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深夜の月光を見ると思い出す。

外の空気に触れたくて、深夜に家を抜け出したことを。

どこに行く訳でもなく、ただぼんやりとして。

空虚な胸を抱きながら、空を仰いだ。

優しくて冷たい色の月に、思いを馳せて。

哀しい唄を口ずさみ、溢れる涙をそのままに。

凍えた風が蝕もうとも、気にもとめず。

次第に涙は頬を伝い、服を濡らす。

見えない未来への不安と、生きることへの恐怖と。

今は亡き人の温かさを思い出して。

叶わないことを思う。

取り返しのつかないことを、幾度も思い返す。



To be continued.