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翌朝。
シュンがリビングに行くと、もうそこには兄の姿があった。
昨日と同じ席に座り、ぼんやりしている。
テレビからは朝のニュースが流れているが、それも見ているというほどではないだろう。
「おはよう。早いね」
シュンは隆也に声をかけた。
隆也が振り向く。
「昨日からあんだけ寝たからな」
そうか、と適当な返事をしながら、シュンは冷蔵庫に近づい、牛乳を取り出した。
流しの食器洗いカゴの中から、乾いたグラスを取り出すと牛乳を注ぐ。
注ぎながらテーブルの方に声をかけた。
「飲む?」
隆也がこっちを見てうなづく。
2人分のグラスを持ってシュンはテーブルに戻った。
グラスの中身を一気に飲み干すと、お代わりが欲しくなって、また冷蔵庫から今度は大きなパックごと持ってくる。
その間、隆也の方はチビチビと飲み進めていた。
「体調、どう?」
「あー…平気」
隆也がこたえる。
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よくリビングって書いてたけど、イメージ的に、ダイニングキッチンだったかな…と思った今日この頃です…。
2017-3-30 08:56
シュンは帰宅すると、まだリビングにいる両親に、榛名を無事に見送ったことを伝えた。
兄の隆也はあの後、また眠ってしまったそうだ。
シュンな はそのまましばらくリビングにいて、デザートとして冷凍庫から取り出したアイスを食べた後、歯を磨くために洗面所に向かった。
帰宅してから両親とも、皆、元希と兄の話しを話題にはあげなかった。
けれど、母は元希が使った食器を洗っていたし、父親は元希と言葉を交わした席にどっしりと座ったまま、どこかボンヤリとテレビを見続けていた。
シュンは自分の部屋に向かう途中、隆也の部屋を覗いてみた。
薄暗い部屋の奥、ベッドの上に眠る兄の後頭部が見えた。
静かな寝息が聞こえる。
一番知っているようで、その実、一番わからない存在なのかもしれない。
そしてその兄が、なやみながら求めていたもののひとつを知ったと思った。
2017-3-25 09:03
「あれに乗ったら、3つ目のバス停で降りてください。駅前のターミナルで止まるから、すぐにわかると思います」
「おう、わかった」
元希は頷いて、近ずいてくるバスが自分を乗せるためにとまると、中に乗り込んだ。
そして、バスから離れて立ったシュンに振り返る。
「ありがとな」
バス、動きます、という運転手のどこかくぐもった声がして、自動ドアはしまった。
元希はドア近くの一人掛けイスに座る。
元希が座ったのを確認して、バスは走りだした。
シュンはバスを見送ったあと、家に戻った。
iPhoneから送信
2017/03/12 17:04、
のメッセージ:
> いきなり続きですみません(>_<)
>
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> ****
>
> バス停の時刻表を2人で確認してから、なんとなくバスが来る方向に目を向けてお互い黙っていた。
>
> バスは遅れているらしい。
>
> 「来ませんね」
>
> シュンがポツリと呟くと、元希は、そうだな、と言ってお互い顔を見合わせた。
>
> なんとなく元希が笑ったので、シュンも苦笑する。
>
> それから2人は少しづつ野球のことを話し始めた。
>
> シュンがポジションを聞かれ、捕手だとこたえると一瞬、元希の目が光った。ジッと見つめられた数秒間、自分は隆也と比べられていると感じて緊張した。
>
> しかし、元希は特になにも言わず、中学での野球部の様子などを聞いてきた。
>
> チームメンバーのこと、最近あった試合のこと、監督のこと。シュンのおしゃべりを聞きながら、元希も自分の中学の思い出を話したりして、会話は盛り上がる。
>
> 「あ、バス」
>
> バス停からはまだ手前の道路の信号機の下、赤信号で待っているバスの姿をシュンがとらえた。
>
>
> iPhoneから送信
2017-3-15 12:06
いきなり続きですみません(>_<)
****
バス停の時刻表を2人で確認してから、なんとなくバスが来る方向に目を向けてお互い黙っていた。
バスは遅れているらしい。
「来ませんね」
シュンがポツリと呟くと、元希は、そうだな、と言ってお互い顔を見合わせた。
なんとなく元希が笑ったので、シュンも苦笑する。
それから2人は少しづつ野球のことを話し始めた。
シュンがポジションを聞かれ、捕手だとこたえると一瞬、元希の目が光った。ジッと見つめられた数秒間、自分は隆也と比べられていると感じて緊張した。
しかし、元希は特になにも言わず、中学での野球部の様子などを聞いてきた。
チームメンバーのこと、最近あった試合のこと、監督のこと。シュンのおしゃべりを聞きながら、元希も自分の中学の思い出を話したりして、会話は盛り上がる。
「あ、バス」
バス停からはまだ手前の道路の信号機の下、赤信号で待っているバスの姿をシュンがとらえた。
iPhoneから送信
2017-3-12 17:04