからのお誘いでした。
何時もはアチキが誘うのに(笑)
よしっ、ガンガンに歌うぞっ〜!
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