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岩田虞檸為、東銀座の時代

作 野梨原花南
集英社オレンジ文庫


妹から借りた本の中にあったので真っ先に読破しました。
『妖怪と小説家』ぶりの野梨原先生の本です。
なんでもないただの高校生だったはずの岩田万丈がある日突然家に住めなくなって父の言葉を頼りに群馬から東銀座にあるビルにやってきて、石さんと名乗るおばあさんと一緒に暮らすお話です。
さくっといえばそんな感じなんですけど、まあそれだけではない訳で。夢の中で会った不思議な女性のキヌや、色々あって同居することになった母子と、なんかまあよくわかんないけど不思議なイケメンとの出会い等々。
野梨原先生といえばやはり『ちょーシリーズ』が一番印象的なんですが、それ以降の最近のお話って結構ふわっふわした感じなんですね。『妖怪と小説家』とかも。でもなんていいますか、ふわふわした軽い会話にやり取りだとか、時にはシリアスな心境とか、でもやっぱりふわっとした感じで、こういうこともあるよねーっていう、不思議なこともまああったりするよーそんなんだよーみたいな真相解明はしないふわっとした感じが、嫌じゃない寧ろ心地よく感じるのが野梨原先生の作品のよい所なんじゃないでしょうか。でもふわふわしてても、メッセージ的なものがダイレクトにくるのが最近の作品の傾向なのかなって個人的に思ってます。
『あんたが、ちゃんと飯喰って寝て、楽しく過ごしてるのが、一番あいつらの助けになるんじゃないかね』
作中の登場人物、石さんの台詞です。わかりやすくてダイレクトで、そっかーってなる感じ。
他にもたくさんあったのですが、割愛します。小難しく遠回しでなくて、ダイレクトに、時々ふわっと、野梨原先生の伝えたいことを感じ取って、そっかーってなるのはとても楽しい時間でした。
『妖怪と小説家』も楽しかったですが、私個人としてはこちらの方が好きです。
また野梨原先生の本を拝読して、そっかーってなりたいです…笑。


蠍座

作 石井ゆかり
WAVE出版


読書っていうよりも大分流し読み的な感じで読んでました占いの本。先日の三年かけて占っていた本と同じ方の蠍座のシンプルな占いの本。
基本的にあまり占いの本って買わないのですが、三年の方が興味深かったのでこちらも読んでみました。

蠍座ってあまりいいイメージないような気がしてましたが、読んでみると、ああそうだわ確かにw案件が出るわ出るわ…。
時に抽象的だったり、時にふわりと明るい言葉選びだったりで、軽い気持ちで読破出来ました。


3年の星占い 蠍座 2015年-2017年

作 石井ゆかり
WAVE出版


こちらもまた長いこと寝かせていた本の一つです。2014年に出版された際に購入し、その時さわりだけ読んでそのまま積まれておりました。
ふと本の存在を思い出し、少しだけ年月が経った今ならば本の中では過去にあたるので興味が湧いて読破となりました。

本の最初の方で、親子と新しくおうちを建てる方のやりとりが出て来ます。こどもと親御さん、そしておうちの方とのふわふわとしてなんともいえない心地が不思議な感じがしました。

本の内容については星占いのことなので感想とはちょっと違うのですが、過去についての頁を読みながら「あーそうかもしれないなあー…」と色々と振り返ってみたり、これから先について考えてみたりが楽しかったですし、こうした方がいい!っていう訳ではないと書かれていたのがよかったです。
占いって人それぞれですが、見たらそうしなきゃいけない、そうした方がいいに違いないと思いがちだったり妙に気になってしまったり、と気持ちの持ちようが変わったりするので石井さんのそこまで構えすぎない姿勢で樂になりました。
占いみたいな行動をとるかもしれないし、そうではないかもしれない。そういったふわふわとして気持ちで読めて面白かったです。


たぶんねこ

作 畠中恵
新潮社


書店に並んだ時に見かけてすぐに購入したのですが、なんだかんだで遅くなってしまいました。
しゃばけシリーズ第十二弾。
今回はね、個人的にちょっと編集の方?に文句を言いたいのですが。
私は本を読む前に、帯を読んで、裏表紙のあらすじを読んでから、本文を読むのですが、今回あらすじでこれちょっとなんとかならんかったんか…と思ったのが『みどりのたま』の回です。

※既に既読あるいはネタバレ大丈夫な方だけこの先をどうぞ。


すごく意味があるのかないのかな※を入れましたが…、
『みどりのたま』では気付いたら川に流され記憶を失った男の話から始まり、話が進んでいく内にその記憶喪失になっている男が実は長崎屋の兄やの一人仁吉だったという内容なんです。
そしてここで裏表紙のあらすじの一部を見ると『記憶喪失になった仁吉』と。はっきりと入ってまして。
いやそれがそういう意向ならば仕方ないんだろうけど、しょっぱなから仁吉と知ってて読むのと知らないで読むのとではわくわく感違うでしょ?なんで名前出したし!!!

この『たぶんねこ』の巻については、若旦那が珍しく病にかからず過ごせたことから半年という期間を設けて兄やさん達と約束する話から始まり、厄介事に巻き込まれないと約束したのに色々と面倒事に巻き込まれる話というのが全体のおおまかな話しになります。
若旦那ががんばって商売競争に挑んでいたり、お見合いに奔走したり、幼馴染で菓子の勉強中の栄吉の意外な一面が見られたり、仁吉とおぎんさんや若旦那への想いとか色々面白い話が盛りだくさんで、今回もしゃばけシリーズ面白かったのですが、あらすじだけがどうにも…残念でした…。


K R:B

作 あざの耕平(GoRA)
講談社BOX


だいぶ前に買ってあってちょっと読みかけたまま置いていたのですが、今回パシフィコ横浜へ向かう道中読んでおりました。

尊さん率いる赤のクラン吠舞羅にアンナが入った後、宗像さんが青の王となり新生セプター4が吠舞羅と争うお話。
宗像さんが優秀すぎて…飛び級ですか…。淡島さんは優秀だけど一般の女子大生って感じがしてよかったです。可愛げがあってよいです。
宗像さんがピンチの際に石盤によって王となり、すぐに王として動き出したのはすごいんだけどすごすぎてなんていうか超人的な感じが…ああでも私服はダサい。びっくりした挿絵見てびっくりした。え、その格好…?ってなった。まあ宗像さんの私服のダサさは今知ったことじゃないんですけどね。
そんな私服以外は超人の宗像さんが尊さんには心底腹立たしそうにするんですよ!
そして尊さんは尊さんで鬱々として抑え込んでいた力をぶつけても大丈夫な相手が出来てそれがムカツク奴だけど嬉しそうな感じが…でもこうして力を使いすぎちゃうのか…と考えると切ないような…。
草薙さんが尊さんを叱るというか注意したり、十束さんが尊さんの言動に青ざめたりとかはすごく貴重だったように思います。そうだよね、そういう場面もきっと過去にはあったんだろうなあ…。
こちらの本ではまだ伏見が吠舞羅に在籍中なんですが改めて見ても伏見が有能で惜しいよなーって感じがしました。
あとは一言様!一言様がとても素晴らしい位置にいらっしゃって!七王の調停人って!何それ格好いい!!この辺りをもっと掘り下げて欲しいです!!
一言様がいなくなり、黄金の王でもどうにも出来ないとなるとそりゃあ国が亡びるよね…ってなりますよね…(アニメ一話)
一言様が調停人として色々活躍なさっている話も読みたいものです…。


卯ノ花さんちのおいしい食卓

作 瀬王みかる
集英社オレンジ文庫


本屋さんで新刊をチェックしたり新しい本に手を出してみたりするのが楽しくて好きなのですが、かなりの確率でそのまま積み本になる可能性があります。
こちらの本もその一つでした…。発売してすぐくらいに買ったはずなのに。

さて完璧に表紙買い、キャラクター買い致しました『卯ノ花さんちのおいしい食卓』。表紙とあらすじだけちら見すると、身寄りもなく不幸に遭った若葉さんがひょんなことからイケメン兄弟と美少女がいる屋敷にお世話になることになり、あれやこれやでこう…みたいなイメージを抱きがちなのですが(そのイメージに偏りがあるのは認めます)実はそんな簡単なものではなく、美少女にもイケメン兄弟にも長い年月とそれに伴う深い事情があったようなのです。

いやーこれだけ登場人物が魅力的だと爽快ですね!
見事にひっかかりましたよ!どうしてくれるんですか!ありがとうなんておいしい設定!!
特にイケメン兄弟として世間では偽ってるけど、本当は年下で生徒だった凪と、本当はもっともっと年上なんだけど外見が老けないせいで成長した凪よりも年下に見られている元家庭教師の朱璃さんですよ!!!これな!!!!!
どんだけ力いっぱい主張してんだって感じなんですが、私某108星集めるゲームが大好きでしてその同じ時を過ごしたのに置いていかれる切なさな!!!!ってやつですよ…不老の悲しさと切なさですよ…。でも不老の秘密を打ち明けられた凪さんが、
『今度は、僕が先生の兄さんになる。何十年かしたら、先生の父親になる。その先はお祖父ちゃんだね。最期まで、そばにいるよ』
って言い切るんですよ!!ここまで言い切ってくれることなかった気がする…!
やー、勿論美少女の八重姫さんにも戦時中の切ない話があり、それもとても素敵な話でしたが、ここのやりとりがドンピシャすぎてもう…。よかったね!!って思って読んでましたよ…。

全体的に、切ない過去もあるのですがとても優しい世界…辛いことがあった分、優しい…そんなお話でした。
どうやら続編が出ているようなので、次の巻も楽しみにしております!!



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