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her/世界にひとつの彼女

話題:映画感想
※ネタバレあり



人工知能型OSの声に惹かれる男性の近未来を舞台にしたSFラブストーリー。あらすじには、そのように書いてあり、簡単にまとめ伝えるとしたら、その通りだが、OSと人間の恋もふつうの人間同士の恋と変わらぬもので、惹かれ合い、愛し合い、少しずつ拗れて、終幕。OSと人間だから、このような結末になるに決まっているとも思う一方で、恋をすることで人工知能は成長してゆく。元々、頭のいいOSは、世界の素晴らしさに魅了され、主人公だけでは物足りなくなる。

彼は、とても繊細で、その繊細さを活かし手紙代筆という仕事をしている。自分の殻に閉じ籠ることの多いのは、妻との離婚もあり、益々、塞ぎこんでいた彼の前に現れたのが、人工知能型のOS。やさしく、たのしく、彼を励まし、愛してくれる彼女に惹かれてゆくのは時間の問題で、彼女も同じだった。二人が惹かれ合ってゆくシーンはしあわせに溢れていて、観ていてキラキラした気持ちで胸が溢れてゆくのを感じた。だけど、いいことばかりが続く恋愛はなく、些細なことで衝突したり、すれ違ったり、人間同士の恋のように成長してゆく。元々、独占欲の強い彼はOSを縛る。自分と会話している時に、OSが何千人もの人と会話していることが許せなく、僕だけのものか、じゃないかの問題だと提議する。二人の気持ちは、そこから言葉にならないが離れてしまう。OSが消えて、彼は人間に会うシーンで終わる。

こんな風に話せるようになり、人工知能が発達すれば便利になることも増えるだろうけど、淋しくなる。気づくと人間はOSと話す、人間といなくてもよくなるのがこわい。あたしは、人工知能にこわさを感じているので、こういう未来も遠くないのかなと思った。

アデル、ブルーは熱い色

話題:映画感想
※ネタバレあり





フランスの同性愛の作品。独特な撮り方、接写での撮影はより彼女たちをリアルに見せ、会話のないシーンも多く、感情をダイレクトに伝える。セックスシーンは、芸術的で美しかった。どこにでもあるラブストーリー。惹かれ合い、結ばれ、ほどける。その一連の流れに感情移入しながら観る。ただ、ちがうのは同性愛ということだけ。フランスでの同性愛のオープンな面と批判的な面を写し出していた。

だけど、アデルを見ていると同性愛というよりは恋した相手が女だっただけのようにも見える。淋しいからと他の男と浮気して、エマを傷つけ破局。エマは、純粋な同性愛者でそんなアデルの行動を許すことはできないけど、嫌いになることもできない。恋人が浮気して許せる人も一般的には半々くらいだろう。エマのアデルの過ちに対しての怒りは尋常じゃなく、アデルの浮気相手が男だったことにも問題があるのかなと考えたり。自分にべったりなアデルに対し、夢に真っ直ぐなエマの価値観のちがいや周りには同性愛者だと見られたくないアデルとそんなこと気にしないエマは、そもそも、恋をするのは難しかったのかも。

テーマがテーマだけに好き嫌い分かれそうな作品。
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