話題:映画感想
※ネタバレあり





フランスの同性愛の作品。独特な撮り方、接写での撮影はより彼女たちをリアルに見せ、会話のないシーンも多く、感情をダイレクトに伝える。セックスシーンは、芸術的で美しかった。どこにでもあるラブストーリー。惹かれ合い、結ばれ、ほどける。その一連の流れに感情移入しながら観る。ただ、ちがうのは同性愛ということだけ。フランスでの同性愛のオープンな面と批判的な面を写し出していた。

だけど、アデルを見ていると同性愛というよりは恋した相手が女だっただけのようにも見える。淋しいからと他の男と浮気して、エマを傷つけ破局。エマは、純粋な同性愛者でそんなアデルの行動を許すことはできないけど、嫌いになることもできない。恋人が浮気して許せる人も一般的には半々くらいだろう。エマのアデルの過ちに対しての怒りは尋常じゃなく、アデルの浮気相手が男だったことにも問題があるのかなと考えたり。自分にべったりなアデルに対し、夢に真っ直ぐなエマの価値観のちがいや周りには同性愛者だと見られたくないアデルとそんなこと気にしないエマは、そもそも、恋をするのは難しかったのかも。

テーマがテーマだけに好き嫌い分かれそうな作品。