どんなに取り繕っても、仮縫いくらいにしか留めることができない関係は破綻を迎えた。振り返るとそれは、出会った時から結末の決まっていたラブストーリーに沿っての出来事のように感じる。ようするに、終わりそうなのです、あたしと彼の恋人生活が。

1年と3ヶ月。初めての経験も多く、喧嘩は耐えることもないまま、結局、きのうも会った時、文句ばかり言うなら送らなくていいからと彼に言われたから家に引き返し、その後、話は別れる方向へ進んだ。


>いつもと変わらず自分の事しか考えてないじゃん。言い訳がましいんだよ。人のこと立ててるようでいつも自分ばっか。 もう呆れた。どこまで捨てられることに酔いしれてんだよ。 わがままで自己中。自覚したら? 受けて当然の責苦すら逃げるものね。最低 もう俺は知りません。

このようなことが送られて来た。もっと、たくさん、彼からの不満は送られているが、その一部を。

あたしは、どこかで彼を見下していたように感じる。5日間4時間のだけのバイトなのに、進まない就活は1年数ヵ月。自分のことは棚に上げて意味のわからないことを言っては忘れたで済ます。このひとにどうして、こんなこと言われないとならないのだろうと思っていた。あたしは、少なからず彼よりはマシだとか、そうやって、自分よりも劣っている彼に安心させられたり、将来性のなさに愕然とさせられたり。こんな関係、最初から続くはずなどなかったのだろう。


わかっていたのに夢を見ていた。微力な可能性に縋りついていた。今は、ただ、安らかに在りたい。