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とりあえず私は無理


人体の不思議展の主催会社が倒産したらしいですね
headlines.yahoo.co.jp


たぶんアラサー以上ならなんとなくは覚えてる展示会だと思うんですが、本物の死体を特殊技術(プラスティネーション)で筋肉も内臓もそのままに標本にしたものを見せるやつです。
高校の同級生が行ってたような気がします。

私は中・高とこういうものに興味がなかった上に人混みがダメだったので行かなかったんですが、けっこう話題になったので同年代の人には見た人も多いはず

実は数年前に全くの別経路でこの展示会のことが取り上げられてるのを見て、あーそんなのあったな程度に思ったんですが気が向いて画像検索したのがいけなかった


個人的に自分はグロ耐性はそこそこだと思ってます。
ただ、後にこれがなんでそんなにダメだったのかと思うと、グロいってよりむごかったんですよね。
しばらく脳裏から離れなくてきつかったです。無理。今思い返しても無理。


記事のコメント欄でけっこう勉強になったと書いてる人もいるし実際そうなのかもしれません。
そもそも運営会社が違ってた初期の展示はまともだったらしいので。
しかし検索で出た画像はわりと後期のものだったのでふざけたポージングとか遺体でこれやって許されるのか?という標本をもてあそんでるとしか思えないものが非常に多かった。正直本物の割にはグロさはさほどでもないんですがとにかく扱いが悪すぎて胸糞悪くなりましたよ
私の場合、これどうやって作ってるんだ?と思ってプラスティネーション標本の製法から調べてしまったのもいけなかったのかも。
ポージングが筋肉の動きを見せてるという人もいるんですが、なんでも製法的にこの標本でそれは不可能らしいので見世物要素が強かったんでしょう。
記事でも問題になった点として書かれてる献体に対する同意の有無に関しても、後半はかたくなに同意書の開示を拒まれたとの話ですからまあそういうことなのかなと
最初の頃に展示していた標本はプラスティネーション技術の開発者が作った標本で、少なくとも献体に関しての同意は得ていたようです。
ただ、解剖の検体と違って見世物にする同意をとることになるので単に提供の同意であって展示の同意はとってるのかとかも問題視されたのは当たり前。ただ標本にして博物館の常設展で見せるのと、輪切りにしたり変なポーズ取らせて巡回展でお金とりまくってみせるのって別物ですから。
それに胎児の標本もあったらしく、妊婦の遺体や胎児の遺体の献体に家族が果たして同意するものなのか?とかまあもう問題がかなり多い。お金出して買ったとしたらそれこそ倫理的に問題ありまくりだし、展示が終わった後この標本どうしてんの?とかあまり考えたくない。胎児に至ってはなぜか全部女児だったというのも引っかかります。
あと一番怖いのが、心臓が動いて血液が循環してる状態でないと作れない標本がいくつかあったこと。これに関してはもう考えたくないレベルの話ですが。

何せ行ったことないので知らなかったんですが、こういうものを取り扱っているのに献花や事前アナウンスもなかったらしいです。
医学的に〜というならその辺はあって然りだと思うので本当に医学の為の学術標本ではなく「商品」だったんでしょうね。
医学部の解剖はちゃんとそういうことやりますから。

この展示会の問題点については「死体は見世物か −人体の不思議展をめぐって」という書籍にかなり細かく書かれてます。
反対派の立場の方の著作なので意見が偏ってるといえばそうなのかもしれませんが個人的にはけっこう衝撃を受けましたし、三年前くらいに読んだ時から「こういうのの協賛てあんまアテにしちゃいかんなー」と思うようにはなりました。
日本ではずいぶん前からやらなくなってたらしいので運営会社がこうなったらもうやることはないでしょう。
やるにしても行きませんけど。画像早く忘れたい。

それにしても、記事のコメントで死体の出所が怪しくても勉強になるならいいや的なこと書いてた人がいたのがけっこう怖いです。
まあ、人体とはいえ死んでるから命無き者なので人それぞれ考え方が違うのは仕方ないんですが飽くまで自分は見る側だと信じてやまない人ってけっこういるもんだなーと思ってしまいました。
あれ標本が自国の人の体だったら感想変わるんじゃないかな

いつでも自分が見る側だとは限らないのになーと思ってしまいます。家族や親しい人の遺体がああいう形になっても何も思わないってのなら話は別ですけど、とりあえず私は無理だな
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