2023-12-10 02:59
うおおおお年内にギリギリもう1回ブログ更新できた!!
というわけで『
エマニュエル・サーガ―黄昏の国と救世軍―』side:A、第9章完結です!! 今回も最後までお付き合いいただき、大変ありがとうございました!!
……などというテンションで語れる終わり方でなかったことは重々承知なのですが、はい。
いや、もう、ほんとしんどくてね〜〜〜(笑) 書き終わったあとも、章の終わりまでの推敲作業を済ませたときも、そして更新されたあとも、3度に渡って泣きました……。
そんなわけで今回も例によって、完結した章を振り返るあとがきです。
お付き合い下さる方は右下の「続きを読む」からどうぞ!
はい。あー、うむ。side:A9章は、VSハーマンの6章やVSマティルダの8章と比べると10話分ほど短かったのですが、完結後に振り返ってみると、他の章にも負けない濃い内容だったなあと思います。
ジェロディとガルテリオの対決の結末は、フィロメーナやマリステアのときと同じく連載を始めた10年前から決まっていて、変えるつもりはさらさらなかったし覚悟も決めていたのですが、やっぱりつらいっすね。。笑
フィロやマリーのときも書きながら&推敲しながらボロッボロに泣いたけど、今回はside:Bでガルテリオの掘り下げをやった直後というのもあり、遺されたエリクやシグムンドの気持ちを思うとさらにつらくて、ひたすらに泣いていました。
ガルテリオの最後の台詞も、彼を見送るジェロディの台詞も10年前から決めていたもの、そのままです。とても悲しいけれど、でも、やっと形にできてよかった。
今はただガルテリオに「おやすみなさい」と伝えたいです。
さらに9章では決死の竜牙山登山があったり、テレルたちの再登場によってエマニュエルの秘密が明かされたりと、もうひとりの主人公であるカミラにとっても重要な章となりました。竜牙山ではイークがカミラを追ってノータイムで崖から飛び下りたり、ジェロディがたったひとりで大垂壁を登攀したりと、ヒーローサイドもめちゃくちゃ光る活躍を見せてくれて作者テンション爆上がりだったのですが(笑)、やはりここに来てきちんと一度カミラというキャラクターの掘り下げをできたのが一番大きいかなと思ってます。
というのも、カミラがひたすらにお兄ちゃんLOVEのブラコン全開全力少女なのは既に周知の事実ではあったものの、イークも含めた3人の過去って、本編中ではしっかり掘り下げてはいなかったんですよね。なのでルミジャフタトリオの絆の深さや根源的なものをこのあたりでしっかり書いておかなきゃいけないよなと思い、カミラとイークの視点からそれぞれ故郷にいた頃のあれこれを描くという手法を取りました。
あとはまあ、うん、やっぱりエルネストさんですよね(笑)
この人もここで登場させることは10年前から決まってたわけですが、いやー、それにしてもほんと「ヤなやつヤなやつヤなやつ!!」wwwww
エルネストが言っていることはどれも正論で、正論すぎて、すべてを完全に合理化して考えた結果がアレなんだろうなということは分かるのですが、それを「正しいから」というだけで人間が受け入れられるのかと言われたら、私はやっぱり「ノー」だと思います。だって合理的な正しさだけを追求するなら、極論、人間ってこの世に要らないじゃないですか。
何千年経っても同じ歴史と過ちを繰り返し続ける人間なんていない方が世界のためですし、だったら国がどうこうじゃなくて全人類殺せよと長谷川などは思うわけで、それを是としないのなら正論なんて語るだけ無駄かな、と。
まあ実際に「じゃあもう人類いーらね☆」となって、究極の合理化を推し進めようとしているのがエレツエル神領国でありエマニュエルの神々なんですけどね☆
しかし実を言うとエルネストもそれを分かっているくせに、個人的な怨恨を理由に神領国には絶対に与しないことを選んでいる人間だったりします。
ああ見えて実は結構人間臭い自己矛盾をたくさん抱えているおじさんなのです……本人はその現実から目を背けて知らないふりをしてるけど(笑)
ただ、他人の弱さや過ちを許せない人間は、自分も他人から許してもらえないのだということをいつか知る日が来るわけで、いずれはそんなエルネストについても掘り下げられる日が来ればいいなーと願っています。
でもって9章では竜の谷の面々や角人族など、なつかしい顔ぶれが揃い踏みで、同時に色々とキナ臭い真実が明らかになってきましたが(笑)
特に角人族のお話は物語の折り返し地点にふさわしく、これまで約10年かけてあちこちにバラ撒いてきた伏線を一気に回収することになりました。
特に彼らの話を聞いたあとにside:B側のゲヴァルト族やサユキ(倭王国)のお話、また『
子連れ竜人のエマニュエル探訪記』の無名諸島編などを読み返していただくと、点と点がつながりまくるのではないかなと思います(笑)
同じside:A内で言えば、ジェロディがクアルト遺跡で体験したあれこれ、ロカンダの地下遺跡でジェロディが読み上げた星の予言、カルロッタがコルノ島に乗り込んできたときのクストーデ・デル・ヴォロ号でのお話、あとは各魔族さんたちのお話なんかが9章で明かされた内容とリンクしますね。ちなみに角人族たちのお話は次章でももうちょっと続くので、新たな事実の発覚を楽しみにお待ちいただけますと幸いです!
というわけでキリよく12月の定期更新で9章が完結して、このまま綺麗な形で本年中のside:Aの更新を止めてもよかったのですが、なんかこのしんみりした気持ちのまま新年迎えるのもな……ということで、クリスマスと年末年始に臨時更新を挟むこととしました(笑)
クリスマスはイブに当たる12/24、年末年始は12/31と1/2がside:Aの更新日となる予定です。詳しい日程についてはまたなろうの活動報告の方でお知らせする予定でおりましたので、続報をお待ち下さい!
とはいえ恐らくブログの更新は今回が2023年ラストになりますね。
今年も1年、ESにお付き合い下さいまして大変ありがとうございました!!
来年ももし連載が続いていましたら、引き続きESをお楽しみいただけますと幸いです。
少し気が早いですが、皆さま、どうぞよいお年をお迎え下さい。それでは!