コーヒーの飲用は育毛に良いという説を聞いたことがありますか。
その一方で、抜け毛を促進するとも言われていて、調べてみると両説ともそれなりの根拠があるようです。
コーヒーは日常的に簡単に飲めて、飲む機会も少なくないため、本当のことを知りたいものです。
コーヒーには体全体の血流を良くする効果があります。
血液は栄養を届け、老廃物の排出を行うため、育毛に役立つというのも納得です。
同時に、コーヒーに含まれるカフェインは毛母細胞や毛乳頭の働きを促進するアデノシンの体内合成を抑制する効果があります。
アデノシンは体内で生成され、一定量蓄積されると眠気を催す効果があるため、コーヒーからプラスの効果だけを得たいときは、髪は夜作られるという名言が過去にありましたが、就寝時間頃にアデノシンが不足しないようにするには、コーヒーは夕方以前に飲むようにしたほうが良いでしょう。
効果が、「ある」「ない」の違いは、ここにあったのですね。
髪と地肌の健康維持のためには、食生活にも配慮することが大事です。
糖分は飲料だけでなく調味料にも多く含まれ、油脂類は揚げ物以外に肉類にも多く含まれます。
これらを多くとりすぎると、細胞の再生に必要なビタミンを多く消費し、血行を悪化させ、抜け毛や薄毛の進行を加速させます。
添加物が多い加工食品は、栄養をとらないよりはマシかもしれませんが、細胞の再生時に使われる微量元素や栄養素の取り込みを邪魔する成分もあるため、毛髪や頭皮にダメージを与えてしまうことがあるようです。
髪に良いと言われる食品は多いですが、それらプラスの要素ばかりを適切な時間や量を考慮せずに、闇雲に摂取しても効果はありません。
せっかく育毛するのですから、育毛に良い環境とは何なのかに興味を持ち、栄養バランスの良い食事をとるようにしてください。
蛇足ですが、総カロリーの計算も大切です。
摂取しすぎは肥満や病気につながる以前に、育毛にとって大きな阻害要因となりますので、注意しましょう。
ただ、細かな栄養計算とちがって、総カロリーは製品に表示されていることが多く、管理が簡単でわかりやすいので、最初はそこからはじめるのも良いでしょう。
ドラッグストアなどで買える育毛剤の中にもAGAに効く成分の含まれているものがあります。
抗男性ホルモン剤フィナステリドが入っているプロペシアは、今の時点では医療用医薬品であるため、購入には医師の処方が必要ですが、一方でミノキシジルを含む薬、ケア用品等は一般の薬局薬店などで購入できます。
よく知られているあたりでは大正製薬のリアップがあり、入手も容易ですが、薬事法で第一類医薬品の指定を受けているので、たとえ陳列棚に並んでいても薬剤師がいない時間帯には販売できないことになっています。
薄毛対策をしたい、と思っていても、化学薬品のようなものに抵抗があるという場合は、自然素材のグレープシードオイルを、育毛に使ってみることをおすすめします。
文字通り、ブドウの種からとれる植物油で、食用としても、そしてマッサージオイルとしてもよく知られており、放っておくと悪くなるばかりの頭皮の環境を、良い状態に保ってくれるためのオレイン酸やビタミンEが多く含まれているオイルです。
これを使って、頭皮を優しくマッサージします。
植物油ですが、サラッとしているので抵抗なく使えるでしょう。
指先ですりこむようにすると、オレイン酸が多いため、すぐさま頭皮に浸透して肌トラブルを和らげ、フケ、かゆみを抑えてくれます。
こうして、髪の土台である頭皮を良い状態に整えることで、育毛を促します。
さらにこのオイルは、サラサラしていて香りもなく、髪に使うと美しいツヤを出してくれるため、これを用いてヘアトリートメントすることもできます。
髪に長くツヤとコシを与えてくれるでしょう。
ハイテク機器に強い日本ですが、美容機器については海外から新しい流行が入ってくることが多いようです。
日本国内で知名度が低いものの、海外ではすでに、光(低出力のレーザー)を使った育毛が、従来にない方法として盛んに行われています。
まったく毛根がなくなってしまっているとレーザーのターゲットにならないため、新たな発毛率は低いようです。
しかし毛根が残っている人なら時間はかかっても、育毛効果が期待できるでしょう。
昨年いくつかの新製品も発売されたため、パーソナル用(家庭用)のレーザー育毛機器は、5?6種類が日本語で入手可能ですが、すべてがFDAの認証を得たものではないので鑑別が必要です。
また、価格設定は少し高めですが、人気のある分野ですので、今後のバリエーションと価格に期待したいものです。