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【男鹿古小咄】いいえ、これが普通です


「なあ男鹿」
「あ?」
「俺、最近思うんだが…」

俺は今、男鹿の家に遊びに来て、男鹿の部屋で男鹿とゲームをしている。
ベル坊はそれをBGMに昼寝。
ヒルダさんは男鹿母と買い物に出掛けたらしい。
ごくごくありふれた、いつもの日曜日だ。
だけど最近思う。
こんな毎日でいいのか、と。

「やっぱり男は18で童貞卒業してなきゃダメだよな」

俺だって女性関係、いいところまで漕ぎつけたことは何度かある。
だけどその度男鹿に邪魔されたり、面倒ごとに巻き込まれたりして、相手に愛想を尽かされてしまうのが常なのだ。
つくづく俺には恋愛運がないんだと思う。
だから心配になる。
このまま18歳まで何もなかったら、男貴之、その後の人生生きていけるのか、と。
周りからチェリーちゃんと馬鹿にされ、肩見の狭い思いをすることになるのはまず間違いない。
さらにそのせいでお姉様方に避けられるようになり、一生童貞のままという可能性だってある。
考えただけで恐ろしい。

「古市はどうも女に縁がねーからな」
「いっつもお前が邪魔するから行くとこまで行けないんだろ!」
「そーかそーか」
「うわ!何でそんな嬉しそうなんだよ!」
「古市のがっかりした顔見てっと、なんかテンション上がんだよなー」
「お前マジで悪魔!!」

涙目になりながら声を張り上げるけど、やっぱり男鹿は文字どおり悪魔のような顔で笑う。
友の不幸を喜ぶなんて信じられん。
まあ、この悪魔には何を言っても意味がないのは分かってるんだけど…。

「オラー!死ね古市!」
「何をー!?死ぬのは男鹿だ!」

ゲームの中で、俺は男鹿のキャラの技を避けながら後ろに回り込み、華麗にそいつをぶっ飛ばす。
男鹿のキャラが画面からいなくなり、俺にWINの文字。

「よっしゃー!アバレオーガに勝った!どうだ智将のスーパー知的プレイは!」
「どこがだよ!くそっ、次だ次!」

次のキャラクターを選択して、また対戦開始。
俺は色っぽい女戦士を選び、その美しい太股で男鹿に蹴りを食らわす。

「じゃあよ古市、18まで童貞だったら、俺たちでヤりあうか」
「ん、そうだな……って、は?え!?男鹿くん今何て!?」

ゲームで闘りあっていたからつい頷いてしまったが、今のは性的な「ヤりあう」か…?
いや、それは何かおかしくないか?

「うるせーな、18までに童貞卒業って話だろうが。だったら、相手のいないお前と俺でヤりあえばいいだろ」
「いや、いやいや、おかしいだろ!」
「まあ、いざとなったらの話だけどな」
「うっ…」

見なくとも、男鹿の口角がニタァと吊り上がったのが分かる。
なんだこの余裕は!
…でも確かに、よく考えたら男鹿にはクイーンもヒルダさんもいるんだもんな…。
男鹿に限ってラブ展開はないだろうと勝手に安心していたが、もし邦枝先輩が本気になったりしたらやばいんじゃないか!?
さらに俺には現在、まったくアテがない…。

「オラッ、ぶっ飛べ古市!」
「お前!女の子に向かって何すんだぁあ!」
「勝負に女もクソもねーよ!」
「いやあるだろ!」

ゲームを進めながらも、俺は頭を悩ませ続ける。
こんなニブチンの男鹿に先を越されるってのだけは何としても避けたい。
しかしジェントルマンと名高い俺だ。
女性を無理矢理というのは、さすがに、ない。
そうなると……。
悲しいことに真っ先にアランドロンの顔が浮かんできて、俺はブンブン頭を振る。
それこそ絶対にあってはならない事態だ。
こうなってしまえば…。

「そうだな男鹿…、俺はなんとしても18までに童貞を抜け出す…。そのために、背に腹は変えられん!…って、ああっ!俺のスウィートハニー!!」
「うっしゃ、勝ったぜー!」
「ダッ!」
「お、ベル坊起きたか!じゃ古市くん、今日はここまでってことで」
「なっ、勝ち逃げする気か男鹿ぁー!」
「つーかホラ、ごはんくんの時間だろ」
「あ、おぉ、そうだった!」
「ベル坊、始まっぞ」
「ダブー!」

ベル坊は元気にそう叫び、チャンネルを回す男鹿の横にちょこんと座る。
…うーむ、しかしさっきの話は、あれでよかったんだろうか?

「なぁ男鹿、やっぱり…」
「うお、オープニング変わってる!」
「アダー!」
「なっ、これはまさかAKV!?」

ごはんくんが始まってしまえば、俺もまたそっちに夢中になり、何を言おうと思ってたのかなんてすっかり忘れてしまった。
えーっと…、何かおかしかったんだっけ?



いいえ、これが普通です







※男鹿も別に古市好きとかそういう自覚はありません(笑)




*おまけ*


その夜、童貞卒業時のことを考えてみたら確かに古市とヤるのはおかしいことに気付いた男鹿。
だけど自分が古市に突っ込んでる姿や、涙目で喘ぐ古市を想像したら、それはきっと愉快だろうと思ってしまう。
そして次の日、18を待たずに早速やってみることにしたのだった…。


ちなみに古市が自分が女役だと知るのはその時のこと。

「これじゃ俺は童貞卒業できねーじゃんかああ!!」

もちろんツッコむべきところはそこでない。
それに気付くのも、もう少し先の話…。







おがふるナチュラルすぎて何かおかしいことに気付いてなくてもいいよねって話でした。
前回の安榛に引き続き萌えが抑え切れなくなったので書いてみました。
こいつらも公式がナチュラルに仲良いからなぁ。
お互い唯一無二の親友って感じが萌えます。

GX148話と三天才

昨日のGX再放送はヘルカイザー死す、の神回でしたね。
「俺に介錯はいらん」がすごくヘルカイザーらしい名ゼリフだなぁと感じました。
自分のためと言いながら、誰も巻き込まないように、命を輝かせながら何かを残そうとする。
十代も、クロノスも、三沢も、みんながカイザーリスペクトで、カイザーはヘルカイザーになってもみんなの憧れで。
まさに、誰もカイザーを笑う者などいないノーネ!
とっても輝いてましたお兄さん。
そしてカイザーの優等生時代を思い出させる演出。パワーボンド。
「やっぱりすげーよ、カイザーは!」で、十代の、しばらくぶりの笑顔…。
なんとすばらしい最終回でしょうか(違)

十代を信じすぎたがゆえに十代を追い詰めてしまった親しい仲間たち。
それとは少し違うポジションにいたエドと亮。
この二人は最後まで十代に希望を与えてくれたなぁとしみじみ思います…。
かっこいい。ほんとにかっこいいよお兄さああん!


カイザーも、藤原も、根がすんごく優しいと思うんです。
でも、不器用だからどこか独り善がりになってしまうし、なまじ人より能力があるばかりに、人とは違うものを求めて突っ走ってしまう。
まわりからは尊敬されてるのに、それにも距離を感じたりしてね。天才故の孤独というやつですね。
そんな時、そういうぽっかり空いた心の隙間に、自然な形で入りこめるのが吹雪さんだと思うのです。
同じように特待生で、だけど愛を与えればそれ以上の愛をくれる。
愛を与えなくても愛をくれる。
新しい世界を見せてくれる。
二人の太陽は吹雪さん。
そんな関係性の三天才が好きです。

亮も藤原も、吹雪さんと出会ったことで何かが変わったはずだと思います。
出会わなくても成長できた、でも、出会わなかったら今の自分はいなかった、というような。
そんなポジションであってほしいです吹雪さんは。

もちろん吹雪さんも、亮と藤原のことを尊敬していて、大切な人のために力を出す主人公タイプの吹雪さんには、常にひたむきに頑張れる二人が眩しいんだろうなと思います。
うーん、三天才、まだまだ奥が深いですね。

なんの話だ(笑)
だいぶ話がずれましたが、とにかく、ヘルカイザーにもそろそろ吹雪さんが必要な頃ですね!
死後(?)の世界でいろいろと語り合ってればいいと思います。

3期もかなり大詰めで、ユベルのヤンデレと4期がとても楽しみです\(^O^)/
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