話題:ドラマ

クールが変わるときの転換期って、今までインプットしたものをアウトプットしたくなる。言葉があふれて止まらないといった具合に感想がわき起こる。

今期イチオシと言えば、ドラマは「G線上のあなたと私」である。観る予定はなかったのに彼と喧嘩をして眠れないときにたまたま観ていたドラマだった。それから最終回まで夢中で観ていた。まず一言、いくえみ綾はどうしてこんなにも女心をつかみ、えぐるのか。也映子に自分をかさね、わかりすぎてイラつくところを幸恵さんが救ってくれる。也映子が救われたようにあたしもおなじくらいに救われた。幸恵さんの言葉や存在なにもかもがいいのである。也映子たちよりも年上でいろいろと悩んでいるのに余裕があるようにみえるし、也映子たちの前では大人の先輩として振る舞ってくれる。性別も年齢もちがう3人がたまたま出会ったバイオリンにつながれて、救われたり苦しんだりしながらも出会う前より何歩か先を歩けるようになっている。何者になるわけではなく、すきだからつながる関係ってつよい。最終回は特におもしろく、なんだかんでG線上のアリアばかりなのは笑ってしまうし、3人のコントのようなやり取りもたのしかった。そして、幸恵さんが也映子に語りかける言葉の数々があたたかいけど胸に刺さる。経験則から言ってくれる言葉を素直に聞けるほど大人にもなれない也映子をやさしく諭す。同年代の友人にはできないことであろう。年上で経験則があるからこその説得力と幸恵さんのやさしさが心を素直にしてくれる。幸恵さん自身、つらいこともあったのに前向きで旦那さんともなんとかやっている。それは結婚しているからってのも大きいけど、幸恵さんの考え方ってのもある。嫌なことや許せないこと、我慢や妥協を繰り返しても、つらいときに思い出せるようにうれしかったことを蓄積させておく。なんてすてきな考え方なのであろう。あたしも幸恵さんのようになりたいと思った。