10代の頃なんて

愛という名のエゴをめちゃくちゃに押し付けて
なんでわかってくれないのと泣いて
なんでわたしだけじゃダメなのと責めたてて



今や

涙なんて流れなくて
理解してほしいなんて期待も
好きだよなんて言う可愛げも
まるで無くなってしまった


好きなんて分かってしまえば
期待してしまうし
同じ熱量を求めてしまうし
つらいだけだからと
今は気づかないふりをしているだけなのかもしれない

自分の昂る感情に目を塞いで耳を塞いで
見つかってしまわないように
自分を失わないように
心を仕舞い込んで



そりゃあかっこいいんだもん
そりゃあ優しいんだもん
そりゃあじょうずなんだもん

モテるでしょ、なんて至極当たり前なこと
言えるわけなかった

いいなって思うのが自分だけなわけないんだから
そんな人に気持ちを燃やしたところで
何もかも燃やし尽くして灰になるだけだって
わかってたから


だから上辺のきれいなところだけ
おいしいところだけとって
わたしは都合よくやり過ごしてきた

そのツケなんだろうけど



綺麗すぎて完璧すぎるものに
自分が相応しくないこと
実感してしまうのが怖くて
こんなところに気持ちを吐露して
今日もまた
なんとなくやり過ごしちゃってる


無責任に人を愛せたらいいのにね





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